スポーツ、エンタメ、SNS……多岐にわたる領域のWebプロダクトを中心に展開するMIXIには、膨大なデータが存在しています。そのためデータの活用がプロダクトのクオリティに直結すると言えるでしょう。 2022年9月、開発本部 CTO室内にデータグループが新たに設立されました。その狙いと、今後の展望について開発本部長の吉野と、データサイエンティストの角田に話を聞きました。
開発本部 部長 吉野純平(写真右)
2008年4月に新卒エンジニア職でMIXIに入社。数年間ネットワークを担当し、その後はアプリケーションの運用にシフト。物理インフラ、サーバ運用、ネットワークから、映像処理や撮影などIP通信に関連する開発を手掛ける。2019年5月にはインフラ室の室長を担当。2022年4月開発本部 本部長就任。
開発本部 CTO室 データグループ 角田孝昭(写真左)
2022年9月にMIXIに中途入社。前職ではメディアサービスのデータ分析や機械学習システムの開発に従事。MIXIでは入社と同時に設立されたデータグループにて、データマネジメントの全社的推進やデータ基盤導入・データ活用の支援を行っている。博士(工学)。
データ活用を推進し、会社の利益に貢献したい
━━開発本部 データグループの業務内容について教えてください。
吉野 開発本部は事業部を横断的に支援する部門として、技術の研究開発をはじめ、事業自体の開発支援、人材の流動性を高めていくための活動を行なっています。以前よりCTOと共にMIXIが保有するデータ活用法を模索していたのですが、一つのグループとして組織化することで、より全社のデータ活用を推進し会社の利益に貢献していくため、2022年9月にデータグループを設立しました。データの重要性については多くのメンバーが認識していると思いますが、どうやって活用していくべきかといったナレッジの共有や、事業部への支援を通じてデータ分析などを行い、事業の成長へとつなげていきたいと考えています。
角田 データグループは、各事業部や会社全体に対してデータに関する分野での支援を行っています。例えば、データ分析において、事業の改善につなげるための仮説の立て方を一緒に考え、仮説を定量的に検証するためのデータの集め方や整理の仕方といったデータに関する知識の共有や底上げを図ることがミッションの一つです。まだ立ち上がって間もない少数精鋭のグループということもあり、一人ひとりが大きな裁量を持って仕事に取り組んでいます。
吉野 最近取り組んでいるのは、バックオフィス部門のプロジェクトです。社員の出社率やオフィス活用率等のデータを分析し、働きやすさを向上するための改善策の提案をしています。
━━データグループの仕事のやりがいや醍醐味について教えてください。
吉野 つい最近あった出来事ですが、社内でナレッジ共有していたデータマネジメントに関する記事を、事業部のデータエンジニアが参考にして活用してくれたことがあり、これは素晴らしいことだと思いました。
角田 自分が共有した内容が、事業に活かされていると知ったときは嬉しいですよね。私の場合は、さまざまな事業の多種多様なデータに触れられることもやりがいの一つになっています。加えてMIXIでは予算の規模も大きいので、データ分析を通じて改善を図った際にダイナミックな数字の動きが見られるところも面白いなと。またデータエンジニアは総合格闘家と呼ばれることがあるように、求められる知識はインフラからバックエンド、あとはデータ分析まで広範囲におよぶので、知的好奇心を満たせるだけでなく、自身の知見をフルに使いこなすことで役に立てることも仕事の醍醐味です。
━━データエンジニアという仕事は、幅広く知識が身につく傾向にあるんですね。
吉野 横断組織ということもあり、いろいろな事業に関わることで刺激も受けられますし、知識も増えていく環境です。ありとあらゆる課題が寄せられるので飽きない環境かなと思いますね。
━━角田さんはデータグループの立ち上げと共にMIXIにジョインされたと聞きましたが、なぜMIXIにジョインしたのですか?
角田 前職では機械学習からデータサイエンスまで手がけていました。開発本部にはデータサイエンスを専門にしている人が当時はまだおらず、事業横断的にデータを見れる人がいなかったり、規模が小さくてデータサイエンティストがいない組織への支援まで手が回っていなかったりという課題があると伺いました。そのような状況で、自身の経験を活かしてMIXI全体のデータ活用を促進できたら面白そうだなと思いジョインしました。以前の業務はデータサイエンスが中心でしたが、現在はデータエンジニアリングという領域が中心。新しいことにチャレンジでき、とても有意義な日々を過ごしています。
重要なのは「コミュニケーション力、ヒアリング力、アウトプット力」
━━データグループでは角田さんの入社を皮切りに、採用を積極的に行なっているとか。具体的にどういった人材を求めていますか?
吉野 データ活用が事業成長のカギを握るということから、データグループに寄せられる期待も大きく、新しいメンバーの採用は急務となっています。
いわゆる必須のスキル・経験というのは、データエンジニアなどデータに関して何らかの仕事をしていた経験です。データマネジメントの経験がある方は大歓迎ですが、なかなか難易度の高い仕事だと思いますので、データマネジメントに必要な基盤構築やツール利用の経験をお持ちの方であれば嬉しいですね。また、統計学に精通している方も歓迎しています。
角田 人物面については、仮説を検証するため、あるいは新たな仮説を立てるにあたってはどういったデータが必要で、どのように整備されていればよいかを考えられる人がいいと思います。
吉野 知識だけでなく、コミュニケーション力、ヒアリング力、アウトプット力も重要ですよね。事業部メンバーのなかには、データ活用をしたいと思っていても、何ができて何ができないのかを知らなかったり、そもそも何に困っているのか分からないケースもあるので、そういった潜在的な課題を引き出し、解決策を提示できる必要性があります。
角田 真の課題を発見し、さらに自分の手を動かして課題を解決に導ける力が大切ですね。
吉野 データグループはまだ立ち上がったばかりの組織なので、環境や仕組みが整っていない部分も多いのですが、だからこそ高い自由度のなかで仕事ができます。こういった環境を楽しんでくださる方だとすごく嬉しいですね。
データ活用を通じ、事業の成長スピードを上げていく
━━データグループが今後着手したいことや目指していることについて教えてください。
吉野 データ活用の成功体験を積み重ねて、会社全体でデータを上手く使えている状態を生み出し、プロダクトや売上を増やす支援ができる部署になりたいと思っています。今後取り組みたいと考えているのは人的資本の情報開示に伴うプロジェクトです。人的資本というのは、社内の研修費や女性の管理職の割合など、人材が持つ能力を企業の資本として捉える考え方です。世界的に人的資本の情報を開示する流れが来ているなかで、データグループが支援できる部分も大きいと感じています。
━━具体的にはどういった業務が発生するのでしょうか?
吉野 例えばアプリ開発において、どれくらいSlackでコミュニケーションを取っているか、メンバーが疲れるコミュニケーション量はどれほどか?といったチーム内のヘルスチェックなどから着手できればと思っています。
角田 理想としては実験的な基盤を作り、仮説を持って検証していくという流れが全社的に広がっていればいいですよね。
吉野 まだ実験プロダクトレベルではありますが、仮説に基づいてデータ化すべきかどうかを判断する際に使ってもらえるようなツールを作りたいと思っています。全社が事業化できるものを取捨選択していくなかで、我々が実験的に作ったデータ分析のシステムを社内にコードベースで共有しつつ、そのときに「これはいい仮説だから事業にしてもよさそうだ」という判断に使ってもらえたらベストかなと。
角田 MIXIではこれからデータ活用が本格始動していくにあたって、そういったことも含めてさまざまなチャレンジに取り組んでいけたらと考えています。
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