MIXI GROUPには、様々な経歴のメンバーが所属しています。それぞれの専門性やスキルを手に転職を決めた方々は、どのような経歴で、そしてなぜMIXI GROUPを選んだのでしょうか。中途入社した方々に「転職を考えたきっかけ」「入社を決めた理由」「入社後に感じたこと」を聞く『なんでMIXIに?』。
今回は5年ぶりにMIXIに再入社したデザイン本部 動画クリエイティブ室 コンテンツディレクショングループマネージャーの折原さんにお話を伺いました。
折原綾平
デザイン本部 動画クリエイティブ室 コンテンツディレクショングループ マネージャー
2016年、MIXIに中途入社。動画ディレクターやチャンネル運用を経験した後、コロプラへ。その後は地方に移住し、日本テレビ系のローカルテレビ局にて、プロデューサーとして新規事業の立ち上げを行う。2022年、MIXIに再入社。
YouTuberの先駆けとして、動画制作に没頭
━━これまでのキャリアについて教えてください。
昔から映像制作に興味があり日本大学芸術学部へ進学しました。大学を卒業してからテレビ制作会社やフリーで、映像制作のディレクションを経験して、MIXIに入社。その後、ローカルテレビ局で働いて、MIXIに再入社したというのが簡単な経歴です。
こうやって振り返ってみると、社会人になっても学生の頃とやっていることは変わらないなと思います。
━━折原さんの原点は学生時代にあるのでしょうか?
そう思います。大学生の頃にちょうどYouTubeがメディアとして世の中に出てきたタイミングで、仲間と一緒に自分たちで制作したバラエティー動画を投稿していたんです。当時どハマりしていたローカル局の番組「水曜どうでしょう」をマネた作品が多かったですね。ある名字を辿って全国津々浦々旅していく…みたいな。ヒカキンさんも世に出てきていない超黎明期です(笑)
YouTubeはとにかく新しかったんです。当時は自主制作映像を見てもらうためには、みんなを集めてプロジェクターを使って上映会することが主流だったのに…なんだこれは!と。驚きながらも、その面白さにすぐ飛びつきました。当時、収益化みたいな考えはなかったのでシンプルに“自分たちが作ったものをたくさんの人に見てもらう場”として、いろいろ企画しては動画を制作していました。
━━YouTuberの先駆けだったわけですね。卒業後は?
ネット動画が出てきた頃ではありましたが、当時はまだまだテレビが主でしたから、まずはテレビ制作会社に入りました。3~4年ほど厳しめの下積み時代を経験して、少しずつディレクター業務に携わるようになっていきました。
この頃からネット動画が一気に広がって、企業がYouTubeでプロモーションや、Web広告で動画コンテンツを配信するようになっていって。その流れを受け、若手の僕にネット動画の編集の依頼が来るようになったんです。当時、ベテランや中堅ディレクターはネット動画の仕事は下に見る傾向がありましたけど、僕はすごく楽しかったんですよね。自分で撮影して、編集して、配信したらそれに対する反応がコメントで見える。その世界に面白さを感じていました。
(写真2)何やら走り出す折原さん
MIXIで動画制作からマーケティングを経験。そこからローカル局へ
━━MIXIに入ったきっかけは何ですか?
フリーランスの映像ディレクターになって、いろいろな動画制作に関わっていた頃に、MIXIで動画ディレクターを募集していることを知りました。「インハウスのディレクター?」「公式YouTubeの運営って何?」というところから興味を持ったんです。MIXIに入社してからは本当に幅広い業務を経験させてもらいました。
その後しばらくして、四国のローカルテレビ局で働くチャンスを得ました。「水曜どうでしょう」をきっかけに大学時代からずっと“ローカル局で働きたい”という気持ちがありましたし、これからはローカルの時代が来るという考えもあったので、これも縁だと思い四国に移住を決めたんです。
━━ローカルのテレビ局でやりたかったこととは?
僕は「動画を使ったビジネス」を作りたかったんです。テレビ番組とかYouTube動画とか、自分が面白いと感じたものをがむしゃらにやってきた感覚はあるけれど、その上でやってみたいなと思ったのは、動画でお金を生み出すことでした。
ローカル局から「経験を活かして好きなことやっていいよ」と言ってもらえたので、放送外収入を目的とした新規事業を立ち上げてプロデュース・運営をしていました。結果的にはマネタイズにも成功しましたが、。それは二の次で、とにかく動くことを意識していました。簡単に言えばインフルエンサー事業ですが、ローカルに若手のタレントが少なかったこともあり、だったら自分でやろう!作っちゃおう!という感じでしたね。
他にも、社内のアナウンサーに「こういうのやらない?」と企画を提案をして、自分で撮影・編集して配信する。放送外収入を作ることが裏テーマで、いろいろ取り組んでいました。ある企画ではYahooニュースの上位に掲載されて、ローカルネタが全国へ届く良い事例になりました。それなりにインパクトのある数字を残すことができたと思っています。
(写真3)思いついたら即行動の折原さん
MIXIに再入社。仲間からの歓迎が嬉しかった
━━ローカル局からMIXIに再入社することになったきっかけは何ですか?
