動画配信なのに「ラジオ」?デザイン本部が『制作室ラジオ』を実施したワケ

動画配信なのに「ラジオ」?デザイン本部が『制作室ラジオ』を実施したワケ

ミクシィでは「全社総会」「エンジニア総会」などの社内イベントを定期的に実施しています。活躍した社員を称賛する、新しい業務知見のキャッチアップ、会社や事業の方向性とのすり合わせなど、様々な目的実現のため行っています。

 

今回、デザイン本部 制作室×デザイン戦略室が実施した社内イベントは『制作室ラジオ』。数名が各テーマに沿った内容にてディスカッションするイベントで、ライブストリーミングで社内に配信しました。名称に「ラジオ」と入っているのは「他の作業をしながらでも、気軽に聴いてほしい」、そんな想いが込められているからとのこと目的は、デザイナー/クリエイターとしてのキャリアを見据えること。「お互いに考えていることを共有することが、キャリアを考えるための刺激になる」と考えたそうです。

 

本記事では、社内の撮影スタジオにて当日に行われた『制作室ラジオ』のセッションの様子を中心にレポートいたします。

※当日は、新型コロナウイルス感染予防のため、席の間に飛沫防止アクリルのパーテーションをセットし、セッション終了後に一定の換気及び消毒作業を行い、撮影スタジオにて実施しております。

当日のスケジュール

時間にして約2時間、セッションは3つ。

 

・オープニング

・セッション1『楽しく仕事がしたい!自分で仕事を作る働き方って?』

・セッション2『我が道を切り開くデザイナー/クリエイターの頭の中って?』

・セッション3『制作室マネージャートーク リーダーシップってなんだろう?』

・振り返りとエンディング

それでは、早速オープニングから……

といきたいところですが、始まる前の様子を簡単に。

こちら別室での様子。出演者のランチタイム。

 

香盤表も運営側が見やすい位置に設置。

 

オラゴンも若干緊張しているようにも見えますよね…?

では、オープニングスタート。

当日のオープニングを勤めたのは、デザイン戦略室の遠藤と人事本部の太田。

「『制作室ラジオ』は、現場のメンバーがチームについてや仕事に対するマインドなどをそれぞれ話してもらう場です。じっくりライブ配信をみてもらっても構いませんし、作業しながら音声のみ聞くでも構いません。参加の仕方はそれぞれにお任せします。またチャットでのコメントはどしどしお願いします」と遠藤から参加についての説明から。続いてセッションのタイトルと参加メンバーや概要を一通り説明し、いよいよセッション開始です。

 

インハウスデザイナーは事業に寄り添う

まずはテーマ『楽しく仕事がしたい!自分で仕事を作る働き方って?』から。ここでは、制作室コンテンツデザイングループ所属のデザイナー/クリエイター5名がセッションに参加。各メンバーより所属部署と業務内容の紹介、そして『初めて購入したCDの紹介』といったアイスブレイクでスタート。それぞれが購入したアーティストのCDで時代を感じたのが印象的でした。

話題は制作室の役割ついて。「制作室に所属しているクリエイターは、プロダクトやサービスに属していないからこそ、色んな部署と業務で携わることができる」「色んな部署へ提案しながら関係値を構築し、仕事を作り出していかなければならない」「この会社にはデザインの中でも専門に特化した方がたくさんいる。だからこそ自分も新しい領域を広げていきたい」など、熱い議論が交わされていました。

 

中でも、「モノづくりは、極論、外部パートナーに制作を依頼することだってできる。それでも制作室がインハウスでクリエイティブを手掛ける意義は、制作コスト・コミュニケーションコストのこと以上に、事業の成長のため一緒に寄り添っていけること。そこに存在価値がある」というコンテンツデザイングループマネージャーの越智のコメント。

言われた通りに作るだけではなく、ユーザーにどんな価値を届けるのか、サービスクオリティをどう引き上げていくのか、そのためのインハウスデザイナーの存在価値を熱弁している姿は印象的でした。

 

