刺激と挑戦を糧に成長し続ける。学びが尽きないMIXI新卒エンジニアの軌跡


- 川瀬 寛也
- 大学で画像処理を研究し、大学院ではARの文字入力システムの研究に携わるかたわら、複数の企業でインターンシップやアルバイトを経験し、2023年にMIXI入社。開発本部 たんぽぽ室 たんぽぽグループで脳波に関する基礎研究や音声通信基盤の開発、ゲームリレーサーバー開発に従事し、現在はSNS「mixi2」の開発を担当している。
部署横断型のエンジニア組織である開発本部 たんぽぽ室に所属し、現在SNS「mixi2(ミクシィツー)」の開発の最前線に立つ川瀬 寛也。新卒入社3年目を迎え活躍の場を広げる川瀬は、なぜ就職先としてMIXIを選んだのか。そして、入社後はどのように飛躍を遂げてきたのか。その軌跡をたどります。
目次
インターンを経て出会った学びの場。MIXIなら「長く働く姿」を想像できた
たんぽぽ室 たんぽぽグループの一員として活動する川瀬。エンジニアとしての旅は、子どもの頃に抱いたガジェットへの興味から始まりました。
技術の未来を拓く研究に打ち込む一方、MIXIを含む複数の企業でインターンシップやアルバイトを経験し、自らのキャリアの方向性を見いだします。
自分のキャリアについて考えを深める中、川瀬の目には、MIXIは特別な存在に映ったと語ります。
「とくにユニークだなと思ったのは、たんぽぽグループの存在です。一つの技術に特化していない部署横断型のエンジニアチームは、他社ではあまり例がありません。メンバーがそれぞれに専門分野を持ちながらも、チームとしての専門分野はなく、『専門外だからできません』とは言わない。そんな環境で自分のスキルを磨いていきたいと思ったんです。
規模の大きい会社なら、メンバーを一つのドメインに特化させるほうが効率的だと思いますが、そこにあえて余裕を持たせ、化学反応を期待するような会社の方針にも共感しました」
最終的にMIXIへの入社を決めたのは、インターンシップで職場環境や雰囲気のよさを感じ、「長く働く姿が想像できたから」だと言います。
「私は一つの道を究めるよりも、さまざまな分野に関心を持つタイプです。だからこそ、新たな技術の種や、学びの材料が次々と生まれてくるMIXIのような環境が自分に合うと感じました。何年たっても次なる技術を追い、社内で各分野の専門家たちと接して刺激を受け続けられる。『もう何も学ぶことがない』という状態にはならないだろうと思ったんです。
チームの雰囲気もすてきだなと感じました。昼食の時も自然と技術の話をして盛り上がるなど、日常の会話の中にも学びがあります。そして、年齢や経験の差に関係なく、先輩方が私を一人のエンジニアとして受け止め、建設的に意見を交わしてくれるのがうれしくて、こんな職場で働きたいと強く思いました」
挑戦と発見の連続が成長を育む。職種の垣根を越えた対話が広がるMIXIの開発文化
MIXIに入社して以来、たんぽぽグループでさまざまなプロジェクトに参画してきた川瀬。現在は「mixi2」の開発の最前線に立っています。
ただ、モバイルアプリについてはWebに比べて経験が浅く、自身にとっては新たなチャレンジとなる領域だったと語ります。
「これまでWebアプリを作ったことはありましたが、モバイルアプリについては経験が少なく、Webに比べると手探りな部分が多かったんです。ネットワークが常に安定しているとは限らない環境で、いかにユーザーの体験を守るか。オフラインでも機能する仕組みや、サーバーへの負荷を抑える設計を考える必要がありました。
そこからは、自分が培ってきた知識をあらゆる場面に当てはめ、『これで解決できないかな』と試行錯誤をしたり、周囲の先輩方やインターンシップ時代にお世話になった他部署の方にアドバイスを求めたり。こうして技術的な課題を一つひとつ乗り越えるたびに新しい発見があって、その積み重ねが私を大きく成長させてくれたと思っています。また、『mixi2』のメッセージ機能のアプリ側の実装についてはほぼ自分の手で担うことができ、手応えを感じましたね」
飛躍を続ける川瀬の背中をさらに押すのは、MIXIの中で育まれてきた開発文化や、チームの雰囲気です。
「MIXIのカルチャーの素晴らしさは、職種にとらわれず誰もが自由に意見を交わせることです。『エンジニアだから技術だけ』『デザイナーだからデザインだけ』といった境界線はなく、互いの視点を尊重し合える環境があります。
BtoCのサービスに関わると、自分自身がユーザーであることも多く、ユーザー視点を持つ立場として意見を求められますし、こちらからの提案も歓迎されます。とくにSNSは技術的にも文化的にも好きな分野なので、『別のSNSではこんな機能があった』といった知見を積極的に共有しています。好きな領域で、自分の視点をそのまま仕事に活かせる。そんな環境だからこそ、挑戦を楽しめるのだと思います」
論理と誠実さで信頼を築く。チームを動かす力が新卒エンジニアを成長させる
