エンジニアの夢を形にできる環境。「minimo」が実現する10年目の新たな舞台

2025.02.28
本間 光宣
2018年新卒でミクシィ(現MIXI)に入社。Customer Reliability Engineer(CRE)としてひっぱりハンティングRPG「モンスターストライク」をはじめとしたデジタルエンタメ事業に携わった後、バックエンドエンジニア兼PMとして新規事業開発にも従事。2024年にVantageスタジオ minimo事業部へ参入。バックエンド開発チームで経験を積み、アプリ開発グループへ。同年10月よりマネージャーに就任。
檜垣 俊希
IT企業でバックエンドエンジニアとして経験を積んだ後、2018年、ミクシィ(現MIXI)にキャリア入社。新規事業部で経験を積んだ後Vantageスタジオ minimo事業部へ。システム開発グループのマネージャーとして、フロントエンド、バックエンド、QAのピープルマネジメントを行う。

サロンスタッフ直接予約アプリ「minimo」の開発にマネージャーとして関わる檜垣 俊希と本間 光宣。2024年に10周年を迎えた同サービスをより使いやすいものにするために、多様な技術的挑戦を行っています。人柄・技術共に優れたメンバーと働く二人に「minimo」でエンジニアとして働くやりがいを聞きました。ユーザーサプライズへの共鳴──minimo事業部が掲げる3つの行動指針と10周年の決意

サロンスタッフ直接予約アプリ「minimo」で開発・運用を担う二人。2024年に10周年を迎えたこのサービスは、新たなステージへと歩みを進めています。

檜垣:10周年を迎えて、あらためて「ユーザーに対してよいサービスを提供していこう」という決意が固まった感じがします。ユーザーが使ってくれることにより、サロンスタッフの登録も増え、サービス全体が活性化していく。そういう循環をしっかりさせていくために、技術的にも新しいことに挑戦し続けています。

「minimo」の開発チームは、システム開発グループとアプリ開発グループに分かれます。システム開発グループのマネージャーを務める檜垣は、17人ほどのメンバーと共にサービスを支えています。

檜垣:システム開発グループは、バックエンド、フロントエンド、QAという職能ごとにチームが分かれています。アプリの施策に関するサーバー側の開発やWebの開発、CS向けの管理ツール開発など、バックエンドやフロントエンドに関わる開発全般を担当しています。
私はマネージャーとして、メンバーが楽しく仕事できる環境づくりを一番大切にしています。なるべく本人のやりたいことの中で将来役に立つものを導き出し、事業部としてどんなチャレンジが提供できるか考えているんです。

一方、アプリ開発グループでは、iOSとAndroidアプリの開発・運用を行っています。マネージャーの本間は、10人弱のチームを率いています。

本間:スマートフォンアプリの開発・運用を行っているチームです。iOS、Android、それぞれ5人程度の規模でやっています。私はマネージャーになってまだ間もなく、試行錯誤しながらチームマネジメントを行っているところ。以前お世話になったマネージャーが言っていた「事業は人がつくる。人が成長しないと事業が成長しない。」という言葉を胸に、まずはメンバーが成長できるような環境づくりを意識して業務に臨んでいます。

常によりよい組織をつくることを大切にするminimoチームでは、2024年10月に「minimoユーザーファースト」という行動原則を定めました。

本間:この行動原則では、「価値コミット」「コト主義」「ファクトスタート」という3つの項目を提示しています。MIXIのPMWV(※)にある「ユーザーサプライズファースト」という考えも意識した上で作成されました。もともと「minimo」に根付いていた考え方を明文化したことにより、コミュニケーションをとる上でもメンバー同士の共通認識が持ちやすくなったと感じています。

またエンジニアチームでは成長を支援する取り組みとして、エンジニアリングラダーの導入も進めています。

檜垣:エンジニアリングラダーとは、エンジニアに求められるスキル・マインド・行動などを等級別に示したもの。2025年1月中に仮案を作成して、マネージャーやエンジニア育成に強いみてね事業部からも意見をもらいながら、次の評価期間が始まる前までに策定し、メンバー全員に共有したいと考えています。これが確立することでエンジニアの成長の道筋やキャリアの方向性をより明確にできると考えています。

※ PMWV……MIXIの企業理念。PURPOSE「豊かなコミュニケーションを広げ、世界を幸せな驚きで包む。」MISSION「『心もつながる』場と機会の創造。」MIXI WAY「ユーザーサプライズファースト」VALUES「発明・夢中・誠実」

パーソナライズで広がる可能性。機械学習からSwiftUIまで、チームが描く未来像

「minimo」の開発現場では、10年の歴史を持つサービスならではの技術的な挑戦が日々行われています。2024年に同チームに異動してきた本間は、「minimo」の開発環境について次のように語ります。

