テルーマン、モンストから卒業?何で?どうして?今何やってるの?

テルーマン、モンストから卒業?何で?どうして?今何やってるの?

テルーマンは、『モンスターストライク(以下モンスト)』の企画やディレクションをリリース初期から長年担当し、“中の人”としても、モンストユーザーに親しまれてきました。実は、2019年の夏ごろから365日の生配信と一緒に、競輪の予想・投票ができるライブ動画エンタメアプリ『TIPSTAR』のディレクターへ異動。テルーマンは、モンストを卒業したのか?それはなぜなのか?

”モンスト”のテルーマンからの卒業にいたるまで、領域が全く違うサービスへのキャリアチェンジを決断した理由や感じていることを聞いてみました。

 

 

「次は僕がモンストを再成長させる!」と思っていたら…

━━早速ですが、長年担当されていたモンストから『TIPSTAR』に異動されたんですね。

そうなんですよ。リリース初期から関わっていたモンストへの愛もありましたし、「僕はモンストに添い遂げるんだ」という思いがあったので。当初、異動は断っていたんですが、色々考えることもあり、2019年8月に『TIPSTAR』への異動を決めました。

━━モンストニュースやイベントなどで「テルーマン」として出演されていましたし、モンストにはかなり思い入れがありますよね。異動はどのような理由で決められたのでしょうか。

正直なところ、やりたいことはモンスト以外にはありませんでした。モンスト事業の責任者が交代になるタイミングで、「次は僕が!」と思っていたんですが、残念ながら僕ではなかった(苦笑)。

━━思いが強かっただけに悔しいですよね。

まぁ多少は……。でも、プライベートで家族ができて将来について考える機会があり、「もっと別のかたちで会社に貢献できるのではないか」と考えるようにもなっていたのが、異動の大きな理由ですね。

━━なるほど。そうだったのですね。異動は打診?mcc*?

代表である木村からの打診ですね。あとは、周囲から「今後もモンストに残り続ければ、ゲーム畑でしか経験が積めない」「ほかでも経験を積むなら今しかないよ」と言ってくれるメンバーの後押しもあって『TIPSTAR』への異動を決めました。

 *「ミクシィ・キャリア・チャレンジ制度(mixi career challenge、通称mcc)」の略。部署毎に求人を掲載し、メンバーは所属上長への相談や許可がなくても求人に応募でき、条件に合致すれば社内異動が実現する

━━現在はどのような業務を担当されていますか。

2019年8月に異動し、プランナーとして企画やサービスデザイン、スケジュールを考えながら、サービスを理解していきました。僕は、競輪どころか、ベッティングサービス全般の知識がなかったので、空いた時間は勉強のためにベッティングをやっていたことも。2020年からは正式にディレクターを担当しています。

 

モンスト参加までと、そこで学んだ“チームでやる”意識

━━少し経歴をさかのぼって、ミクシィ入社~モンストに関わるまでを聞かせてください。もともとゲーム好きだったとか。

はい! 新卒で内定をもらったときから「ゲームが好きだ」と言い続けて、最初にゲーム事業部に配属されました。当初は『mixiゲーム*』の担当で、ゲームを制作・運用している外部パートナーの方と、施策や次のタイトルを検討することが業務のメインでした。また、発信したり、教えたりすることも好きだったので、社内でも「最近はこういうものが人気があるので、ミクシィでも展開した方がいいです」というふうに周囲に意見を積極的に伝えていましたね。『mixiゲーム』を担当して1年ほど経った頃、世の中にスマホゲームの波が来て、ミクシィでもカジュアルゲームをいくつか制作することに。普段から社内でトレンドや動向を発信していたこともあって声をかけてもらい、任せてもらえることが決まりました。

*SNS『mixi』内のメンバーと一緒に遊べるソーシャルアプリ

 ━━その当時、ゲームの開発についての知識ってお持ちじゃなかったですよね…?

そうです…。チームを組んだ2人のエンジニアもゲームを開発した経験はなかったので、全員素人だったんです! みんなでゲームの作り方をイチから調べて、考えました。悲しいことに、にっちもさっちもいかなくて…ペンディングとなってしまいました(苦笑)。ついに担当していたゲームをクローズすることになり、僕はやることがなくなってしまった。次にやりたいことを見つけるのにも時間がかかるし…と思っていたところに、モンストを立ち上げた木村から「手伝いに来てくれ」と声をかけていただきました。「いつからですか」と聞くと「今日から」と言われて、まるでアルバイトみたいだなと思ったことを覚えています(笑)。異動したのは、リリースの3カ月前で、当時チームはパートナーの方も含めて10名程度でした。

━━配属された当初はどのような業務をされていましたか。

とりあえず会議に参加して、議事録の作成やキャラクターのサイズ検討など、ちょっとした作業が多かったですね。慣れてくると、ディレクションや企画も担当しました。

━━細かい仕事ばかりだと、期待外れというか、モチベーションが下がってしまうことはありませんでしたか。

モンストのことも、まだあまりよくわかっていませんでしたし、やらないといけないからやっていたという感じですかね。とはいえ、真面目にやってはいたんですよ。でも、一度先輩に怒られてしまったことがあります…。

━━何があったんですか。

僕以外の先輩方が会議をやっているなか、定時になったので帰ろうと挨拶に行ったんです。すると、先輩に「なんで帰るんだ!」と怒られてしまって。

━━何かミスを?

