家電メーカーの冷蔵庫開発から『Romi』開発エンジニアへ転身!川本さんは なんでMIXIに?#20

家電メーカーの冷蔵庫開発から『Romi』開発エンジニアへ転身!川本さんは なんでMIXIに?#20

MIXI GROUPには、様々な経歴のメンバーが所属しています。それぞれの専門性やスキルを手に転職を決めた方々は、どのような経歴で、そしてなぜMIXI GROUPを選んだのでしょうか。

中途入社した方々に「転職を考えたきっかけ」「入社を決めた理由」「入社後に感じたこと」を聞く『なんでMIXIに?』。今回は、家電メーカーから転職し、会話AIロボット『Romi(ロミィ)』のソフトウェア開発を手がける川本さんにお話を伺いました。

川本 彩花
Vantageスタジオ Romi事業部 ロボット開発グループ

新卒として家電メーカーに入社。冷蔵庫制御用ソフト、特にIoT機能に関するソフトの設計・開発に3年間従事。ソフトウェアの 要求分析、設計、実装、評価までの一連の業務に精通。直近でアプリの画面仕様や評価、アプリ・サーバ開発委託先の管理も行なっていた。2023年10月、MIXIに入社。現在『Romi』のソフトウェア開発を担当。

いつかロボット開発に携わるために、家電メーカーへ

━━これまでのキャリアについて教えてください。

大学卒業後は家電メーカーに就職し、冷蔵庫の組み込みシステム開発に携わっていました。家電メーカーに就職したのは、直接カスタマーに使ってもらえる製品の開発がしたいと思っていたからです。大学院での研究開発よりも、誰かの役に立つ製品をつくることに情熱を傾けたいという思いから、企業への就職を選びました。

━━家電メーカーでは何を手がけていたのですか?

私が担当していたのは、冷蔵庫のIoT機能に関する設計開発です。現代の冷蔵庫はネットワークに接続することで、出先からの操作やスマートフォンの位置情報との連動などが可能なのですが、私はそうした機能に関する組み込みソフトの開発に携わっていました。

━━おもしろそうですね。具体的にはどのようなスタイルで開発をしていましたか?

ウォーターフォール型の開発スタイルだったので、企画部門等から「こういう機能を搭載したい」という要望を受けて、要望を細分化して本当に実現できるかどうかを検討し、設計、実装、テストまで行なっていました。IoTは家電のなかでは新しい領域でもあったので、面白い機能の開発に携われたと思います。

━━当時は、どのようなキャリアを描いていましたか?

実は昔からロボットが大好きで、将来的にはコミュニケーションロボットの開発に携わりたいという強い願望がありました。しかしながら、私が就職する時点ではまだあまりコミュニケーションロボットを開発している企業が少なく…。そこで、ますます多くの企業がロボット開発に着手することを期待し、まずは量産製品の開発技術を磨こうと考えました。3~5年後には様々な企業がロボット開発に進出すると信じ、そのタイミングでロボット開発に参加できるよう努力していました。

━━ロボットというハードウェアに興味を持ったきっかけは何ですか?

大学時代、チームでNHK主催の学生ロボコンに挑戦したことがきっかけです。イチからロボットを開発するのは初めてで苦労も多かったのですが、開発したロボットが動くのを見たときには大きな達成感がありました。ハードウェアの開発は泥臭いことも多くて大変ですが、試行錯誤しながら開発する楽しさと達成感を知って、仕事でもハードウェア開発に携わりたいと思いました。

━━転職を考えたのは、いよいよロボット開発に挑戦しようと思ったからですか?

そうですね。また、もっと技術に触れていきたいと思ったことも転職に踏み切った理由の一つです。前職は大手企業ということもあり、業務の細分化が進んでいました。私は組み込みソフト開発を手がけていましたが、サーバやアプリ開発については外部に委託するケースが大半でした。本当なら自分たちで経験しながら技術力も磨いていきたいと思っていたのですが、それを実現するのは難しいと感じ、もっと挑戦できる環境に身を置きたいと思うようになりました。

━━上流工程だけでなく、カスタマーに製品を届けるまでの工程を経験できる環境を求めていたんですね。

そうです。転職活動では、コミュニケーションロボットの開発に取り組んでいる企業かつ多岐にわたる挑戦ができる職場を探していました。しかし、コミュニケーションロボットを扱う企業は希少であり、特に会話ロボットに焦点を当てると、その選択肢は本当に限られていました。

━━MIXIの『Romi』は以前から知っていましたか?

はい。転職活動に入る前から『Romi』を知っていましたが、正直初期の『Romi』はかわいいけれど「会話ロボット」としては課題がまだたくさんあるプロダクトだなと感じていました。

自分の可能性に期待してくれるMIXIのカルチャーに惹かれた

━━MIXIの求人を見つけたときに、どのような印象を持ちましたか?

当時のMIXIはWebサービス、ソフトウェア開発の企業というイメージがありました。ロボット開発の事業部において、ハードウェア開発のスキルと経験を持っていることは大きな強みになるかなと思いました。学生時代は趣味程度ですが、3DCADを使ってメカの設計や電気の回路設計なども経験していたので、そういった知識も活かせるんじゃないかと思いましたね。

━━MIXIを選んだ最終的な決め手は何でしたか?