本間:「minimo」の開発は楽しいけど難しいなと感じています。企画段階からエンジニアが入っていけるので、主体的にサービスについて考えることができる点に楽しさを感じます。一方で歴史の分だけ機能も多いので、キャッチアップが結構大変です。サービスとして新たな機能を増やすことは大事ですが、今あるものを壊さないように足す難しさがあります。でも、そこがある意味エンジニアとしての腕の見せどころでもありますね。
檜垣:学びたい意欲の強いメンバーが多いことも特徴です。「自分はフロントエンド担当だから」などと制限を設けず、幅広く知識を身につけていきたいという気概の人が多いので、マネージャーとしてその声に応えたいといつも思っています。

そんな中、チームでは新しい技術へのチャレンジも積極的に行っています。檜垣は、技術面での取り組みについて次のように説明します。

檜垣:バックエンドでは、もともとPerlという比較的古い言語で書かれていたものをGoで書き直す移行作業を行っています。フロントエンドも分離して新しい技術を取り入れたり、機械学習も導入したりしています。
機械学習では、ユーザーごとにパーソナライズされた掲載順位の提供を実現。それまでは同じ条件で検索した場合、どのユーザーでも検索結果が一緒でした。しかし、今では年齢や性別、過去の予約履歴などから、ユーザーの特徴に合わせて検索結果が変わるようになっています。この調子で次は画像検索についても機械学習で精度を高め、「minimo」を媒介することで「ユーザーのなりたい姿」がよりイメージしやすくなったらいいなと思っています。

アプリ開発においても、新技術の導入を積極的に進めています。本間が最近の大きなプロジェクトについて語ります。

本間:SwiftUIとJetpack Composeという新技術への移行を進めており、その中でまず認証基盤のリファクタリングやObjective-CからSwiftへの書き直しを行っています。認証はユーザーのログインに関わる重要な部分なので、慎重に作り直すことが大事です。古い技術で作られていて仕様書もない状態だったため、実装から仕様を理解することが大変でしたが、丁寧に進めることができました。
今回のように認証基盤を古い技術から新しい技術へ置き換える作業はなかなか経験できないことなので、チャレンジングだったのではないかと思います。

このような技術的なチャレンジが増えている背景には、組織の成長があります。

檜垣:「minimo」の技術的な挑戦はここ数年活発化してきている印象です。その背景にはエンジニアチームの人員の充実があると思っています。私が入社した2020年ごろは、システム開発チームだけでもバックエンド・フロントエンド含めて正社員が5人程度でした。今は人数も増え、それぞれが広い視野で働けるようになったため、新しい提案がしやすい環境になっています。私たちの提案に対して、エンジニア以外のメンバーも未来投資としてどんどん挑戦させてくれる。そういったよいサイクルができています。

誠実と夢中が育む組織の絆。「minimo」マネージャーが語る、理想のチームづくり

MIXI内でも「雰囲気のよい組織」として知られるminimoチーム。実際の様子について二人が語ります。

本間:チーム全体が明るくて和気あいあいとしています。コミュニケーション量が多く、常にユーザーのために何ができるか前向きにディスカッションできるところが特長です。意見交換が闊達で、話し合いの場で沈黙になることはまずないですね。ユーザー視点で考えるので「それは現実的には難しいんじゃ?」と思うくらい壮大な意見を出す方もいて、可能性は無限大です。
檜垣:エンジニアチームはとくに和やかです。バーチャルオフィスツールを導入しており、どこで仕事をしていてもメンバーと会話しながら業務をしている人が多い。その中で細かい相談や質問もできているので、非常に雰囲気がいいですね。

雰囲気のよさの秘訣は、「いいメンバーがそろっていること」にあると言います。

檜垣:メンバー間で陰湿なものを感じないんですよね。私がマネージャーだからかもしれませんが、特定のメンバーに対する悪口のようなものは聞いたことがありません。あとはみんなコミュニケーション能力や技術力が高くて、誠実。好奇心も旺盛なので、どんなことにも興味を持てるところがすてきだと感じています。
本間:私はメンバーそれぞれがオーナーシップを持っているところが魅力だと感じています。トラブルや課題があれば「自分にできることはあるかな?」と考えて自発的に行動できる人が多いですね。技術力の高い方も多いので、「こういう最新技術を使ったらどうですか?」など、実際の提案につながることもよくあります。

そんな優秀なメンバーたちに応えるように、マネージャーである彼らもさまざまな取り組みを行っています。

本間:メンバーには「マネージャーに言われたことをやる」のではなく、ユーザー目線で物事を考えて「これをやりたい」「やるべきだ」と思うことをやってほしいと思っています。もちろん、メンバーの希望にすべて応えられるわけではありませんが、臆せず意見できる環境をつくりたいし、ユーザーのためになることはできる限り実行していきたい。主体的に考えられる人が活躍できる環境にしていきたいですね。
檜垣:私は「エンジニアに楽しく働いてもらいたい」という思いから、本人が心からやりたいことを引き出してマネージャー陣で共有し、そこに事業部としてどんなアプローチができるかを考えています。たとえば、新卒2〜3年目で「マネージャーになりたい」と話していたメンバーに対しては、今何が足りていないかを一緒に考えて、まずはもっと技術力を高められるようフロントエンドからバックエンドへ異動してもらいました。今後は小さな組織からリーダー的な役割にも挑戦してほしいなと思っています。

