日々積み上げてきた経験が、将来へつながっていく確信。 〜新卒1年目 成長の軌跡 #17 〜

日々積み上げてきた経験が、将来へつながっていく確信。 〜新卒1年目 成長の軌跡 #17 〜

2019年4月にミクシィグループに入社して1年。社会人としても成長を始めた新卒入社スタッフの軌跡を、シリーズでお伝えしていきます。どんな経験を積み重ね、この1年を歩んできたのか。そして、その先に見えてきた夢や目標は?リアルな“1年目”の声をお届けします。

 

今回は、株式会社千葉ジェッツふなばしに出向し、マーケティングやチケッティング業務を担当している舟久保にインタビューを行ないました。彼の将来的な目標は、モンストに継ぐ主力の新規事業を立ち上げること。その目標を叶えるために、現在色々な知識を学び、経験を積んでいる最中だとか。この1年の間に、どんな実力を身に付けてきたのかについて語ってもらいました。

 

初体験ばかりで奔走した毎日

━━━━はじめに学生時代のことから聞かせてください。

大学では、商学部でマーケティングを専攻していました。IT企業でのインターンも3社ほど経験して新規事業の立ち上げに興味を持ち、その中で、まずはtoC向けのインターネットサービスに携わりたいと思い、ミクシィに入社を決めました。

━━━━なるほど。まず配属となった部署は?

ライブエクスペリエンス事業本部LX開発室(現スポーツ事業本部システム部イベントシステム開発グループ)です。新規事業の立ち上げに携わりたいという目標を人事担当に話したところ、そういったポジションに就くためにはまずエンジニアとの円滑なコミュニケーションと、プロダクトを作る上での知識が必須。それなら、ライブエクスペリエンス事業本部のLX開発室はどうだろう?と提案を受けて、挑戦することになりました。

━━━━ライブエクスペリエンス事業本部というのは、どんな部署なんですか?

ライブエクスペリエンス事業本部のコンセプトは、「家族や友達同士が集まって盛り上がる体験ができる場所の提供」です。その業務のひとつとして、2019年7月13日・14日に幕張メッセで開催された、ゲーム・音楽・スポーツなどが融合したLIVEイベント「XFLAG PARK2019」の運営を手掛けています。その中でLX開発室は、チケットサイトの運営をはじめ、イベントに関わるシステム面のサポートを中心に行なっていました。

━━━━舟久保さんがまず担当した仕事は?

はじめは「XFLAG TICKET」というXFLAGが運営する電子チケット販売サイトのデータ分析を担当しました。分析にも携わりたいという希望を出していたので、任せてもらえたときは嬉しかったです。ユーザーの購入データを抽出し、それを整えてイベントチームにレポートを報告するという仕事をしました。データ抽出のためにイチからSQLを学ぶのは大変でしたが、周りのエンジニアの先輩方がとても親切に教えてくださったので、スムーズに進めることができたと思います。 

その後に担当したのは、マニュアルの作成です。これは「XFLAG PARK2019」の運営に関わるアルバイトを含めた全スタッフに配られるマニュアルで、全300ページほどある大がかりなものでした。例えば、事故が起きたときの誘導方法から、入場システムのエラーの対処方法、グッズの事前販売に関わる整理券システムの呼び出しの仕方まで、色々と網羅されていました。私が担当した分だけでも、40~50ページはあったと思います。誰が見ても正しく理解できるように作らなければ意味がないので、すごく難しかったですね。

 

━━━━それは大変そうですね…!

さらにマニュアル作成と並行して、タッチ決済率を伸ばすための企画立案も担当しました。プレミアムラウンジ内の飲食ブースで、フライドポテトやから揚げ、ポップコーンなどの特定商品をタッチ決済で買うと、モンストキャラクターの「フレーバールーレット」を回すことができるキャンペーンです。ルーレットが当たれば、5種類のラウンジ限定フレーバーがプラス一個付いてくる。“ゲームユーザー向けガチャのリアル版”というイメージで作りました。

私はこの企画からディレクションまでを担当したのですが、何から何まで初めての経験で戸惑うことばかりでした。まず、見よう見まねでシステム開発の仕様書を作成。エンジニアに仕様書を提出したところ、大きなダメ出しが(笑)。エンジニアのアドバイスを踏まえ、何度も試行錯誤しながら作り上げました。大変ではありましたが、自分で企画を生み出すようなことにも挑戦してみたかったので、前向きに取り組めたと思います。

━━━━実際にルーレット企画は好評だったんですか?

