180日で事業を創る。内定者研修の様子をすべてお見せします #03

180日で事業を創る。内定者研修の様子をすべてお見せします #03

ミクシィで毎年行われている内定者研修。今回は「職種混同のチームでサービス・プロダクト企画をする」が大テーマ。内定者の皆さんがどのような研修を通して、いかに成長していくか。全3回にわたって紹介します。

最終回では、この約半年間培ってきたアイデアがどのような形になったのか、成果発表会の様子と、本人たちの振り返りや審査員のフィードバックを交えて紹介します。

第一弾についてはこちら
第二弾についてはこちら

 

成果発表

半年間の集大成を披露する場ということで、どのチームも緊張の面持ちで発表の時間を待っていました。資料やプレゼンについて念入りに最終チェックを行います。

いよいよ、発表の時間がやってまいりましたので、チームAから発表内容を簡単にお伝えします。

 

【チームA】

サービス名:モンストウォーク

内容:コロナ禍による外出機会の減少、対面でのコミュニケーション離れという外食産業の抱える問題に着目。外食機会の創造、コミュニケーション機会の再興を実現するために企画したのが「モンストウォーク」。歩いてはじいてキャラを育てる、位置情報を使った育成ゲーム×クーポンアプリを企画。


【チームB】

サービス名:M!YOOZE

内容:高齢者に向けたサッカー観戦の画面共有アプリ。年齢層が高い人はスポーツ観戦に対するモチベーションが高いが、観戦する場所が遠いといった理由から観戦に行けていないという現状に着目。ミクシィはDAZNとの連携で新たなターゲットを狙えるため、サッカー観戦に絞った。ユーザーは仲間と通話しながら試合のオリジナル番組を視聴可能。


【チームC】

サービス名:Mix Party!

内容:DJ空間をユーザー(配信者・リスナー)に提供することで、新たな音楽体験を提供するサービス。認知を獲得したいミュージシャン、友達と一緒に音楽を楽しみたいリスナー、誰かと音楽を共有したいDJ(配信者)をターゲットに、成長市場である「ライブ配信市場」と音楽を掛け合わせ、配信者と視聴者の新たなコミュニケーションを創出することが目的。


【チームD】

サービス名:Meetness

内容:推しキャラと一緒に運動して、運動を習慣化できるソーシャルゲーム。日本では、運動不足を感じる割合が78%で運動習慣がある割合は30%。そこで運動の習慣化ができていないという問題を解決するためのソーシャルゲームを企画。プレイヤーが運動することでキャラクターが成長。プレイヤーの動きがキャラクターに連動し、キャラクターと一緒に運動を楽しめる。フレンド機能によって友達や家族と一緒に励まし合うことも可能。オンラインフィットネス市場とソーシャルゲーム市場は大規模かつ拡大傾向にある点に着目した。

 

各チームの発表後には、審査員からの質疑応答が。サービスの特徴や差別化ポイント、コアバリュー、狙っている市場についてなど、深く切り込んだ質問ばかり。中には、「お客さまへの価値提示が分かりにくい」「市場のポテンシャルをどれくらい見込んでいるのか」「あえてターゲットを絞る意図は何か?」「景品表示法を考慮しているか?」といった厳しいコメントもありましたが、どのチームも真剣にサービスを企画してきたからこそ、審査員からの質問にも真摯に向き合っていました。発表が終わるといよいよ審査の時間に入ります。

 

審査

今回の審査では、プロダクト責任者やシステム責任者に加え、内定者研修をサポートしてきた金丸の4名で審査を担当。

 

選考プロセスとしては以下の通り。

各審査員の評価軸がブレることがないように、各評価項目の定義、1~5点の明確な基準をしっかり定め、事前共有によるすり合わせを行った上で評価を行いました。

 

発表会場とは異なる場所で厳正に審査を行います。
そして、厳正なる審査を経て、ついに結果発表の時間です……!!!!

 

優勝チームは……


 

5つの指標の中で、高い点数を獲得したチームDがこの度優勝しました。おめでとうございます!!

