ミクシィが新型コロナ対策で やったこと、やっていること

ミクシィが新型コロナ対策で やったこと、やっていること

2020年2月頃から世界中で深刻な問題となっている新型コロナウイルス感染症。
政府から緊急事態宣言が発出されるなど、まだまだ事態の収束まで時間がかかりそうな気配がしています。
※本記事制作は4月下旬

その危機に伴い、ミクシィでは、感染の拡大防止や働くスタッフの安全のため様々な対策を施しています。バックオフィス部門を中心に、各部署が連携・協力している取り組みをまとめましたので、紹介いたします。

 

パフォーマンスを維持してもらうために

ミクシィが取り組んだ新型コロナ対策の背景は、大きく三つ。

 【新型コロナ感染拡大の防止に努める
 【行政や社会的な要請への対応】
 【従業員が安心してパフォーマンスを出せる環境を整える】

新型コロナ感染拡大防止のために、そして社員の安全のためにミクシィとしてできることは何か。行政の外出自粛要請に可能な限り対応しながらも、業務パフォーマンスを可能な限り、維持させていく。非常に難しい課題ではありますが、全社が一丸となって取り組んでいく必要がありました。具体的な施策や取り組みを時系列で紹介していきます。

 

1月下旬~

世界で新型コロナウイルスが流行してきたタイミングで、社内の主要メンバーが対策のため情報収集を開始。渡航制限情報、手洗い等の予防策といった情報発信を行い、社内へ啓発を行いました。また、産業医、保健師もメンバーに加え、医学的観点からも検討・判断できる体制を整えました。

2月中旬~

社内に「新型コロナ対策委員会」を設置。執行役員の柳本を委員長に据え、人事、労務、はたらく環境室、経理、法務、広報に加え、取締役の奥田のメンバーで構成。最終判断を委員長決裁で進める体制にしたため、スピーディーな意思決定及び実行ができる組織を構成しました。このタイミングでは、10:00~15:00から12:00~15:00へコアタイム変更時差出勤の推奨や一部の希望者へ「リモートワーク」の導入などを行いました。社内では、各フロアの入口に手指用アルコール消毒液の配置や手洗い用石鹸の拡充など、より衛生備品も充実させました。

3月上旬~

全社リモートワークテスト」を実施。実は、前々から働き方改革の一環として本格的に「全社リモートワークの導入」を検討・準備を進めていました。しかし、新型コロナウイルスの国内感染拡大の兆しがあり、オフィスへの出社が危ぶまれる可能性もあったため、「全社リモートワーク」を実施するための事前テストを行いました。全社で一斉にテストを行ったのは、事前にリモートワーク中に起こりえる課題を抽出するためです。

「全社リモートワークテスト」のアンケートを実施したところ、

・自宅にあるイスや机が長時間作業に向いておらず、身体に負荷がかかる。
・複数の資料を扱う場合などに、外付けモニターがないと作業効率が悪くなってしまう。
・自宅にはローテーブルや座椅子やしかないため、姿勢が悪くなり、作業効率も下がってしまう。
・専用の机が無いので、体勢がつらい。
・自宅にはデスクや椅子がないため作業環境としては適していない。集中しにくいと感じた。
・ノートPCに合う高さのデスクや、長時間作業しやすい椅子、大きいモニターなど環境が不足していた。
・オフィスではデスクトップPCとモニター2台を使っているので、ノートPCだけの作業だとパフォーマンスが落ちる。
・自宅用に、マウスやキーボード・コード類を用意したいを思った。

※アンケート内容より抜粋

 

このような声がよせられました。

特に、作業環境やITツールの面で上記のような意見があり、課題が見えてきました。来たる本格リモートワーク実現のためにも、その課題を解決する準備を進めることに。その他IT環境として、勤怠システムなど主要なITツールを「社外環境からでもアクセス」可能にしました。

 

3月下旬~

全従業員へリモートワークを推奨する勤務体制に変更し、スタッフの安全性を考慮してより警戒を強める体制となりました。また「自宅だと、作業を行う環境が整っていない。特に椅子や机がない。」「デュアルモニターでないため作業効率が落ちてしまう。」といった課題が、全社リモートワークのテストから表面化していました。このテスト結果から、リモートワーク期間中、自宅でも出勤時と同様のパフォーマンスを維持するため「環境構築支援施策」を実施しました。具体的な内容は下記です。