面接を通じて感じたのは、MIXIは高い技術力を持った人たちがたくさんいる企業であるということです。チャンスがもらえるのであれば、ハイレベルの技術者集団の仲間に入りたいと思いました。「今できないとダメ」ではなくて「ここで挑戦してみたらいいよ」という雰囲気があったことが一番の決め手かなと思います。

また、オフィス環境も良かったです。初めて渋谷のオフィスを訪れた際、「ここで働きたい!」と思いましたし、今もこの環境が気に入っています。

ソフトもハードも開発できるのが楽しい

━━入社後、実際に働いてみてのMIXIの印象・手応えはどうですか?

入社前に期待していた通り、自ら手を動かして開発に携わるようになり、日々さまざまな学びがあり、非常に充実しています。以前はソフト開発のチームに属していたので、他の領域の仕事については目が届かない環境でしたが、MIXIではメカ開発や電気設計まで広く俯瞰でき、ハードウェア開発の全体像が明確になりました。

━━現在所属しているロボット開発グループについてはどんな印象を持っていますか?

ロボット開発について豊富な知識を持つ人が多く、みな学ぶことに貪欲なので刺激をもらっています。なかでもマネージャーの髙田さんはメカもソフトも電気の領域も見ているので、そういう人になりたいと憧れますね。

━━現在、川本さんが担っている役割について教えてください。

私が担当しているのは『Romi』本体のソフトウェア開発です。『Romi』は複数のセンサーやアクチュエータ、ディスプレイなどで構成されているロボットです。それらのハードウェアを制御するためのソフトウェア開発を行っています。

例えばしゃべるときには顔を追従して上や横を向くのですが、そのときの『Romi』の動きに関するソフトウェアもその一つです。心がけているのは、人間のように違和感のない動きを出すこと。例えば、すごい勢いで振り向いたりするとユーザーが驚いてしまうので、最初と最後はゆっくり動くようにしたり、人の生活に馴染む動きを出せるようにしています。

━━そういった工夫が『Romi』の愛くるしさを生んでいるんですね。ちなみに、これまでの経験は今の仕事に活きていると思いますか?

そうですね。ソフトウェアの開発だけでなく、電気などハードウェア全体を踏まえて開発しなければいけないので、学生時代に経験してきたことや前職での経験がかなり活かせています。ハードウェアの開発経験だけでなく、ハードウェアの開発の流れ、開発工程で気を付けるべきことなども理解しているとよりスムーズに仕事に取り組めると思います。MIXIには「学びたい」という意欲を尊重してくれるカルチャーがあるので、「メカは強いけどソフトは弱い」という人でも歓迎してくれる会社だと思います。

いろんなことを叶えられるエンジニアになりたい

━━これからMIXIで実現したいことは何ですか?

短期的な目標としては、組み込みソフトウェア開発については自分が一番だと自信が持てるような技術者になりたいと思っています。その上で、ハードウェアの知識を蓄積していきたいです。モノがあって、サーバやネットワーク、AIとつながることで実現できることは、本当にたくさんあると思うので、いろんなことを叶えられるハードウェアをつくれる人になりたいと思います。

━━川本さんならではのモノづくりの哲学がありそうですね。

カタチあるものと触れ合うことが、人の心理にも大いに関わっていくという自分の考え方があります。ずっとつくりたいと思っているのは、人の悩みを聞いてくれるロボットです。というのも、人に対しては話しにくいけれど、ロボット相手なら話せることってたくさんあると思うんです。

私自身、以前チャットボットAIを使ってみたときに、AIに対してなら弱音を吐くことができて、対人ではないからこそ自分の本音が言えるのかもしれないという発見があったんですよね。

ロボットなら、人と人の関係性とも、人とペットの関係性とも違う、ちょうど両者の間くらいの関係性を築くことができるので、メンタルケアをはじめとするいろんな可能性が広がるんじゃないかと思っています。やっぱり会話できるというのが人の心理にいろんな作用を生むと思うので、『Romi』は人との新しい関係性を築ける未来が想像できるプロダクトだと思っています。

━━『Romi』は今後どうしていきたいですか?

さまざまなユーザーに対応するために、表現の幅を広げていきたいです。これはチームの考えというより個人の妄想レベルの話ですが……『Romi』はとてもコンパクトでかわいいロボットですが、動ける範囲が少ないので、より表現の幅が広がるようなハードウェアに進化していけたらいいんじゃないかなと思っています。それが既存のハードウェアのオプションを付ける形になるのか、はたまた全く新しいハードウェアになるのか?夢みたいな話になってしまいますが(笑)。

━━夢が膨らみますね。

はい。MIXIという学びが多い環境でやりがい溢れる仕事に携わることができ、本当にありがたい限りです。転職して良かったと本当に思います。以前の職場では「技術者」とは言いつつも、上流工程やマネジメント業務が多く、技術的な取り組みが限られていました。しかし、MIXIでは技術に深く関わることができ、現在は堂々と自分がエンジニアであると自信を持って表現できるようになったので、どんどんエンジニア道を追求していきたいですね。

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