内定者アルバイト対談~アルバイトで何を学んだ?どんな経験・スキルが活きた?~エンジニア×デザイナー編

内定者アルバイト対談~アルバイトで何を学んだ?どんな経験・スキルが活きた?~エンジニア×デザイナー編

ミクシィグループでは、希望される内定者に社内アルバイトとして学校を卒業するまでの期間、就業する機会を設けています。

内定者アルバイトを実施する目的は2つ。

  • 説明会や面接だけではなかなか伝えきれない、会社の雰囲気や社員の魅力を体感することで理解してもらうこと。
  • 実際の業務に触れることで、やりたいことや興味の幅を広げてもらうこと。


今回は、内定者アルバイトを経験した2022年4月入社予定の岡本さん・長岡さんに振り返り対談をしていただきました。
アルバイトを通じてどんな学びがあったのか?どんな経験やスキルが活かせたのか?について語ってくれています。

まずは、二人の自己紹介から。

 

■自己紹介
氏名:岡本 紀輝(おかもと かずき)22年度卒エンジニア職
専攻:電子応用工学科
学生として主に学んでいること:電気回路、プログラミングの授業などハードウェアからソフトウェアを幅広く習得。卒業研究のテーマは機械学習。

■応募動機
・ミクシィが掲げる“ユーザーサプライズファースト”に共感。ユーザーの想像を超える価値を提供し、技術を使って人々を喜ばせたい。ミクシィの開発チームではユーザーインタビューを行なっており、ユーザーの意見を重視する環境があることに魅力を感じた。
・『モンスターストライク(以下モンスト)』や『TIPSTAR』など大規模サービスを支える技術力の高さにも惹かれた。
・イベントや面接で出会ったエンジニアが話しやすい方ばかりで、自分の理解が浅い部分に対してアドバイスをくれたので、この方たちと働けたら成長できそう!と思えた。

■アルバイトの業務について
期間:2021年4月~12月(週3日勤務)
配属先:モンスト事業本部 ゲーム運営部 解析グループ
業務内容:『モンスト』のデータ収集、収集したデータの可視化

 

■自己紹介
氏名:長岡 美咲(ながおか みさき)22年度卒デザイナー職
専攻:デザイン科学専攻
学生として主に取り組んでいること:プロダクト、グラフィック、サービスデザインなどを専攻。大学院では地域ブランディングに関する論文を作成。

■応募動機
・“フォー・コミュニケーション”や“ユーザーサプライズファースト”などコミュニケーションサービスに通じた価値を提供していることに共感。UIデザインに興味があり、笑顔溢れるビジョンを大切にしてデザインをしていきたい想いがあった。
・心の豊かさに着目し、ゲームやスポーツなどあらゆる分野でコミュニケーションという一貫したビジョンでサービスを作っていることにも魅力を感じた。

■アルバイトの業務について
・期間:2021年8月~12月(5ヶ月間)
・配属先:8~9月→デジタルエンターテインメント事業本部 コトダマン事業部 アートグループ UI・UXチーム
10~12月→モンスト事業本部 ゲーム運営部 UI・UXデザイングループ
・業務内容:機能改善の提案(モンスター進化画面の機能改善のためのUI作成)

 

次に、具体的な業務内容とその中で学んだことについてお互いに発表し、振り返りを行ないました。

 

インターンでの開発経験が役立った!

━━お二人が経験された業務内容について教えてください。まずは岡本さんからお願いします。

岡本 私はモンスト事業本部の解析グループで、解析基盤の構築からデータ分析、データ可視化など、幅広い業務に携わりました。まず一つ目に担当したのが、解析基盤の構築です。具体的には、『モンスト』の助っ人キャラのデータマートを作成しました。キャラクターが別々のテーブルに保存されており、集計が複雑で調べにくいという課題があったためです。テーブルというのは簡単に言うとExcelの表のようなもの。表にユーザーIDや助っ人キャラの名前が分類されているイメージです。

長岡 難しそうな内容ですね。

岡本 データエンジニアリングは初めてだったので苦労しました。しかもAWSからGCPへ環境を移行する段階だったので、データの整合性という解析基盤の理解が難しくて…。AWSとGCPがどのように繋がっているかを参照しつつ、自分で模索しながら構築しました。分からないことも多かったので、メンターの方などに質問しつつ、学ばせていただきました。

━━初めての仕事でも自主的に動いて学んできたんですね。岡本さんが大学生活で培った経験が業務に活きた瞬間はありましたか?