いやいや。怒られたそのタイミングではよく理由はわからなかったのですが、よくよく先輩に話を聞いてみると「もっと真剣に向き合ってほしい」ということを伝えたかったとのこと。僕はもともと担当していたゲームが頓挫してモンストに異動した経緯があったので、ふてくされていると思われていたそうでした。モンストのメンバーは血眼になってリリースのため日々開発しているわけです。傍ら、定時になったから作業を終了して「おつかれっしたー!」と帰ろうとする僕。そりゃあ、怒りますよね。だって急な配属とはいえ、チームで一緒になってやっているのに、士気をさげるような僕の態度ですから。

━━確かに。

先輩が言いたかったのは「残業しろ」ってことではなく、「同じチームメンバーなんだから一生懸命な態度を見せてほしい」ということで、僕もその通りだと思いました。仕事はメンバーとの信頼関係の構築が大切とわかっていたのに、結果的に裏切るような形になってしまっていた。新参者がメンバーに信頼してもらえるよう、チームに追いつかなければいけません。それからは心を入れ替えて、モンストの進捗、チーム理解、情報のキャッチアップなど俄然やる気になりましたし、意識が変わったと思います。今振り返ってみても、あのとき叱ってもらえてよかったなあ、と思っています。

━━そこでひとつモンストに対しての姿勢が変わった部分があると。では、モンストの配信イベントに出演されるようになったきっかけは何だったんですか。

ゲームの配信イベントでは、制作側としてプロデューサーが出演することが多いですが、モンストに異動して1年近く経ったころに、声をかけられて僕がたまたま出ることになりました。顔を出してイベントに出ることに抵抗を感じる人もいるかと思いますが、もともとゲームの実況をよく見ていたのもあって、出てみたい派だったんです。人前で話をするのも好きですし、単純に興味もありました(笑)。

━━イベントに出演するのはどのような感じなのでしょうか。

ユーザーの反応をリアルで見れるのは、面白かったです。一般の人が幕張メッセの舞台に上がれる機会もそうそうありませんし、盛り上がると気持ちがいいんです! 失敗して辛かったこともありますが、総じて楽しかったです。

 

▲テルーマンとしてYouTubeの「モンスターストライクチャンネル」にも出演(画像は2017年)

▲2016年には、「テルーマンズからの挑戦状」というクエストで手に入るオリジナルキャラクターの一人としてゲーム内にも登場した

 

━━そのほかの業務はいかがでしたか。

テルーマンとしてイベントに出演しながら、プランナーとしてステージの設計やイベントの企画、開発のディレクションなどを担当していました。その後、リーダー、マネージャー、部長へと役職が上がっていきました。

━━マネージャーになって、何か変わったことはありましたか。

手を動かして作業をする時間は減りましたが、やっていることの本質は変わらないので、プランナーの仕事にマネージャーとしての役割が追加されたような感じです。マインド面では、メンバーの時よりも責任を感じるようになって、「何でも僕がやらないと」と思いすぎる節があり、メンバーのことを気遣えなかったこともありました。その後、新規事業部へ異動しないかと声をかけられたこともありましたが、モンスト以外は考えられなくて、マネージャーを降りてでも、残ることを決めました。 

━━モンストに対して、かなり熱い思いを持っていたんですね。役職を降りてまでモンストに残るのに迷いはありませんでしたか。

先ほども言ったように、役職が変わってもやっていることの本質は同じです。アニメも担当させてもらうなど、色々な経験をしました。今振り返ると、どんどんサービスの上流部分を考えるようになっていっていたなと思います。

 

サービスの領域が違えば、全てが勉強の場

━━モンストとTIPSTARでの職種は同じですが、違う領域のサービスにキャリアチェンジされたということですね。異動して苦労されたことはありますか。

おっしゃる通り、業務の大枠は同じです。でも競輪となると、全く知らない領域でお客さんも違うし、文化もわかりませんでした。ステークホルダーも多くて「何だこれ!」と思うことの連続。実装や開発に関しても、ゲームとそれ以外のアプリでは作りが違うので、勉強になっていますね。

━━モンストに未練はありませんか。

正直なところ、『TIPSTAR』を担当して最初の数カ月はモンストが恋しかったのですが(笑)。モンストを客観的に見られるようになったのも、異動して良かったことの一つです。モンストを担当していた当時は「僕がいないとダメだ」と勝手に思っていたのですが、今でもしっかり運営ができています。よく言えば組織体制に貢献できたということですね。悪く言えば、僕がダメなやつだったということになりますが…(笑)。

━━最後に、今後TIPSTARで挑戦していきたいことを聞かせてください。

モンストは自分も熱中して遊んでいたゲームだったのに対して、『TIPSTAR』はほぼ経験のなかった競輪がメインのコンテンツ。そこに大きな違いはありますが、だからこそ、やっていく中で吸収できることも無数にあるのかな、と実感しはじめているところです。今は『TIPSTAR』に注力して、上手くサービスを成長させていければ、もしかしたらいつかモンストにまた関わることになった時、より面白い企画が出来るようになったり、ユーザーに喜んでもらえる施策を考えられたりと、一皮むけたプロデューサーとして関わることも出来ますよね。違う領域で学ぶからこそ、元いた場所も違った景色に見えてくる。今見える新鮮な景色を大事にしながら、もっと成長していければと思っています。

━━そういえば。

なんでしょう。

━━テルーマンは卒業したということでよろしいですか。

業務上モンストからは離れたので、「モンストのテルーマン」は一旦卒業ですかね。ただ「テルーマン」は僕の代名詞でもあると思うので、またどこかで、「テルーマン」名義で登場することはあるかと思います。

 

テルーマン
埼玉県出身。2012年に総合職として新卒入社。入社2年目に、当時開発中だった『モンスターストライク』に参加し、以降、企画職の最前線で運営・開発に携わる。「テルーマン」として動画やイベントにも出演。2019年8月より、『TIPSTAR』の企画・開発チームに異動、現在は同サービスのディレクターとして日々邁進中。「テルーマン」は、入社1年目に当時の社長によってつけられたニックネームから。

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