そんな二人にMIXIのPMWVでとくに大切にしていることについて聞きました。

本間:日頃からPMWVを強く意識しているわけではありませんが、後で振り返ってみると自身の行動がPMWVと結びついているなと感じることはあります。私がとくに大切にしているのは、VALUESにある「誠実」。ユーザー数の多いサービスに従事する人間として、常にユーザーのためになっているかどうか考えながら動くことを大切にしています。
またメンバーに対しても、誠実な対応を心がけていますね。マネージャーとメンバーはどうしても上下関係で語られがちですが、私はあくまで役割の違いであり、対等な立場だと思っているんです。だから、私自身も意地を張らず「できないことはできない」と周囲を頼っていきたいですし、メンバー一人ひとりの声にしっかりと耳を傾けたいと考えています。
檜垣:私はまずは自分たちが楽しむことが大切だと思っているので、VALUESの「夢中」を大切にしていますね。マネージャーになったばかりの頃は自分が何をしたいのか、どんなチームをつくりたいのか探し続けていました。そしてようやく最近「エンジニアに楽しく働いてもらいたい」という答えが見つかったんです。人って、楽しいことには集中して取り組めますし、どんどん高みをめざすことができますよね。私自身仕事に夢中で取り組むことで、周囲を巻き込んでモチベーションを高めていけたら嬉しいなと思っています。

専門外への興味で広がる活躍の場。minimoが実践する境界線のないスキル開発

ユーザーを思い、メンバーを思いながら働き続ける二人が今感じているやりがいをこう語ります。

檜垣:やはり、チャレンジできる環境でしょうか。バックエンドのメンバーが「フロントエンドやってみたい」と言えば、挑戦できる環境がありますし、機械学習をはじめとする新しい技術も取り入れたいと思ったらどんどん取り入れていけます。
本間:私は自分で意思決定して、自分で手を動かせることがやりがいになっていると感じます。エンジニアの仕事って、組織によっては言われたものをつくるという受け身な姿勢になることもあると思うんです。でもminimoのエンジニアは「こういう技術を導入したい」「今ある機能を壊さず導入するにはどうしたらいいか」ということを自分たちで決めながら動くことができます。それはやりがいに直結していると思いますね。
あと、数多くのユーザーが使ってくれているサービスに携われること自体もやりがいにつながっているかもしれません。自分がつくったものに対して、リアルなユーザーの声が届くことがモチベーションにつながっていますし、そういう方々がいるからこそ「中途半端なものはつくれない」と気が引き締まります。

一方で、まだまだ課題に感じている部分もあると言います。

本間:冒頭の話に戻りますが、メンバーの成長と事業の成長には相関関係があると思うので、メンバー一人ひとりのスキルアップに取り組んでいきたいですね。具体的にはメンバーと会話していく中でキャリアや成長について考えるきっかけを与えていきたいと思っていますし、定期的にチーム内での勉強会も行っています。アプリ開発グループは若手メンバーが多く伸びしろがたくさんあるので、スキルアップによって勢いをつけていきたいです。
檜垣:まずはminimoチーム全体のコミュニケーションをさらに活性化させていきたいですね。エンジニアチームだけでなく、さまざまなチームでより深くコミュニケーションをとっていけるよう工夫したいです。あとはエンジニアが楽しく働き続けられるように、常に改善点を見つけ、行動していく意識を持ち続けたいですね。インタビューを通じていろいろな取り組みについて話しましたが、今後も止まることなく模索を続けていきたいと考えています。

最後に、二人がminimoで活躍できる人についてそれぞれの考えを述べます。

檜垣:自分の持っているスキルを十分に発揮できることはもちろんですが、専門外の分野にも興味を持って主体的に取り組める人が活躍していると感じます。たとえば最近ですと、もともとエンジニアではない新卒のメンバーにも少しエンジニアの業務を任せてみたり、エンジニアにデザインの業務を手伝ってもらったり、一人のメンバーに幅広い業務を任せているんです。「自分はこれしかできません」という方よりは、「なんでもやってみたい!」とポジティブに動ける方と一緒に働きたいですね。
本間:マインド面は檜垣さんが言っていた通りです。スキル面で言うと、コミュニケーション能力が高くて、想像力のある人が活躍できるかなと思っています。ものづくりの現場にはエンジニアだけでなく、ビジネス職、デザイン職などさまざまな立場の人が関わっており、それぞれが専門性を発揮し合っています。そのため、一緒にものをつくっていく時に自分の考えを多様な立場の人にわかりやすく伝えたり、相手の視点を理解したりできると、議論が円滑に進みます。今いるminimoのメンバーがコミュニケーション能力に長けているからこそ、同じものを持っている方々は輝けると思います。

※ 記載内容は2025年1月時点のものです

関連記事はこちら

人気の記事はこちら