岡本 役立ったのはサークル、インターンの経験です。私はプログラミングサークルに所属し、サークルと連携している企業でインターン生として、医療系システムのバックエンド開発を手掛けていたんです。そこで初めてPythonに触れ、データベースの仕組みやDockerを使ったコンテナでの開発などを経験しました。この開発を通じてDockerを使いこなせるようになったので、今回の業務に活かすことができ、そこは有利だったなと思います。

 

自分のシステムが人の役に立つ手応え

━━次に携わったのはどんな仕事ですか?

岡本 データ集計の可視化と、社内管理ツールのダッシュボード集計です。まずデータ集計の可視化については、『モンスト』のコラボや施策がどのような効果を生んだのか、企画をはじめとする他部署の方にフィードバックするために行ないました。例えば、どのアイテムが人気なのか、日ごとにどのアイテムが交換されているか、という推移を出したり。プレイ状況を見て、分析ができるようなシステムです。

その次に関わったのは、社内管理ツールのダッシュボード集計について。これまで手でクエリを書いて算出していたため非常に手間が掛かっているタスクだったそうです。これをダッシュボード化したことで、他部署の方とのやりとりもスムーズにできるようになったとのこと。この二つのシステムについては、非エンジニアの方でも簡単に集計ができるよう開発しました。

長岡 システムの専門的なところに苦手意識があるので、誰でも簡単に扱えるシステムを作っていただけるのはありがたいですね…!

岡本 クリック操作だけで簡単に集計結果を表示させることができるため、チームメンバーの方に「すごく楽になった!」とたくさん褒めていただきました。そのときはすごく嬉しかったですね。

━━素晴らしいですね!

岡本 ありがとうございます。続いて携わったのは、利用者アンケートデータの集計基盤構築です。AWSからGCPに移行するにあたって、そのまま置き換えることはできなかったので、イチから構築し直しました。工夫したのは2点。
パラメーターひとつで簡単に実行できること、以前は制限があった自由記述の文字数を全文取り込めるようにしたことです。せっかくなら使いやすくしたいという思いがあったので頑張りました。とはいえ、インフラ構築も初の挑戦だったので、こちらもかなり苦戦しましたね。アーキテクチャも自分で設計したのですが、先輩方から色々なご意見をいただいて。GitHub上での先輩たちとのやりとりは100近くになっていました。

長岡 そんなに!?大変でしたね…。

岡本 大変ではありましたが、最終的にはとても良い設計になったのでありがたかったです。

長岡 『モンスト』をより良くしていくためのシステムですね!

岡本 ここで集計したアンケート結果は、ユーザーさんの反応を確認して施策やコンテンツへの反映、改善に役立てています。利用された企画側の部署の方に「使いやすくなった」と反響いただきましたし、アンケートデータの利用がどんどん増えている、というお話を聞いて、作った甲斐があったなと。

━━それはモチベーションにつながりますよね。

岡本 今回、データに関する業務に携わったことで、実際に入社した後もデータに関わる業務にも挑戦してみたいと思うようになりました。まだざっくりとしか考えられていませんが、自分の手でサービスを作るだけでなく、データも見ながら企画に繋がるような分析ができたらいいなと。

長岡 なるほど。実は岡本さんの発表を聞く前、ゲーム開発に関わるエンジニアはゲームの動く部分を作る人のことだと思っていて、アンケート集計などもエンジニアの仕事の一つだと知らなかったんです。エンジニアの中にも色々な職種があると知り、これを機にエンジニアの色々な仕事について学び、デザイン業務に活かしていきたいなと思いました。

岡本 確かに。実際にサービスを作るエンジニアもいれば、私が今回参加したデータを集めて可視化するデータエンジニアなど、色々な領域があるんですよね。

長岡 ゲームのデータを落とし込む岡本さんのようなエンジニアがいるからこそ、『モンスト』は人気コンテンツとなっているんだと思いました。

 

自分の提案したロゴデザインが採用に!