一人のエンジニアとして、そして仲間と共に挑むチームの一員として奮闘する川瀬。「mixi2」のWebアプリに関わる中でも学びを深め、自分の成長を実感していると話します。
「 アーキテクチャを含め、技術面でリードする役割を任されました。その中で学んだのは、単に技術的に正しい選択をするだけでは不十分で、さまざまな立場の方から合意を得ながら進めることが欠かせないということです。チーム開発では、プロセスを丁寧に紡ぎ、信頼関係を築いていくことこそが成功のカギだと気づかされました。
たとえば新しいアイデアを提案する際も一方的に意見を押し通すのではなく、『その取り組みによってどんな結果が期待できるのか』を具体的に示し、論理的かつ誠実に伝えるよう努めてきました。
また、多くの人と対話を重ねる中で学んだのは、自分の意見を伝えるときに相手の言動そのものではなく、そこから生まれた結果にフォーカスして前向きに話すことの大切さです。そうすることで納得感を持ってもらえ、人とのやりとりで本当に大事なことは何かを日々考えさせられています」
MIXIでBtoCのサービスに携わるようになり、学生時代にはなかった新たな視点も備わったと語る川瀬。
「まず強く意識するようになったのは、ユーザー目線です。コードを書く時など、ものづくりに没頭すると芸術的な美しさを追求したくなるのですが、それが必ずしもユーザーに評価されるとは限りません。大切なのは、『目の前のユーザーにとって価値のあるサービスかどうか』という視点だと、自分に言い聞かせています。
また、学生の頃は『開発者のための開発』に関心を持っていましたが、今ではプロダクトそのものへの思い入れも強くなってきました。SNSの開発に携わり、ユーザーの反応を直接感じる中で、『自分たちのプロダクトは確かに誰かの役に立っている』と実感できることが大きな喜びになっています。そして、プロダクトを通じてユーザーや社会によりいっそう貢献したいと考えるようになりました。これこそ、自分の中での大きな変化だと思っています」
そんな心境の変化があった中で、周囲の先輩から学んだ出来事も川瀬の胸に深く刻まれていると言います。
「チームでミーティングをしていると、一つの意見にみんなが流されそうになる場面ってありますよね。そんな時、ある先輩はそうした場面でも冷静に、揺るぎなく自分の意見を伝えていたんです。雰囲気や立場にとらわれることなく、『これが本当にベストなのか』と問いかける姿勢にハッとさせられました。
組織としてよりよいものを作るためには、是々非々で判断し、意見をきちんと共有する勇気が必要なのだと教わった瞬間でした。私自身も、その姿勢を大切にして仕事を続けていきたいです」
熱量を形にして世の中に新しい価値を。ユーザーの期待を超える驚きと感動で未来を描く
飽くなき探究心を胸にチャレンジを続けてきた川瀬。将来を見据え、「エンジニアとしてAIとうまく調和しながら開発するスキルを磨いていきたい」と意欲を見せます。
未来を描く川瀬の行動のよりどころになっているのは、MIXIの企業理念 PMWV(※)だと言います。
「とくに心に響くのは、VALUESの『夢中』と『発明』です。プロダクトを作る上で大切なのは『自分たちが納得できるもの』を掲げ、そこに全力で挑む姿勢。それこそが『夢中』だと感じています。
私には『これをやりたい』と突き動かされるような瞬間があって、よりよいものづくりのためなら職能を超えてでも意見やアイデアを出し合います。自分の中から自然と湧き上がる熱い想い。それこそが、私にとっての『夢中』だと思っています。
そして『発明』とは、その熱量を形に変え、世の中に新しい価値を届けることだと考えています。ユーザーの要望にただ応えるだけではなく、時には『もっと速い馬が欲しい』と言われても『自動車』を生み出すように、期待を超える驚きと感動を届けたい。それは『ユーザーサプライズファースト』にも通じるものであり、ユーザーが本当に求めているものを先回りして提供できるようになりたいです」
数年後の自分を思い描く川瀬。その姿はまさに『たんぽぽグループ』がめざすあり方と重なります。
「幅広い技術領域を見渡せるエンジニアでありながら、自分の得意領域を持ち、周りの方々から頼りにされる存在になりたいですね。今はフロントエンド領域が強みですが、未知の領域にも積極的に挑戦し、自分の専門だと胸を張って言えるジャンルを増やしていきたいと思っています。
たんぽぽグループのように部署を横断して活動する組織にいると、他の領域を学ぶ機会が多く、そこから得られる刺激が大きなやりがいにつながっています。これからも自分の腕を磨き続け、社内の仲間を力強く支え、そしてまだ誰も見たことのない革新的なプロダクトを生み出していく。そんな未来を描きながら、日々仕事に向き合っていきたいです」
※PMWV……MIXIの企業理念。PURPOSE「豊かなコミュニケーションを広げ、世界を幸せな驚きで包む。」MISSION「『心もつながる』場と機会の創造。」MIXI WAY「ユーザーサプライズファースト」VALUES「発明・夢中・誠実」
※記載内容は2025年8月時点のものです