近藤さんがデザイナーとして「真摯に」制作に向きあえる原点とは? ~Valueの体現者たち 02 ~

近藤さんがデザイナーとして「真摯に」制作に向きあえる原点とは? ~Valueの体現者たち 02 ~

MIXIでは、従業員の行動指針として「発明」「夢中」「誠実」という3つのバリューを掲げています。そしてバリューを体現した = 頑張った従業員を称える「MIXI AWARD」を毎年開催しています。
今回は、MIXI AWARD 2023で新人賞を受賞したデザイン本部の近藤瑞夏さんに、普段仕事をする上で意識していることや、MIXIの3つのバリューの捉え方、そして今後トライしたいことについてお話を聞きました。

デザインの仕事をしているときが本当に楽しい

━━近藤さんのキャリア・仕事内容について教えてください。

私はMIXIに2022年デザイナー職として新卒入社し、この1年間は『モンスターストライク(以下、モンスト)』のグラフィックやコーポレート関連のデザイン制作をメインに担当してきました。具体的には、キービジュアルや、イベントにまつわる制作物、“MIXIの年賀状”の制作などいろいろな案件を担当させてもらっています。

━━デザイナーとして、大切にしていることは何ですか?

「クリエイティブに真摯に向きあう」ということは、すごく大事にしています。私はデザインが大好きで、デザインの仕事をしているときが本当に楽しい。時間を忘れて夢中になってしまうんです。

こんなに好きなことを仕事にできているのだから、全力で取り組みたいですね。あのときもうちょっと頑張っておけばよかったな、もう少し良いものにできたよな……と後悔するのは嫌なので、一つひとつ手を抜かず、全力で向きあっていきたいと思っています。だから、アワードで仕事に対する姿勢や想いを、「クリエイティブに真摯に向きあっている」「妥協なく品質を上げる姿勢がある」と評価していただけてとても嬉しかったです。

━━近藤さんにとって“真摯に向きあう”とは、どういうことですか?

一番は関わる案件を誰よりも好きになることです。その気持ちが強ければ強いほど情熱を注げると思いますし、これまでもその想いを持っていたほうが良いデザインが生まれたと思っています。
だから案件に向きあっている間は、その情熱を絶やさないよう、“どうやったら喜んでもらえるだろう”“どう表現したら驚いてもらえるだろう”といったところを常に想像しているかもしれません。この制作物の先にいる受け手の幸せな姿をできる限りリアルにイメージしきって突き進んでいる、そんな感覚です。

「未経験からデザイナーになれたこと」が自信に

━━お話を聞いていて、デザイナーになれたこと自体に感謝をしている。そんな印象を受けました。

それはすごくあると思います。実は、私は美大やデザイン系の学校出身ではなく、総合大学の文学部で「美しいとは何か」を考える哲学的な美学芸術学を専攻していました。芸術系ではあるものの、デザイナーとしての基礎を学んだり、何かを制作したりすることはありませんでした。ただ絵を描くのは好きだったので、趣味として個人的に楽しんでいましたが。

━━そうだったんですね。

本気でデザイナーを目指そうと思ったのは、実は就活が終わったタイミングでした。当時は、もう別の会社の営業職に内定が決まっていたのですが、改めて自分の人生を考えた時に「私、この仕事を本当に一生続けたいんだろうか?」「この仕事情熱をそそぎきれるんだろうか?」という問いに対して自信を持って答えられなかったんです。

もう少し振り返ってみると、大学進学の際に本当は美大に行きたい気持ちもあったけれど、道が狭まるかな、難易度高いしな……と総合大学を選んだ過去があって。だから、就職では自分ならできると信じてデザイナーを選びたい。デザイナーになりたいと強く思ったんです。

━━それからどのような行動を?

とにかく制作経験を積もうと思い、大学を1年休学してインターンで働ける場所を探しました。ありがたいことに大阪のIT企業で働かせていただけることになり、そこが、私のデザイナーとしての第一歩です。とはいっても、デザイン職の先輩はほとんどいない環境だったので、自分でいろいろ調べながら独学で覚えていきました。

私は美大出身ではないですし、制作経験をたくさん積んでいるわけではない中で、MIXIのデザイナーになれたのは本当に幸運な出来事だと思っています。だから、いま自分がこの場所にいられることに、これから先年次を重ねても感謝を忘れずにいたいです。

━━入社時は他のデザイナーと比べて気後れしなかったですか?