━━岡本さん、発表ありがとうございました。では長岡さん、お願いします!

長岡 最初に所属したコトダマン事業部では、装備変更のアイコンボタンを作成しました。心掛けたのは見やすさの部分。先輩から「UIにおいて重要なのは、視認性が高いこと」と教わったので、一目で「剣や盾の装備を変えるアイコンなんだ」と認識できることを最終的な指標としました。でも、作れば作るほど何が良いのかが分からなくなり…。

岡本 どう解決していったんですか?

長岡 チームメンバーの方に相談しながら少しずつアイデアを形にしていきました。コトダマン事業部では、スクラムでチーム編成を組んでいて、デザイナーや企画など、さまざまな職種のメンバーが所属していたので、デザイナーの方以外にも声を掛けるようにしていたんです。

━━積極的にコミュニケーションを取ろうという姿勢、素晴らしいですね!他に印象に残っている仕事はありますか。

長岡 新規サービスのロゴデザイン制作のコンペに参加したことです。最初はサービスのキーワードを踏まえて、デザインに落とし込んでいたのですが、表面的な部分しか捉えられてないと途中で気づいて。サービスの特徴や他と比較して特出しているところを考えることにしました。また、周りの方にも相談したところ「もっとサービスの特徴を打ち出した方がいいんじゃないか」とか、「ミクシィのサービスなので、ワイワイ楽しそうなイメージを」といったアドバイスをいただき、デザインのブラッシュアップができました。

岡本 印象に残っているアドバイスはありますか?

長岡 デザイン本部の方に、「デザイナーは一回壊すこともよくある」というお話をいただいたことです。コンセプトや本質を再度整理して作ると全然違うものができて、それが良い結果に結びつくことがある、と。そのアドバイスが功を奏して、良いロゴを作ることができ、実際に採用していただけたのは良い経験になりました。

岡本 おお!それはすごい。

━━新規サービスのリリース日が待ち遠しいですね!

 

グループワークで培ったコミュニケーション力を発揮

▲開発中の画面です。

長岡 最後の3ヵ月はモンスト事業本部のUI・UXデザイングループで、モンスター進化画面の機能改善やUIデザインを経験させていただきました。配属後すぐに「『モンスト』をプレイして気づいたことを教えて」と言われ、「このUIは使いづらい」とか「ここはストレスを感じる」という部分を書き出し、改善案を考えました。その中の一つに、モンスターを進化させる際に不足している素材の数が分かりづらい、というものがありました。条件によって、所持数と必要数の表記が異なるため、ユーザーがあと何個素材があれば進化できるのか理解しづらかったんです。そこで、素材が足りない場合どれくらい必要かを明記する仕様に変更しました。

岡本 それ、実は私も気になっていました!

長岡 そう言っていただけると心強いです!『モンスト』は長期プロダクトのため影響範囲が広く出る可能性もありました。そのため、理想形を言語化した上で、さらに他の画面に影響が及ばないよう解決策を導き出しました。

岡本 小さな改善であっても、影響範囲が多いと緊張感がありますね。

長岡 ユーザーの多いサービスなので、改善によってユーザーが困らないか、ちゃんと使えるかと心配でした。ただ、私もイチユーザーとして困っていた部分だったので、自信を持って提案しました。

岡本 この仕事で心掛けたことはありましたか?