結果として、タッチ決済率が通常の2倍ほど伸びました。イベントの2日目には、対象商品が売り切れに。自分で初めて企画したプロジェクトだったので、当日は気になって何度も現場に足を運びました(笑)。そのときに、アルバイトスタッフが「このルーレット、やってみたい!という人が何人もいましたよ」というフィードバックをくれて。初めて、ユーザーさんの生の声を聞けたことは嬉しい体験でしたね。

━━━━それは感慨深いですね。舟久保さんの話を伺っていると、入社してからやりたいことを次々と経験させてもらえたのかな、と。

そうですね。データ分析やマニュアル作成、企画など、色々な経験を積ませてもらいました。ようやく、小さいものですが、“自分でモノを生み出す”という実感を得ることができたので、貴重な経験になったと思います。自分としては日々ステップアップを感じていました。

 

異動後もエネルギッシュに

━━━━「XFLAG PARK2019」が無事終わった後は何を?

実は「XFLAG PARK2019」が終わった頃、プロバスケットボールチーム「千葉ジェッツ」が本格的にミクシィのグループ会社になるというタイミングでした。千葉ジェッツのグッズを販売するECサイトや入場システムなど、特にシステム周りの改善を強化していくため、LX開発室のメンバーの力を借りたい、と声が掛かったんです。LX開発室からすると、今後スポーツビジネスに本格参入する中で、スポーツ業界が今直面している課題を解消できるようなサービスを展開していきたいという構想もあったので、「ぜひ挑戦させてください!」と手を挙げました。

例えばですが、課題解決につながるような新たなツールを千葉ジェッツで導入し、成功すれば、もしかしたらそのツールを他のプロバスケットチームでも導入してもらえるかもしれない。もともとLX開発室は自ら何かを生み出して利益を生み出していく部署ではなかったので、今後は自分たちが外部に売上を立てていく活動が求められる中、千葉ジェッツに出向して、そのきっかけを探しに行くという役目を受けて挑戦してみました。

 ━━━━大きな使命を担っての出向だったんですね!そのときはどんな気持ちでしたか?

今までとは異なる環境にガラッと変わるということで、ワクワクした気持ちもありましたし、新しいことに挑むエネルギーも充分ありましたね。

━━━━おお。頼もしい!千葉ジェッツではどんな仕事を?

週に5日、船橋の事務所にて、主にチケッティング業務に関わるシステム統合を担当しています。まず取り組んだのは、システムの現状把握。マーケティングをする上では、データを整理してお客様にアクションを打てるような基盤を作ることが不可欠。そこでデータ統合に着手、今も絶賛進行中です。

もともとチケットの購入履歴と、グッズの購入履歴は別々のシステムで管理されていて、チケットの購入者がどんなグッズを購入しているかを照らし合わせるのがかなり大変な状況でした。さらに問題となっていたのは、チケットの販売状況の把握です。システムの仕様上、数値がうまく可視化されず、日々の購入枚数を調べるだけでも、手作業で2時間くらいかかってしまっていたんです。

━━━━なるほど。

Bリーグのチケットサイト以外にも、各種プレイガイドなどでもチケットが販売されているので、各サイトを見回って在庫を確認していました。他にも、選手の招待枠の席、関係者用の席、スポンサー向けの席などもあり、席数の把握がとても複雑で。先の試合のチケット販売も同時に動いているので、集計するのは手間がかかる作業でしたので改善の余地があるかもとも思いました。

もしチケットが売れ残っているなら、駅前でビラを配りに行ったり、ファンクラブの人にメールを送ったり、金額をディスカウントして販売したり…というように色々な施策が打てるようになる。しかもBリーグチケットで完売しているけど、ほかのサービスでは800枚余っている、それなら400枚はBリーグチケットで販売しよう、というような調整もできるので、在庫はリアルタイムで管理していきたい、と。そこで開発スタッフに購入枚数をリアルタイムに可視化できるシステム開発をお願いしました。1日に3回、集計データがSlackに流れてくるBotを開発してもらい、現在はスムーズに在庫の把握や調整が行なえるようになりました。

━━━━なるほど。機会損失を生み出さないためのシステムを築かれたんですね。こういった問題提起と解決の他に、舟久保さんは仕事をする上でどんなことを心掛けていますか?

組織にコミットする姿勢を大切にしています。千葉ジェッツは連帯が強い組織なので、みんなで一丸となって頑張ろう!という風土がありました。例えば、試合前の体育館の設営から、当日のチケット対応、撤収に至るまで全社員でやるんですよ。なので、基本は「何でもやります!」というスタンスを大切にしていました。私は中高でラグビー部に所属していたこともあって、こういう風土はスムーズに受け入れられたと思います。

特に打ち解けるきっかけになったのは、去年末の忘年会。私は仕事をしてるときはふざけるタイプではありませんでしたが、飲み会の後のカラオケの席で、女性アーティストの曲をノリノリで歌ってみたんです(笑)。

━━━━え!!それはまた大胆な…(笑)。

あまりオフの姿を見せる機会がなかったのもありますし、ここで盛り上げないでどうする!というのもあって、頑張りどきかな、と(笑)。

━━━━みんなビックリしたんじゃないですか?