 

また各チームの評価については、このような結果になりました。

優勝チームには、目録の贈呈。

 

審査員から全チームへのフィードバック

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山本直輝さん

ミクシィは「人が使っていて楽しい」「気持ちがいい」「面白くなれる」「友達と楽しめる」というエンタメサービスを作る会社。みなさんは今後、学生から社会人としてビジネス企画に携わるにあたって、「みんなが楽しんでくれる世界を作りたい」「みんなに使ってほしい」という熱い想いを大事にしてほしいと思っています。

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石井訓象さん

今回の発表ではサービスの実現性などについて、厳しい質問が飛んでいたチームもありましたが、事業計画を通すときに一発で通ることはまずないので、安心していただきたいと思っています。経験が浅いうちは、突っ込まれたらいやだなとか、恥ずかしいという思いはあると思いますが、どんどんアイデアを出したほうが経験も溜まっていくもの。私たちも経営会議では色々と指摘を受けてボロボロになりながらも、提案を続けています。なので、みなさんも積極的に提案をして、知見を貯めてほしいなと思っています。

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太田雅登さん

事業企画やプロダクト創りで一番重要なことは、コアバリューを磨くこと。これは10年前、私が当時の副社長から問われ続けてきたことです。私自身、サービスを立ち上げて閉じるという経験もしましたが、色々な角度から突っ込んでくれるメンバーがいるのはとてもありがたいと感じていました。それは成功するためにどうすればいいのか?を考えられるから。入社前でこれほどユニークな企画を立てられるみなさんであれば、もしかしたらモンスト以上のサービスを作れるかもしれません。これからの活躍に期待しています。

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チーム内での振り返り

発表、総評を経て、チームで振り返りを実施。良かった点、改善すべき点を話し合い、学びになったポイントを共有することで、今後携わるプロジェクトにも活かされていくことを期待しています。ここではチーム内で上がった【良かった点】と【反省点】、そしてチームメンバーの良かった行動や言動などをお互いにフィードバックし合った【ポジティブフィードバック】を一部ご紹介いたします。

 

【良かった点】

  • 最終発表に向けて全力で取り組めた。
  • オンライン、対面ともにとてもコミュニケーションが取りやすかった。
  • 何が必要か明確にしてから仕事を進められた。
  • 自分たちのプロダクトに愛と熱意を持っていた。
  • それぞれの良さを活かし、チームの一人一人が主体的に取り組めた。
  • フェイズごとに目的目標を明確にしていたのでチームとして行動できた。
  • プレゼン間近のときも何回も練習して最後までブラッシュアップを重ねていけた。
  • 役割分担をしたうえで協力し、一つの成果物を作り上げられた。
  • 最終的に悔しいと思えるくらいまで、熱量や議論があった。
  • チームの団結力が生まれた

 

【反省点】

  • 終盤は良かったものの、前半のアイデアだしの段階でもう少し議論できれば良かった。
  • ちらほら情報共有が足りていない場面があった。
  • 企画の趣旨に沿ったアウトプットができなかった。
  • メンターの方をうまく巻き込めなかった。
  • お互いのできることが共有されておらず手持無沙汰な状態が長く続いた。

 

【ポジティブフィードバック】

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柔らかい雰囲気があって、●●さんがいるミーティングはすごく活気的にコミュニケーションができたなとこれまでを振り返って思いました!柔らかい雰囲気だけど、気になる点はズバッと言ってくれる点もありがたかった。
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先人切って前に立って盛り上げてくれる最強のリーダーシップを持っている点。リーダー性や意見を出してくれるだけでなく、意見を出すための情報提示や整理など、全体効率を考えたサポートなどまでしてくれる点。
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雑談チャンネルを作って、Twitter で見かけた話題を載せてくれたり、雰囲気をいい感じにしようという姿勢がとても助かった。全然誰も反応しない中でいろんなことを進めてくれた功労者です、発表も独自の世界観あったよ。ありがとう
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最初、サービスのテーマ、コンセプトを決定したところから、最後まで積極的でとても影響力があったと思います。●●さんの負担を分散させようと具体的な提案をしてくれたり、人動かすのも出来てめちゃくちゃ羨ましい。
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デザインの威力を知りました。タスクの進め方はもちろんですが、真摯にやるべきことに向き合う姿勢が素敵でした。直前の苦しさのなか、発表まで無事進められたのは●●さんのおかげだと思います。あと、周りのことを気にかけながら話してるんだろうなっていうのをすごく感じました。おかげで不自由なく出来たのですが、周りのことを考えすぎて抱え込みすぎてしまいそうだなとも思いました。苦しくなったら周りに頼ってくださいね、Thank you
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メンバーがあまり積極的ではない権利関係に率先にチャレンジ+発表していてすごい!難しいことにチャレンジするのは個人的に億劫になりがちなので見習います!あと小ボケのおかげで和やかになりました。
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デザイン本当にありがとう!素晴らしいデザインのおかげでモチベーションが上がった!デザインはもちろんのこと、チーム全体の指揮をとってくれて、計画とかも自分から立ててくれてありがとう!
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意見をとにかく沢山出してくれて意見をぶつけ合う姿勢が良かったです。企画内で気づかなかった問題点も●●さんの言葉で気づく場面もありました。おかげで企画を細部まで見極めながら議論を進められたと思います。他の人の意見に関しても尊重している姿勢が受け取れて自分も意見を出しやすかったです。プレゼンも担当してくださりありがとうございました!とても熱意のこもったプレゼンでした。
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もう、圧倒的な分析調査力でした。そこについては本当に何も言うことがないので強みだと自信を持って今後も活かしてください。ところどころ嫌われるんじゃないかという懸念をされていましたが感情と理論は別にしてガンガン行っちゃっていいと思います。今回MVP取れたのは紛れもなく評価基準に沿って厳しくされていた●●さんのおかげだと個人的には思ってます!
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まずイラストを制作するスピードがめちゃくちゃ早くさすがだなと思っていました!会議をしている時もイラストをその場で描いてこういうのはどう?とイメージを共有してくれたので自分自身イメージを固めていく上でとても助かりました。デザイナーとしても尊敬しているし、会議中も初めからとても話しかけやすい雰囲気でムードメーカー的な存在だったと思います!個人的にですが同じデザイナーとしてチームDに入ってくれたのがめちゃ嬉しかった!