MIXIに入ったときは同期のレベルが高くて本当にびっくりしました。想像はしていたけどやっぱりみんなすごいなぁ、と尊敬する気持ちが強かったですね。気後れするというよりは、刺激をもらうという言葉のほうが正しいかもしれません。

というのも、ほんの2年前までIllustratorの使い方もわからなかったのに、そこからMIXIのデザイナーとして働けているという経験が、今となっては自分の中で確実に大きな自信になっていますし、強みにもなっていると思うからです。

━━これまでに手がけた仕事で、特に印象に残っているものは何ですか?

特に印象に残っているのは、“MIXIの年賀状”の制作プロジェクトです。私にとっては初めての「印刷物のデザイン」でした。紙の質感や、印刷の種類など未知の経験がたくさん積めた時間でした。そして、参加させてもらえただけでも嬉しかったのですが、最終的に自分が出した案が採用されて!何より、いつもお世話になっている直属の上司やチームの方々が自分のことのように喜んでくださったことが、今でもたまに思い出すくらい嬉しかったです。

━━年賀状のデザイン案を制作するときに、こだわったところは?

今回、企業理念「パーパス、ミッション、ミクシィ・ウェイ、バリュー」(以下PMWV)が再定義されて初めての年賀状だったので、そこがきちんと伝わる制作物にしたいと思っていました。MIXIの存在意義、やるべきこと、行動指針などを噛み砕いて、自分の中に落としこみ、そこからビジュアル化していくことを大事にしました。そこからポジティブな感情が生まれる要素を磨いていって、さらに自分の気持ちが乗ってきた感じです。最終的に喜んでいただけるものを作れて良かったなと思います。

━━制作のプロセスで悩んだりは?

あまりなかったですね。それよりも、比較的自由度の高いテーマだったこともあり、いろんなアプローチの仕方を練って楽しみながら制作していました。これ面白いかも、これはどうかな?という感じで、むしろアイデアが出てきすぎて絞るのが惜しいくらいでした。(笑)
あとは、周りの方のサポートが大きかったです。チーム方が、特に経験のなかった印刷仕様に関してたくさんアドバイスをくださって。これがいいんじゃない?こうしたらもっと良くなりそうとか、自分の視点にはなかった新しい発見が得られて勉強になりました。

色んな業務を経験し、表現の幅を広げたい

━━今後、取り組んでいきたいことは何ですか?

表現の引き出しを広げていきたいですね。そのために幅広い業務に携わりたいなと思っています。3Dや、印刷物、動画制作、それから音楽が好きなのでいつかサウンドデザインにも挑戦してみたいです。デザイン本部が関わる案件全部を経験したい気持ちでいます(笑)。

きっとそこから、ある分野と分野がかけ合わさって新しい表現が生み出されると思いますし、そういった化学反応を考えだけでテンションがあがります。

━━MIXIのバリューでいう「発明」ですね。

そう思います。もちろん要件を満たす制作は行うけれど、そこで終わりにするのではなくて、もっと先にある受け手のハッピーの核心をつくものを考えて表現できるデザイナーになりたいです。自分が学んだことを活かして、事業や会社、はたまた業界にとって新鮮で効果のあるアプローチができたら、それはきっと「発明」に値するんじゃないかと思うんです。

今はまだできていないことがたくさんありますが、不思議とそこにワクワクしている自分がいます。伸びしろのように感じていて(笑)。デザインが大好きな気持ちと、尊敬する同期や先輩がいる環境があれば、本当に何でもできるような気がしています。
そして、初めは人より経験が浅くても、一人前のデザイナーになれるんだよ、ということをこれから示していきたい気持ちもあります。自分のバックグラウンドを負い目に感じて、就きたい職業やありたい姿を諦めている人がいるのだとしたら迷わずチャレンジして大丈夫!と背中を押せる存在になりたい。そういう方たちに勇気を与えられるきっかけになりたいなと思います。

PAGE TOP