また、「インハウスデザイナーは自分たちで仕事を掴んでいかないといけないという危機感を常に持つ必要がある」「社内で各部署と信頼を構築することが絶対に必要。信頼が仕事を生み出すから。そのためには、テキストベースのコミュニケーションだけではなく、直接会いに行くのも関係性構築の一歩」という、インハウスデザイナーならではの、マインドの必要性も語りました。

他にも「プロダクトやサービス運営側と提案しながら一緒に作り上げていくことがインハウスデザインの一番の面白さだ」「上流の工程から携わることで、仕事のやりがいに繋がっている」など仕事にかける想いやキャリアといったコメントも数多くでていました。常時、笑いの絶えない中でも、前向きで積極的な発言が見受けられたセッションだったと思います。

 

続いて次のセッション……

に入る前に、感染予防のため出演者全員でアルコール消毒を行いました。

 

 

技術を武器に、キャリアを切り開く

続いてセッション2『我が道を切り開くデザイナー/クリエイターの頭の中って?』です。ここでは、映像クリエイター、グラフィックデザイナー、フロントエンドエンジニアなど職能の異なる4名が制作スキルという切り口で、自身のキャリアについてどう考えているのかを中心に展開されました

「自分のやりたいことよりも自分の武器となるものを優先的に磨いていた過去がある。それをきっかけに新しい仕事にチャレンジできた実績がある」「チームメンバーをみても、技術特化型の人もいれば、部署連携をうまくとりながら仕事を進めるタイプもいる」「(グループ内での)競争意識は特段ないが、技術や制作スキルをリードできるメンバーの仕事っぷりをみると、周りのメンバーが刺激をうけることは多々ある」といったコメントが多く見られました。

1つのスキルを追求し続けるのか、ある程度スキルを身に着けた段階で他の分野のスキルにチャレンジするのか、人それぞれ得手不得手もありますから、悩ましいところでもありますね。

 

話題は、デザイナー/クリエイターの仕事の進め方や現場とのコミュニケーションの取り方について。ここでも出てきた言葉は『信頼』の一言。「時間がない中でも、自分なりのベストを尽くす。これを繰り返すことによって現場との信頼関係が構築されていく。そうすると、『○○さんにお願いしたい』という、お互いの理解が進み、自分が作りたいものへのチャレンジがしやすい環境ができてくる」とのこと。時間がない中でも、全力でひた向きにクリエイティブに向き合い、一つひとつ丁寧に対応していけば、自分がやりたいことがやれる環境を自ら生み出せるのが、クリエイターのあるべき姿のようにも思えました。

「初めて仕事を一緒にする部署には、受け入れてもらえるか正直不安はある。それでも全力であたることで信頼関係が芽生え、次の仕事につながる」「制作スキルでみせるのか、コミュニケーションスキルで調整していくのか、信頼の勝ち取り方は人それぞれ」といったコメントも。信頼を得るためにスキルアップしながら、コミュニケーションスキルも磨いていく。そのバランスやどちらかに振り切るというのも、1つの解なのもかもしれません。最後に、今期の目標についてコメントをもらいセッション2は終了しました。

 

リーダーシップのカタチはひとつじゃない

最後のセッションは、制作室のマネージャー陣が出演した『リーダーシップって何だろう?』です。まずは、自己紹介を兼ねて『クリエイターとして5年目に何をやっていたか』という質問から。「演者のCG合成や画像加工などをやっていたかな」「ミクシィに入社したタイミングで、Webディレクターとして新規サービスの立上げをしていました」「Webデザイナーの駆け出しでしたね」「丁度転職のタイミングでフリーランスになったタイミングでした」と当時を懐かしむ?エピソードを話してもらいながらスタート。

 

本題のリーダーシップについて。まずは、グラフィックデザイングループマネージャーの森が「極論リーダーシップが無くても、仕事はまわるだろう。しかし、現場で情報が錯綜したとき、アイディアがまとまらないとき、クイエイティブの完成度を高めるためにリーダシップの発揮が求められると思う」とコメント。

 

