「Right place, right time」──MIXIで磨く、自分だけの強み

2025.11.17
さい
平田 太一
小学5年から過ごしたアメリカで大学に進学し、金融学・経済学を学びながら自ら株式投資も行う。2022年にMIXI入社後、コーポレートデベロップメント本部 投資事業部でゲーム・エンタメ領域を中心に海外スタートアップやファンドを自ら開拓しながら投資事業部の役割を拡大している。

エンタメ企業で「投資」を手がけたい――その想いを胸にMIXIへ。入社3年目でMIXI AWARD VALUES賞 新人部門を受賞した平田 太一が、海外スタートアップやファンドの開拓に挑みながら見つけた、“MIXIだからこそ描ける成長”とは。

好きなことを仕事に。「投資×エンタメ」で見つけたMIXIという舞台

平田は、小学5年から大学卒業までをアメリカで過ごしました。小学生の頃から吹奏楽を始め、中学からはトランペットに夢中になり、大学進学時には給付型奨学金をもらえるほどの腕前に。大学では吹奏楽部やマーチングバンドで活躍していました。

そしてもう一つ、平田が夢中になったのが、父親の影響で興味を持った株式投資です。

「もともと経済学が好きで、高校生の頃から学んでいました。父が株式投資をしていた影響もあり、自然と投資の世界に興味を持つようになったんです。大学では金融学を専攻し、想定より早く3年間で履修を終えられそうだったので、もう1年で何か別の学びを深めようと、経済学も専攻しました。投資は、知識として学ぶだけでなく、自分でも株式投資をしたり、ヘッジファンドで長期インターンをしたりしながら、体験を通して理解を深めました。数字や理論の先に“人の意思や感情が動くおもしろさ”があることに気づいて、ますますのめり込んでいきましたね」

その楽しさから、投資に関わる仕事に就きたいと考えていた平田。もともと好きだったゲームと掛け合わせられる企業に就職したいと考え始めます。

「エンターテインメントの会社で、ゲームやエンタメ領域のスタートアップ投資やM&Aに挑戦したいと思い、アメリカと日本の両方で就職活動を始めました。ただ、調べてみると、事業会社で新卒から投資を担当できる企業はほとんどなくて。とくにアメリカでは、戦略コンサルティングや投資銀行での実務経験がないと難しいという現実を知ったんです」

戦略コンサルティングや投資銀行も選択肢に入れながら就職活動を進める中、 MIXIと出会ったのは2021年に参加した就活イベント「ボストンキャリアフォーラム」でした。

「そこで初めてMIXIを知り、『こんな企業があるんだ』と興味を持ちました。最初は投資部門の仕事内容に惹かれたのですが、選考が進むうちに『魅力的な人がたくさんいるな』という印象を持つようになったんです。

たとえば、新卒採用の担当の方が仲間のような雰囲気で『次の面接では、こんな人に会うよ』とアドバイスしてくれたり、『もっと仕事内容を理解できるように現場の人を紹介しますね』とつないでくれたり。実際に紹介してもらった社員の方々の話を聞くと、若手にもいろいろなことを任せてくれる文化があることがわかりました。おもしろい事業も多く、社員の方たちと話すたびに魅力が増していって、「この会社で働きたい」と思えたことが、入社の決め手です」

「MIXIにとって意義のある投資」とは何か。知識と探究で答えを探す日々

念願だった事業会社での投資に携われる場所として、2022年にMIXIへ入社しました。現在は投資事業部で、海外スタートアップやファンドを中心に投資業務に取り組んでいます。

「入社当初は、契約書の論点整理や投資後の持ち株比率・リターン計算など、テクニカルな部分を中心に担当していました。まずは契約関連の業務をみっちり経験し、基礎を固めた時期です。同時に、ファンドへの投資検討にも少しずつ関わり始め、投資機会の分析や把握を行いながら、各ファンドとの対話を重ねて、互いに納得できる条件を探っていきました。
今では、投資検討がメイン業務です。海外のVC(ベンチャーキャピタル)ファンドを担当する機会が多く、投資機会の分析はもちろん、投資後も継続的にコミュニケーションをとりながら、一緒に成長できるようにサポートしています」

そのため、1日のうち多くの時間は起業家やVCファンドの運営者とのミーティングが占めると話します。新しいビジネスモデルやトレンドをグローバルに情報収集しながら、それ以外の時間は対象会社の分析や仮説構築、自身の知識を深めることに使っています。

「マネジメント層や経営陣に投資の可否を判断してもらうための資料作りも大切な仕事です。投資先の業界を深く理解することが欠かせないので、Webでのリサーチに加えて、社内外の人たちからも積極的に話を聞いています。MIXIには多様なバックグラウンドを持つ社員が多いので、その知見を借りながら、『この事業は5年後にどんな成長を描けるか』という視点で検討しています。
最近では、MIXIの投資事業におけるガイドライン作りにも参加して、部署としての方向性を描くプロジェクトにも挑戦しています」

深く、広い視野を持ちながら成長を続ける平田。「事業会社の投資部門であること」の難しさも感じていますが、その難しさを乗り越えることが自身のミッションだと話します。

「投資である以上、リターンが見込めることは重要な要素の一つです。投資先がスタートアップかファンドかによって考え方は異なりますが、市場のプレーヤーの動きや今後の変化を見極めながら、リスクとリターンの両面から判断します。
それに加えて、『MIXIの事業と親和性があるか』『MIXI GROUPの企業価値向上につながるか』という視点も欠かせません。つまり、『MIXIにとって意義のある投資なのか』を総合的に考えることが、私たちの使命だと思っています。まだ難しい部分も多いですが、先輩や上司、業界の方々と壁打ちを重ねながら、日々仮説を磨いています」