そうですね。「こんな奴だったの!?」みたいな雰囲気は感じました(笑)。でもその後、急速にみなさんとの距離が縮まった気がします。

 ━━━━なるほど(笑)。ちょっと話は変わりますが、これまでに大変だった仕事はありましたか?

それは…10月のときに担当していたチケット印刷ですね。パートナーなどから「○席分を押さえてほしい」とチケット手配を依頼されると、実際に社内でチケットを印刷してお渡しする流れになっていました。その数、約1000枚。その作業も手間がかかるもので、サイトで1席1席確定して印刷する。映画館のWebチケット購入をイメージしていただければ分かりやすいかもしれません。印刷したチケットを封筒に入れて、「この人は請求書払いだから当日のお金はいただかない」、「この人は割引適応なので○円いただく」…というように、当日の金額リストも作らないといけませんでした。

━━━━ミスのできない仕事ですね…。

さらに当時はちょうど試合が4週連続あった時期。自分の作業量の見積もりが甘かったこともあって、その作業がパンクしてしまいました。しんどい生活が数日続きました。

そのため、思考回路が鈍ってきて「今、誰の分を印刷したんだっけ?」と我に返ることもしばしば。複数のチャネルでチケット販売をしているので、間違えて席数を登録してしまうと、システム上重複してしまうんです。例えば、ローソンチケットとBリーグチケットで同じ席番を取っている人などが出てきてきてしまって。つまりダブルブッキングですね。

━━━━それはまた今後も発生してしまう可能性はあるんですか…?

こういった事故が発生するたび、「毎回、次はこうしよう」と改善を繰り返してきた結果、今はリソースの分配の仕方も見え、スムーズに機能するようになってきました。属人化を防ぐために、誰でもフォローに入れるような体制作りも強化しました。チケット手配の業務に関しては決済申請ルートを決めながら、ミスなくスピーディーに進められるようになりました。

━━━━失敗を次に上手く活かされたんですね。

そうですね。

 

トライを重ねて自分を磨き続けていく

━━━━舟久保さん自身の課題はありますか?

問題解決能力をもっと磨きたいですね。今、何が問題で、どう解決すればもっと機能するのか。一歩引いて見られるようになりたいです。例えばですが、木こりの職人がいたとして、効率良く100本切るためには戦略を練っていくべきだと思うのですが、今は目の前の木を一本一本切り倒すことに精一杯な状態。考える前に行動に走ってしまうので、もう少し俯瞰して物事を見つめ、問題を整理する力を身に付けたいです。コミュニケーションにおいては、スムーズな問題提起をするためにもっと抽象化して上長に報告する力を磨きたいと思っています。

 ━━━━なるほど。新規事業に携わりたい、という目標は今も持っていますか?

はい。将来は0から1を生み出す仕事に挑戦してみたいです。今は勉強期間として、既存事業をどう成長させていくかというスキルを身に付けている最中。10から50に、50から100にする力ですね。他にも足りない能力を各部署で身に付けていきたいなと思っています。

 ━━━━次にトライしてみたい事業や部署、業務は?

今後は、自社プロダクトに紐づく仕事がしてみたいですね。ユーザーのリテンションを上げるためにどうするべきか?をチームで考えて実装して…という取り組みに挑戦してみたいです。

 ━━━━スポーツ事業はやはり少し特殊な分野ですよね。

そうですね。でも来期に向けて、売上を上げるための価格見直しなどにも参加しているのですが、マーケティング的に考える要素がたくさんあり、毎日楽しく仕事をしています。ユーザー特性を見ながら、どうチケットを売っていくかを考えるのは面白いです。きっとここで学んだマーケティング戦略は、他のプロダクトに携わったときにも活かせると思っています。

━━━━確かに。ターゲット層は変わっても、マーケティング自体の考え方は同じですよね。

ここでの経験は、かなり自分の身になっていると思います。今は、優勝争いになりそうなチームとの対戦とか、土日対戦とか、外的要因で当たり前のごとくチケットが売れるかどうかが決まってしまうことが大半なので、いかに人気のない試合も魅力づけできるかというのが私たちの腕の見せ所かなと。試合当日のイベント企画を担当するスタッフとも連携して動いていきたいですね。しっかり戦略を打ち立てて、成果を生み出す、集客していく、という成功体験を積んでいけたらと思っています。

 

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