長岡 コミュニケーションの部分ですね。モンスト事業本部には、UIの部署だけでもたくさんの方がいて、お互いに連携しながら仕事を進めていたので、業務で関わる方々へのこまめな報連相を心掛けました。私は大学時代、学内コンペや学外のワークショップなど、大人数でコミュニケーションを取りながら制作するグループワークをたくさん経験していたので、そこで培った経験が活きたと思います。

━━その経験はどんな仕事、どんな部署でも活かすことができそうですね。

長岡 今回、新規サービスのロゴデザインや、有名ゲームタイトルのUIUX改善など、色々な挑戦が自分の糧になったと思います。成長した点は2つあります。一つ目は、デザインスキル。特にゲームデザインを通じて、影や金属感を出すためのグラデーションなど、グラフィック的なデザインスキルを学べました。サービス系のデザインは視認性を重要視するのでシンプルなものが多いのですが、単調なデザインでは“世界観”を出すことができない。ここがゲーム系とサービス系のデザインの違いだと気づきました。ミクシィでは“ユーザーサプライズファースト”を踏まえたサービスを提供しているので、人を喜ばせるサービスを作っていく上で、こういった世界観を形作るデザインの要素は絶対必要だと実感しました。

岡本 なるほど。

長岡 二つ目が、コミュニケーションを繰り返しながらデザインする力です。今回、デザイナーの方や他職種の方にアドバイスをいただいたことで、新たな気づきが生まれ、デザインを進化させられたのが大きな収穫になったなと。

 

目標に向かって早い段階から行動すること

━━お二人に伺います。お互いの発表を聞いてどんな感想を持ちましたか?

長岡 エンジニアとデザイナーは仕事内容が全然違うと思っていましたが、岡本さんが非エンジニアでも使えるようなシステムを作っていたり、私もデザイナー以外の方からフィードバックを得て、ユーザーのことを考えてデザインを作ったりしていて、モノづくりの根幹は一緒なんだ、と思えたのは新しい発見でしたね。

岡本 確かにそうですね。デザイナーとエンジニアが連携することにより、“ユーザーサプライズファースト”を提供できるんだなと改めて実感できました。

━━最後に。学生時代に経験しておいてプラスになることはありますか?

長岡 学生時代に、学外の人とコミュニケーションを取りながら制作する経験ですね。昔、短期インターンで違う大学の学生と一緒に働いた際、色々なデザインのノウハウを得ることができたんですよね。エンジニアがいかに効率よくコードを書けるか想定してデザインを作らなきゃいけないというように、今後社会人として働くために必要な経験や気づきもあり、これはもっと早く知っておくべきだったなというのが私の反省点でもあるので。1~2年生の頃からインターンや他大学の学生との交流などを経験しておくことは大事だと思います。

岡本 それは本当にそうですね。私の場合は、大学入学後すぐにプログラミングサークルに入ったことが良い選択だったと思っています。というのも私の学部は、Webエンジニアを目指すような学部ではなく、独学で学ぶには限界があったからです。サークルに入るとたくさんの情報が入ってくるんですよね。例えば、「こういうサイトを見た方がいいよ」とか、「最近はこういう言語が使われてるよ」とか。先輩がどの企業にインターンに行ったとか、業界の著名人の情報なども知ることができ、メリットが大きかったです。

長岡 確かに。一人でデザインをしていると、限られた情報しか入ってこないんですよね。そういう環境に身を置くことで、積極的に情報を取っていかないとなと思いました。自分の成長のためにも。

岡本 チームで開発をすると責任感も生まれて、諦めずに取り組もうと思えるようにもなりましたし、頼れる人がいたから乗り越えられたこともあります。エンジニアになりたい方には、そういう環境に身を置いてみるのがおすすめです。

 

最後に

半年ほどの短いアルバイト期間ではありましたが、二人とも実りの多い時間を過ごせたようです。実務が始まると、他職種のメンバーと一緒にプロジェクトを進める機会が多くなるもの。その中でお互いを知る、コミュニケーションの質を高めるということが、プロジェクトを円滑に進めるカギになります。今回の対談を通じて、デザイナーとエンジニア、お互いの業務内容について理解を深められた点も、二人にとって良い経験になったのではないでしょうか。

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