従業者を支え、会社の成長を加速させる。業務改善に努めるIT部門の決意と挑戦

2025.04.14
秋元 佑一郎
SIerでのプログラマーやSE、小売業の会社の社内SEを経て、2018年にミクシィ(現MIXI)に入社。ワークフローや会計システムの入れ替え支援をはじめ、オフィス移転業務、全社で利用するSaaSツールや端末の管理、SOCなどのとりまとめに従事。2023年に立ち上がったはたらく環境推進本部 コーポレートエンジニアリング部 DXグループで、現在マネージャーを務めている。

システム開発などを通じて社内各所で業務効率化を推進している、はたらく環境推進本部 コーポレートエンジニアリング部のDXグループ。マネージャーを務めているのがキャリア入社7年目の秋元 佑一郎です。「それぞれが最大限能力を活かせる作業に集中してほしい」と従業者を支える想いや、チャレンジの道のりについて語ります。

2023年に発足したDXグループ。システム開発などで各部署の業務効率化を推進中

コーポレートエンジニアリング部のDXグループでマネージャーとして活動する秋元。2023年10月に立ち上がった同グループの役割や、自らの仕事について話します。

「DXグループは、主に社内のコーポレート部門向けに全社最適の視点でシステムの導入支援や開発を進めているほか、各部署の業務効率化に向けたシステム開発も担っています。私自身の仕事としては、システムの導入支援や開発の業務が比較的多いですね。一方でマネージャーとして、アプリケーション開発の経験者や、会計や人事システムなどに対応できる方の採用にも力を入れています。

私たちは社内IT部門でありながら、これまでは運用保守が中心で、従業者全員が使うPCやSaaSツール、オフィス環境の維持管理を任されてきました。そんな中、ポリシーや企画設計など労働集約的な業務の改善をめざして発足したのがDXグループであり、今ではさまざまな業務課題の解決が主な仕事だと捉えています。エンジニアが多い会社なのでプロダクト部門は自分たちで業務を改善していますが、コーポレート部門については各部署個別のエンジニアがいないため、私たちがサポートしていますね。とくに全従業者に提供しているシステムやツールに関する効率化に重きを置いています」

DXグループの職場環境や雰囲気については、このように感じていると言います。

「新しくできたグループなので何かと定まっていないこともありますが、逆に言えば自分たちでつくっていけるということ。どのメンバーも年齢や役職を気にせず、意欲的に活動できているんじゃないでしょうか。

はたらく環境推進本部としては、一大プロジェクトだったオフィス移転を成功させたことが大きな自信となり、組織全体の信頼度向上につながりました。その結果、組織として新たなチャレンジに臨む際、必要性や効果をしっかりと説明することができれば、周囲からの理解やサポートを得て進められる環境が整っていると感じています」

日々の仕事を進める上で、とくに大切なのは「相互理解」だと語る秋元。

「前職時代には店舗を持つ会社の情報システム部門で働いていました。よく店舗に足を運んではレジを使ってみたり、自分たちが導入したシステムがどう使われているのかを確認したりして、実際に利用する人たちのことを理解しようと意識していたんです。

私は今もその姿勢でいますし、業務部門も『システムのことはわからない』で終わらせないことが大事なんじゃないかと。人事や経理の業務について一番よくわかっているのはその部署の人だからです。業務の検討は業務部門が、システム面の検討は私たちが、というようにそれぞれ責任を持ちつつ、共に協力していくことでよりよいものができると思っています」

社内の業務改善に力を尽くせる会社で働きたい。事業内容にも惹かれてMIXIへ

秋元の社会人としてのキャリアは、SIerから始まりました。プログラマー、SEとして働いていた当時、多忙な日々が続く中で体調を崩し、休職を余儀なくされたと振り返ります。

「忙しいから残業をするのに、残業申請の手続きが必要となり、それに時間がかかってますます忙しくなるという非効率さをなんとかできないかと感じていました。それを改善していきたいと思い、部署の異動を上司に相談したのですが、叶わず。小売業の会社に転職しました。

小売業の会社では社内SEとして働き、業務に打ち込む中で自分自身が成長していくのを感じられましたね。ただ、社内ではトップラインを上げることが重視されていたんです。私は以前から『従業者たちの業務を効率化したい。そして空いた時間で本当にやるべきことと向き合ってほしい』と考えていたのですが、ここでも実現するのは難しいと思いました。社内の業務改善に力を尽くせるような会社を見つけたいという想いが募ってきて、さらなる転職を考えたという流れです」

転職活動を進める中で出会ったのが、ミクシィ(現MIXI)でした。

「その会社の事業自体に興味を持てるかどうかというのが、私が転職先を探す上で重要なことでした。というのも、システムを使う人たちがどのように働いているかに関心を寄せ、具体的に業務を把握できないと、いいものを作り上げられないと思うので。私の場合はゲームが趣味で、MIXIのひっぱりハンティングRPG『モンスターストライク』も仕事終わりに全力でやっていて(笑)。その仕事に携わっている人たちを助けたいという思いから、MIXIに応募しました」

