モンストの戦略は「大胆」と「地道」がいつもニコイチ!新規事業創造のポイントを語るプログラム「ミクユニ」を開催!
2017年11月28日と12月5日に、事業創造を志す学生向けイベント「Business Creation Collegeミクユニ(※1)」を実施しました。
インターネットサービス編、エンターテインメント編など複数回に渡り開催してまいりましたが、今回のマーケティング編では、#1でXFLAG スタジオのマーケティング部でデジタルマーケティンググループマネージャーの松尾が、#2では、マーケティング戦略グループマネージャーの岡野と第2宣伝企画グループマネージャーの米田がそれぞれ講師をつとめ、XFLAG スタジオのマーケティング戦略について語りました。
※1(本イベントの趣旨)
ミクシィグループは、新たな市場の創造に挑戦する会社であり続けるために、既存事業のブラッシュアップのみならず、新規事業の創出にも取り組んでいます。
その最前線で事業を牽引し続ける社員とともに、”新しい価値創造”について考える場として、ミクユニを実施。将来、事業創造を志す学生たちに向け、ミクシィグループのこれまでの事例やノウハウを学ぶプログラムとして開講しています。
Business Creation College#1
データ分析からクリエイティブ制作までを一気通貫で実施するマーケ戦略の裏側!
デジタルマーケティンググループ 松尾(まつお)
広告領域を担当しているデジタルマーケティンググループ。膨大なデータの分析から、クリエイティブ制作までを一気通貫で行う強みを活かしたXFLAG スタジオならではの取り組みについて語りました。
まず最初に、「デジタルマーケティングと聞くと難しいイメージがあるかもしれないですが、目的は「モンストのユーザー数を増やすこと」と「モンストをやりたいと思ってもらうこと」とシンプルであり、そのための様々なオンライン施策を我々は行っています。」と松尾は学生に語りました。
それから、施策や戦略についても掘り下げ、世界累計利用者数4,000万人を突破したモンストの膨大なデータ量を活用し、エンジニアなどとも協力しながら、配信ターゲットやタイミングなどを細かく設定していることを紹介。また、通常、外部の協力会社などに委託するバナーや動画広告などのクリエイティブ制作も、XFLAG スタジオ内で制作し、それにつけるサウンドも内製していることにも触れました。このような環境だからこそ、企画からクリエイティブ制作・配信まで、通常では考えられないほど速いスピードで進行できていると話すと、学生からは驚きの声が上がりました。
最後に、デジタルマーケティングは、即座に結果に反映されることが少なく、クリエイティブの検証などを繰り返しながら最適解を探していく地道な業務も多いので、粘り強さや諦めない気持ちを強くもつことも忘れないでもらいたいと、学生に熱いメッセージを送りました。
松尾の講演を通して、デジタルマーケティングの目的はシンプルだが、それを実現するためには、地道で精巧な分析・検証を行う忍耐力が必要であると痛感し、マーケターたちのタフネスさを実感しました。
Business Creation College#2
そもそも企画とは誰のために、何をすることなのか?
マーケティング戦略グループ マネージャー 岡野(おかの)
モンストの大型キャンペーンにおける全体設計や、プロモーションの新アイデア企画、TVCMを含むメディアバイイングなどを行うマーケティング戦略グループ。マネージャーを務める岡野が、モンストのマーケティングやキャンペーンの背景・意図について語りました。
まず、岡野は学生に「企画をたてる」とはどういうことなのか語り掛けました。いざ改めて聞かれると、皆さん答えに迷っている様子の中、企画をたてることは、単純に新しいことや面白いアイディアを生み出すことだけではなく、「課題を定義し、それを解決する具体的な手段を考えることである。」と続け、過去に実施した企画を例に具体的な課題と問題解決策を紹介しました。
■2017年に実施した『モンスターストライク リアル版 超・獣神祭「十二支再競争」』
※競争で十二支の順番を決めたという”十二支伝説”にちなんで、本物の十二支の動物にネコを加えた計13種で再競争を実施し順位を予想するという施策。ユーザーは無料配布されたオーブで投票に参加し、予想的中者には総額3億円相当のギフトカードが山分けされたイベント。
【十二支再競争で定義した課題と解決策の一例】
①過去施策への課題
過去に実施した施策では、キャンペーン結果に納得できないユーザーもいらっしゃった。
⇒解決策
ユーザーが自分自身で結果を予想・選択できる施策を企画。
②広告の課題
そもそも広告はユーザーが能動的に見たい!と思うことは少なく、表示されることを快く思わない人もいる。
⇒解決策
自社製品の宣伝をするだけの広告を作るのではなく、見ている人が面白いと思うTV番組のようなコンテンツを作り、結果として宣伝になるようなものを制作する。
現状の課題ときちんと向き合った結果、ユーザーが能動的に参加できる施策として、一定の成果を出すことができたと岡野は語りました。また最後に、「課題定義」と「解決手段の考案」がきちんと考えられていれば、面白い企画を生み出していくことが可能だと話し、自己満足の企画ではなく、ユーザーの想いや要望にきちんと向き合った企画を生み出せる人になってもらいたいと熱く語っていました。
岡野の講演を聴いて、「企画」=斬新なアイデアというイメージが一転し、現状の課題分析・把握がいかに重要であるのか痛感すると共に、モンストをプレイしたいと思ってもらうためには、ユーザーの想いに真摯に向き合う姿勢が大切であると、私自身改めて認識することができました。
「面白い!」を引き出す仕掛け人の心得
第2宣伝企画グループ マネージャー 米田(よねだ)
XFLAG スタジオにおける、TVCMやSNSを用いたプロモーションなどの具体的な企画と推進を行っている第2宣伝企画グループ。
ゲームアプリ内のキャンペーンだけでなく、劇場版モンストやモンスト3DS版のプロモーションにも携わった米田が、課題抽出や、企画及び施策の設計、効果測定などを行う際に、どのような点に注視しているのか、実際の企画フローを交えて語りました。
■企画から実現までの具体的なフローとその際に抑えておくべきポイント
講演の後半では、米田が仕事をするうえで大切にしている2つの考えについても触れました。
①1人で延々と思考するよりも、複数人で議論し研磨すること。その方がアイデアの幅も広がり質も向上しやすい。
②それぞれの得意分野を活かし、精度の高い企画を実現する。
そして最後に、米田自身も面白いこと・ワクワクすることは大好きだが、それ以上に【面白い人たちの力を引き出す企画】を考える方が得意なので、その力を活かしこれからも最高に面白いものを作っていきたいと、今後の意気込みも語りました。
今回の講義では、具体的なエピソードや、実際の企画実現までのフローをもとに語られました。学生の皆さんが実践的なマーケティング思考に触れることが出来ていれば嬉しいです。
以下に学生からの感想の一部を掲載します。
・将来企画系の仕事に就きたいと就職活動をしていますが、「いざ企画とは何か?」と聞かれると、なんとなくの説明しかできなかった。今回、企画することについて具体的な解答をもらえたのは、非常に勉強になった。
・マーケティングは数字をひたすら追いかけるという印象をもっていましたが、左脳的なロジカルな要素と、右脳的なクリエイティブな要素の両方が重要なのだと気づくことができました。
本イベントをきっかけに、マーケティングへの興味をさらに深め、ユーザーとサービスをつなぐマーケターが現れることを楽しみにしています。