MIXIを退職した後も、当時一緒に働いていた同僚と連絡をとっていて「MIXIに戻ってこないの?」と声をかけてもらうことがありました。最初は軽い感じだったのですが、こちらもだんだんと本気で考えるようになっていって。復帰がリアルになったのは、結婚して子どもができたことですね。僕も妻も関東出身だったので「このまま四国に住み続けるのか?」「親の世話は?」「お墓は?」(笑)など・・四国は大好きで今でも結構な頻度で通ってはいますが、今後のキャリアや家庭のことを考えると・・・そんな時に上長の越智さんから「戻ってきてほしい」と正式に話をもらったんです。
━━MIXIに復帰する上で、心配はありませんでしたか?
ビジネスという意味では、チャンスだと思っていました。これからもネット動画の需要は伸びると思っていましたから、MIXIがここで動画に価値を見出してビジネスと結びつけていくことに大きな価値を感じていました。
ただ、仲間という意味では少し不安がありましたね(笑)。戻りたい気持ちは強くなっていましたが、戻ったら、みんなはどう思うかな。なんて言われるかな……と。
━━そうだったんですね。実際はどうでしたか?
全く心配いりませんでした。復帰前に社内見学をした後、越智さんと会議室で話をしていたら、みんながワーッと集まってきてくれたんですよ。かつて一緒にがむしゃらになって働いた仲間の顔が見えて、一気に5年前に時が戻った感覚になりました。めっちゃくちゃ嬉しかったですね。
実をいうと、僕としては忙しかった時期にMIXIを抜けたことを少し負い目に感じてたんです。みんなきっと良く思っていないよな、と。でも、わざわざ仕事の合間に自分に会いにきてくれたとわかって、“この会社で頑張ろう”と気持ちが固まったことを覚えています。MIXIは「心もつなぐ」というメッセージを掲げているけど、まさにこれ!体現してるじゃん!と思えて、すごく温かい気持ちになったんですよね。
(写真4)急いでパソコンへ向かう折原さん
MIXIで気づけた「ビジネス視点」の重要性
━━現在担当している業務について教えてください。
デザイン本部 動画クリエイティブ室で、コンテンツディレクショングループのマネージャーをしています。ディレクターとして動くというよりは、ディレクション業務の責任者の立ち位置で、制作チームの編成やメンバーのスキルの底上げ、色々な流れを整理したり、最終的なクリエイティブのコントロールをしています。
━━2度目の入社だから“感じたこと”や“見えたこと”はありますか?
環境はだいぶ進化した印象を持ちました。驚いたのは社食ですね。一般的な映像ディレクターの食生活は乱れがちなので、色とりどりの野菜が並んでいる画が見えるだけでも、意識は変わると思います。それから、オフィスビルも大きくなっていて非常に快適。こういうところで社員に還元しているんだなと、改めてMIXIの成長を実感しました。
それから、1回目のMIXIでの経験を客観的に見れるようになったと思います。
僕はMIXIに入るまではテレビ業界にいて制作畑一筋。そこからいきなりIT企業に入って“ビジネス”というものに触れました。マーケティングとか企画とか、これまで出会ったことのないタイプの人たちと一緒に仕事をするようになって、その動画を制作するためのコンセプトや制作する理由を考える機会をもらったんです。
ここは自分のキャリアにおいても大きなターニングポイントだったと思います。そこから、自分の中で「どっちもできる人になったらどうなんだろう」という気持ちが湧いてきて。MIXIで企画やマーケティング、チャンネル運用といったものを学べば、もっと強くなれるんじゃないかと思えたんです。MIXIに入ったことで、“ビジネス視点”の重要性に気づけたと思うし、あの時があったおかげで今がある。インハウスの動画ディレクターになる魅力はこういうところにあるんじゃないかと感じています。
(写真5)音速でアウトプットを行う折原さん
━━最後に、これから取り組んでいきたいことについて教えてください。
現在はコンテンツディレクショングループのマネージャーとしての役割を持っているので、まず最初に取り組むべきことは「ディレクターのレベルアップ」です。今いるメンバーは、ミュージックビデオを経験してきた人もいれば、テレビ局のバラエティ番組を経験している人もいて、それぞれいろいろなところから集まっているんですね。そして、みんな映像制作の力を持っているからこそ、全員が同じ方向を見るのはなかなか難しいと思っていて。
そこに必要なのは、僕が指示をすることではなく、しっかり納得してもらうこと。みんなが経験していない自分の強みを発揮して、信頼してもらうのがポイントだと思っています。現時点でそう感じてもらえるのは、制作ディレクションの部分ではなく、チャンネル運用などマーケティングの部分。テレビの技術と「IT業界での映像の考え方」や「マーケティング視点」を掛け合わせたところでの経験だと思っています。
━━これまで経験してきたことの掛け合わせなんですね。
そこからは組織拡大、若手育成に着手していきたいと考えています。今年、大きなチャレンジとして新卒で動画ディレクターを採用しました。ゼロから育てていくために講座やワークショップをチームのメンバーで準備しているところです。これはまさに組織作り。ここから組織を考えられるディレクターが増えていくのではないかと思っています。
最終的には、映像業界を目指している学生が就職先として想起する会社に、MIXIが入ってきてほしい。テレビや広告、映画業界だけではなくて、MIXIも一緒に選択肢の一つとして並んでいる状態です。MIXIに入ればあんな経験が積める、こういう仕事ができると魅力を感じてもらえたら嬉しいですね。