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メンターからの総評

長期的にメンターとして関わってもらった金丸からのコメントです。

金丸
金丸

180日間にわたる研修の受講について、一先ずお疲れさまでした。どのチームも秀逸なサービス設計を行い、プレゼンにも最後まで妥協せず、力を入れてくれたことに感動しました。今回の評価基準を前提に審査した結果ではチームDが優勝しましたが、みなさんにはこの結果だけを重要視して欲しくないと思っています。例えば、チームCが取り上げたDJサービス。この領域に入り込むのは、超レッドオーシャンの市場である事もあり、非常に難易度が高いものですが、そこにチャレンジする事自体が価値があることだと思います。この様に、いずれのチームのビジネスアイデアも、今回の評価基準では、たまたま数字に反映されない部分があったという話であって、アイデア自体を否定しているものではないということをご理解いただけたらと思います。一方で、総評の結果だけでなく、どこで差が出たのかを分析したり、チームDのメンバーに考案までのプロセスについて話を聞いてみたり、審査員である先輩たちのコメントからも、事業開発のポイント等について、是非学びにつなげてみてください。同時に、全体を通してお伝え出来る事としては、サービス企画をプレゼンする際には、「初めて見る人が瞬時に理解できるスライド」と、「人の心を掴む熱量」が欠かせません。ぜひこの部分をより一層磨いていただければと思います。
又、研修終了後に、アイデアをブラッシュアップして、どこかの部署に企画を持ち込みたいというチームがあれば、ぜひ私たちを利用してください。気軽に声を掛けてほしいと思っています。
今回の研修を通じて、私が体感してもらいたかったのは、2つのポイントでした。一つ目は、今ここで集まる同期の絆を深めてほしいということ。みなさんには今後、異動、転職、起業など色々なキャリアが待っているかと思いますが、新卒で入社する同期という関係性は今この瞬間しか手に入れる事が出来ません。こういう仲間というのは生涯にわたって、かけがえのない存在になるものです。10月に内定者同士として出会った時は、どことなく、よそよそしかったかも知れませんが、研修を通して同じ目的に向かっていく中で絆が生まれたことと思います。そういう関係を大事にしてほしいという思いで、研修に取り組んでいただきました。二つ目は、圧倒的な熱量を持ってほしいということ。自分たちが向き合いたいものに対して、心身向き合えているか、夢中になれているか、寝食を忘れて向き合っているか、ということを感じて欲しいと思っていました。発表当日のスライドは、数日前に見せてもらったものと比べると、急激にクオリティが上がっており大変驚きました。きっとみなさんは、「この企画をやりきりたい!」と思って実行してくれたのだと思います。自分の気持ちが、今まさにここにあるという実感は、大事にしてほしいと思います。年を取ると経験が積み上がってくる一方で、何かに感動したり、感性を研ぎ澄ませる事が難しくなってしまう人が少なくありません。みなさんが持っている若く、エネルギーに満ち溢れた感性や情熱は、お金に変えられない価値があるものです。そして、志しとは、その様なところから生まれてくるものであります。これからの人生、仕事だけでなく、人生のあらゆるシーンで有益に寄与してくれると思いますので、何よりも大切にしてください。

 

最後に

新卒入社メンバーとサービスを企画する、という難題に一生懸命取り組んだ半年間。人間関係を構築しながら、一つのものを作り上げていく大変さと達成感を、体感してくれたことだと思います。研修で何を残したかという結果も大事ですが、ポジティブフィードバックにあるように、各メンバーがお互いに感謝し、チームで向き合うことの大切さにも気づいてくれたのではないでしょうか。180日間にわたって、どんなことを考え、何に喜びを感じ、どう課題を乗り越えてきたのか、一つひとつの経験が今後にも活きる大きな糧となってくれたら幸いです。

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