支援対象物品
・外付けモニタ
・モニター用のプライバシーフィルタ
・自宅用のキーボード
・自宅用のマウス
・自宅用のペンタブレット
・テレビ会議用のヘッドセット・マイク
・執務用の机
・執務用の椅子
・ケーブル・変換アダプタ支給金額
22,000円(税込)を上限に支給。購入した物品は個人所有とする

オフィス以上の快適な就業環境を、自宅でのリモートワークで実現するのはなかなか難しいかと思いますが、可能な限りサポートするためこのような施策を展開しました。追加で、会社の備品としては下記を希望者に配布しています。

配布備品一覧

・モニター用のプライバシーフィルタ
・変換コネクタ
・iPhone付属のマイク付きイヤホン
・デスクトップPCのみ利用している方向けのノートPC貸与
・その他

 

ちなみに希望者へ「デスクトップPCの自宅配送」の対応を実施したのですが、急遽希望者分の緩衝材と梱包材を準備しなければならなかったため、はたらく環境室のメンバーが手分けして購入を行いました。社内周知から配送(最初の発送)まで、2日間で対応しました。ちなみに機材の梱包に関しては、メンバーが人力で対応しています。

 

4月上旬~

東京都の感染拡大、政府の緊急事態宣言に関する社会情勢から、4月8日より「全社原則リモートワーク」を決定、実施しました。物理的な作業や環境が必要となる場合やサービス運営に支障が出る業務などを除き、原則出社はせずに自宅でのリモートワーク対応としました。そのため、入社時に希望者に会社携帯としてiPhoneを貸与していますが、未貸与者には貸与し、そのうえ「会社貸与iPhoneのテザリング補助(通信上限の増加)」などを実施。自宅でのネット環境を個別に完備するのは、はなかなか難しいですが、できる限り支援するために対応しています。また、有志が「remotework-助け合い」というSlackのチャンネルを立上げました。これは、リモートワークのツール面や働き方について情報やノウハウをカジュアルに共有し合うためです。全社共通の制度や仕組みではなかなかカバーできない範囲や、「こうやると上手くいったよ」というTipsを気軽に共有できるため、参加者による活発なコメントがポストされているようです。

4月下旬~現在

当初、緊急事態宣言は5月6日※1まででしたが、社会情勢や国内の新型コロナウイルスの感染状況を鑑みて、5月末まで「原則リモートワークを延長しました。これに伴い、一律の通勤手当支給を中止※2し、「リモート環境維持のための手当」を導入。リモートワークが長期化する中で、自宅に必要なものやサービスが増えている状況を踏まえ、このような制度導入に至りました。

※1 5月4日時点、政府により緊急事態宣言を5末まで延長。
※2 リモートワーク期間中出社する場合は、通勤費用を立替精算

また、長期間のリモートワークが想定されることもあり、新型コロナ対策委員会からマネジメント層向けにメンタルヘルス対策のひとつ「ラインケアのすすめ」を開始。MTGや1on1において、部下の表情や行動などいつもと異なる変化に気づき、いち早く相談対応、職場環境改善などにつなげるガイドブックのようなものです。

また、従業員向けには「リモートワーク中のセルフケア」というタイトルで、情報発信を開始。セルフケアについては『心がけたいポイント~簡単ストレスチェックを用いて~』『ストレスに強い身体をつくる(食事編)(睡眠編)(休養編)』『リモートワーク中のセルフケア〜ストレスに強い心をつくる〜』などテーマを設けて、従業員をサポートするために専属の保健師・産業医が監修した情報を提供しています。

 

その他

4月1日に新卒社員が15名入社しましたが、入社歓迎会という形で、必要最低限の人数で催しを開催。毎年の入社式の様相とは異なりましたが、安心安全に最大限考慮しての実施となりました。また、入社日から2~3週間ほど毎日行われる社内研修をほぼオンラインにて実施。タイトなスケジュールでの研修スケジュール及び、研修方法の変更を余儀なくされましたが、人事部が協力して準備を進め、物理的な出社をすることなくオンラインで研修を行いました。
(研修内容については、別途公開予定です。)

他にも、来社されるお客様の応対エリアの制限、リモートワーク対応などに関するセキュリティやPC不具合発生時の対応フローなどの整備を含めると、数十にも及ぶルールやフローなどを設計・周知・実行しています。

 

最後に

こちらで紹介した取り組みは、これからの状況次第で改善改良していくものも含まれています。刻々と変わる新型コロナウイルスの状況により、日本をはじめ各地域の対策・対応が変わるように、ミクシィでも働き方を柔軟に対応していきます。

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