2018年、MIXIに入社した秋元。各メンバーが業務に奔走する中、まずは「お仕事探し」から始めたと言います。

「それまでのプログラミングの経験を活かしながら、部署内の人たちに『何か困っていることはないですか』と聞いて回り、部署で使われているスクリプトの修正、改修などからとりかかり始めました。その中で、いい意味でのギャップも目の当たりにして。一つは、前職の会社と比べると社内のIT投資に理解があり、システム投資などの意思決定が部署としてしやすいこと。もう一つは、従業者たちのITリテラシーの高さです。もともとエンジニア主体の会社ということもあって専門用語が通じやすく、その分、業務がスムーズに進むなと感じました」

オフィス移転と同時に進んだシステム入れ替え。成功のカギはメンバーとの関係づくり

秋元がMIXIに入社して最初に関わった大きなプロジェクトは、オフィス移転と同時に進んだ各システムの入れ替えでした。

「会議室の利用に関するシステムの導入や、スケジューラー、ワークフロー、会計システムの入れ替えなど複数の案件に携わりました。当時所属していたはたらく環境室は総務と同じ部門だったので、オフィス移転のプロジェクトでは会議室に置くテーブルの機能を検討したり、荷受けをしたりという物理的なフォローも併せてやっていました。

とくに大変だったのがワークフローのシステムの入れ替えです。別の部署が主導していましたが、プロジェクトマネージャーやコンサルタントがシステムの専門家というわけではなく、また別件でトラブルが起きるなどして、主要メンバーが連日集まって話し合いを重ねました」

プロジェクトを乗り切るために心を砕いたのは、メンバーとの関係づくりだったと語ります。

「よりよい方向へ進むためには、ときには『それは違うのでは?』と本音で意見を交わし合える関係が欠かせません。前職でも、少し厳しい内容のメールを送った後には、必ず電話をして『大変ですよね。困ったことがあれば手伝いますので』と伝えるようにしていました。相手の立場に寄り添い、支え合うことが何より大切だと考えていたからです。その積み重ねが、結果的にプロジェクトの成功につながり、今も別の仕事で活かされています。

関係づくり以外にも、学んだことは多かったですね。全社で利用するSaaSツールやPCなどの端末の管理、SOCなどのとりまとめを含め、情報システム部門として網羅的な経験ができましたし、セキュリティへの考え方も自分の中で磨かれていったと感じています」

多様な業務に携わる中、はたらく環境推進本部で活動する魅力をこう感じている秋元。

「これまで情報システム部門は、コストセンターとして見られがちでしたが、最近ではその重要性がより広く認識されるようになってきたと感じます。はたらく環境推進本部でも、オフィス移転と同時にシステムの入れ替えを無事に終えられたことに加え、コロナ禍では上司が新しい働き方の推進に尽力し、社内でも高く評価されました。

また、普段からさまざまな部署と関わる機会が多く、社員との距離が近いのも魅力の一つ。IT企業としては出社している人が多く、雑談も交えながら気軽にコミュニケーションを取れる雰囲気があります。

近年、グループ会社が増えていく中で、単なる情報システムの管理にとどまらず、業務効率化や全体設計の見直しにも取り組めるようになったのは、組織としての大きな成長だと実感しています」

「最大限能力を活かし、作業に集中してほしい」。従業者を支え、会社に寄与できたら本望

MIXIの企業理念であるPMWV(※)について問われると、秋元はVALUES「発明・夢中・誠実」の中でも「誠実」を重視していると話します。

「よりよい成果を生み出すためには、普段から周囲の一人ひとりに対して誠実に向き合い、いざという時に『この人が言うんだったら話を聞こうか』と思ってもらえるような関係を築いておくことが大切だと思っています。その上で、部下にはできる限り具体的に、考えや情報を共有するように心がけています。あいまいな表現では真意が伝わらず、かえって混乱を招く可能性があるからです」

MIXIで働き始めておよそ6年半。社風に関しては日頃、このように実感していると言います。

「社内を見渡すと協力的な姿勢の人が多くて、私自身、居心地のよさを感じています。私たちから従業者向けにPCの設定などについて依頼することもよくあるのですが、伝えたことに対してすぐに対応してくれるので、とても助かっています。

一方で、全社を挙げて何かをしていこうというような部署横断型の取り組みに関しては今まさに加速している最中で、引き続き頑張っていかなきゃいけないなと。今なら、技術で各プロジェクトを推進するエンジニア組織の開発本部やデザイン本部、セキュリティ室、経営企画部、そして私たちの部署が横串の役割を担っています」

コーポレートエンジニアリング部 DXグループや自身として、今後チャレンジしたいことを口にする秋元。

「さまざまな情報の転記作業といったような、社内における単純作業の工数を徐々に減らしていき、たとえば人事なら評価や人材リソースの管理など、それぞれが最大限能力を活かせる作業に集中してもらえるよう道筋をつくっていきたいですね。そういった環境づくりこそが私たちのミッションだと考えています。

私自身のことで言うと、正直なところ『ものすごく、これをやりたいんだ』というような野心​​をもつタイプではなく、従業者のためになるように寄り添い、サポートしたいと思っています。皆さんの相談相手だったり、頼られる存在になれたらいいなと。個人としての成功よりも、従業者一人ひとりを支え、会社全体のさらなる成長に寄与できたらそれが本望です」

※ PMWV……MIXIの企業理念。PURPOSE「豊かなコミュニケーションを広げ、世界を幸せな驚きで包む。」MISSION「『心もつながる』場と機会の創造。」MIXI WAY「ユーザーサプライズファースト」VALUES「発明・夢中・誠実」

※ 記載内容は2025年3月時点のものです

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