何度も挑戦を重ねて見えた景色。探究心の先に生まれた自信

入社以来、着実に、そして大きく成長してきた中でとくに印象深かったのは、3年目に担当した案件だったと振り返ります。

「これまでも海外のファンドやスタートアップへの投資を担当してきましたが、初めて国内のエンタメ領域のスタートアップ投資を任されることになりました。検討を進めるには、その業界を深く理解しなければいけません。けれど、どれだけ勉強して、どんなに考えても、その業界で長年活躍してきた方たちの知見には追いつかなかったんです」

それでも、先輩や上司のサポートを受けながら、一つひとつ知識を深めていった平田。突破口となったのは、現場で働く人たちとの丁寧なコミュニケーションでした。

「たとえば、AIがアニメ業界にもたらす変化について仮説を立てます。その仮説をもとに、投資サイドでアニメ業界に詳しい方と議論するのはもちろん、プロデューサーやディレクター、そして現場で制作を担うアニメーターなど、さまざまな立場の方たちとつながりをつくり、意見を伺うんです。
すると、それぞれの視点からの言葉で仮説がどんどん変化していく。やはり、業界の方たちと何度も話し合わなければ本質的な理解にはたどり着けないんだと実感しました。そうやってとことん深掘りして、ようやく自信を持って『これは良い案件だ』と言えるのだと気づくことができたんです」

今では、入社4年目にして大きな存在感を発揮している平田。MIXIで投資業務に携わるやりがいをこう話します。

「この仕事の最大の魅力は、幅広くいろいろなことを学べることだと思います。エンターテイメントだけではなく、ライフスタイルやスポーツなど、MIXIが多様な事業を展開しているからこそ、多くの起業家や投資家と出会えるんです。知的好奇心が強い私にとっては、毎日のミーティングだけでも刺激的で、時間を忘れて夢中になれます。
そしてもう一つのやりがいは、自分の実績が目に見えること。マネジメント層や経営陣が納得できる案件を開拓できているか、担当した投資先がきちんと成長しているかが明確にわかる分プレッシャーもありますが、投資先に良い展開があると本当にワクワクします」

さらに、若手であってもチャレンジの機会を得られる点もMIXIの魅力だと言います。

「1年目から経営陣の前でプレゼンする機会をいただいたり、海外の大手企業の経営者が来日する際の対応を任せてもらったりしました。目の前の業務で精一杯になってしまう時期に、早くから経営層の方々の考えや視点に触れられたことは、今の自分に大きく影響しています。
また、MIXIは今、世界に視野を広げています。海外で開催されるカンファレンスなども、『どんな目的で、どんな結果を得たいのか』をきちんと伝えれば、若手でも参加のチャンスがある。私は英語が話せるという強みがありますが、それがなくても挑戦できる機会が多いのがMIXIの魅力です」

「Right place, right time」。正しい時期に、正しい場所で見つけた自分の軸

貪欲に知識を深め、視野を広げてきた平田。「もっと成長したいんです」そう語る言葉の根底には、MIXIの企業理念PMWV (※)の中でもとくに大切にしている「誠実」への想いがありました。

「成長のためには、自分のミスを素直に認め、すぐに報告すること。影響を広げないようにする責任も、自分の成長の一部だと思っています。社外の方と接する時も、誠実さは何よりも大切にしています。起業家やファンド運営の方々は、信念を持って命懸けでチャレンジしている。その姿を間近で見ているからこそ、時に『No』と伝える時も、ただ結果を告げるのではなく、相手に納得してもらい、次につながる何かを持ち帰ってもらえるように、そんな伝え方を心がけています」

エンターテインメント企業で投資に携わるという目標を叶えたいま、平田の視線はその先に向かっています。これからは、さらに深くエンターテインメント業界に関わっていきたいと語ります。

「MIXIに入社した理由の一つでもあった、ゲーム業界でのスタートアップ投資に挑戦したいと思っています。まずは一つの案件をやり切って解像度を高め、心の底からゲーム業界について語れるくらいの知見を身につけたいんです。
そして、社内でも頼られる存在になりたい。それは投資という特定の業務に限らず、たとえばゲーム開発チームから『こういうサービスを考えているのですが、どう思いますか?』『海外では似たような事例はありますか?』と相談されるような存在に。業界の知見を求めてもらえるレベルにまでなれたら、本物だと思うんです」

言葉の一つひとつに誠実さがにじみ、穏やかな語りの中に静かな情熱を感じさせる平田。そんな彼が見据えているのは、いまのMIXIだからこそ描ける未来です。

「国内の領域では、どれだけ頑張っても先輩たちが前を走り続けています。でも今のMIXIは、海外への展開を加速させるフェーズ。その中で、英語力や海外の方とのコミュニケーションが私の強みになっています。

だからこそ、今のMIXIで働けていることは、まさに『Right place,right time』――“正しい時期に、正しい場所にいる”と感じます。自分の強みを活かしながら、海外の情報を自分なりに噛み砕いて吸収し、MIXIに還元していく。その積み重ねで信頼とブランドを築いていきたいです」

※ PMWV……MIXIの企業理念。PURPOSE「豊かなコミュニケーションを広げ、世界を幸せな驚きで包む。」MISSION「『心もつながる』場と機会の創造。」MIXI WAY「ユーザーサプライズファースト」VALUES「発明・夢中・誠実」
※ 記載内容は2025年10月時点のものです

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