コンテンツデザイングループマネージャー越智は「リーダーシップとは何ぞやとなったときに、まだ上手く説明できる自信はないが、マネージャーやリーダーといった役職だからリーダーシップがあるというわけではないとも思っている。むしろ何事も自分事化して進めることができている方は、おのずとリーダーシップを発揮していると思う。リーダーシップとは、プロジェクト成功のために責任を持って案件を推進する力ではないか」とリーダーシップは役職に紐づくのではなく、自分事化するマインドにあるのでは、と持論を展開。

 

Webデザイングループマネージャーの姜(かん)いわく「私が考えるリーダーシップとは、人を動かす力。周りのメンバーに同調してもらい、行動してもらうものでは。組織として働いていくためにはそのような影響力を持つリーダーシップは必要不可欠。とはいえ、大きな仕事にだけリーダーシップがあるわけではない。普段の業務において、小さな課題改善からでも見過ごさず、主体性を持って率先して前に進めていこうとする意識や行動こそがリーダーシップではないか」とのコメント。

 

サウンドグループマネージャーの谷は「わかりやすいリーダーシップの形がないため、説明するのは難しい」と前置きしつつも、「リーダーシップの発揮の仕方は色々な形があって良いのでは。例えば、リーダーシップというと攻撃力高めの技でどんどん推進していくイメージが先行しがちだが、時にはチームとしての守備力をあげるためにリーダーシップを発揮するやり方もあるはず」と色んなパターンのリーダーシップ性を述べました。

 

制作室室長の横山も「人それぞれ発揮できるリーダーシップは異なるだろう。自分の強みを発揮する場所を持つことが重要で、その場所は自分以外に見つけることはできない。ユニークな場所を見つけて力を発揮してほしい」とコメント。この意見には、参加しているメンバー全員もうなずいでいました。

 

ここから少しお題を変え、『マネジメント』の話題へ。「リーダー業務の中で、すでに制作物やメンバーのマネジメントをしていたので、私の場合、役職が変わったイメージ」「(マネージャーに)特別なろうと思ってなったわけではない。当時よりディレクションをやっていた経緯と組織変更のタイミングが重なったのが大きい」という経緯の話がでました。また「マネージャーになって大変だったのは、メンバーの意識合わせやチームミッションを検討し別部署へ説明することなど」「昔のマネジメントは、メンバーにとにかく働いてもらい成果を上げるというやり方でもよかったかもしれない。しかし時代は変わり、個々のメンバーと向き合い、まず個々の成果がでるような接し方が求められる。その上でチームで成果をだしていく方向だ。そのマインドセットにしていくのは簡単ではない」といったマネジメントならではの苦労などのコメントも相次ぎました。

「マネジメントで大切にしているのは、組織のベクトルを示し、同じ方向、場所を目指すことだと考えています。ベクトルさえ合っていれば、大概現場の判断の方が正しいものです。また現場では、スピードが求められる場面が多いので、一人ひとりが考え動けるデザイナー/クリエイターであって欲しいですし、もしそれがやりにくい組織構造があるなら改善していかなければならないと考えています。組織には当然それぞれの役割がありますが、年齢や経験に関わらず、お互いが刺激し合える関係でありたいとも思っています」という横山のコメントで本セッションは終了しました。

 

これにて全セッションが終了し、エンディングへ。

司会から「私たち自身も勉強になる点が多かったし、視聴いただいていたみなさんにも大きな刺激になったのでは」というコメントがあり、「皆さんがそれぞれ感じたものを大切にしてもたいたい。『制作室ラジオ』を聴いてどう思った?共感できる意見はあった?とコミュニケーションの題材として1on1で話してもらえると嬉しい」と横山の総括コメントでイベントは終了しました。

 

最後に

デザイン本部が主体となって行ったライブ配信イベントは、初めての試みでもあったため、適宜進行を調整しながら柔軟に対応する場面もみられましたが、会の終了までスムーズに進みました。デザイナー/クリエイターが普段どのようなことを考えているのか、部署が異なれば、なかなか知る機会がないのも実情です。このようなイベントを通して、デザイナー/クリエイター同士の相互理解が進み、それぞれのキャリアを見据えるきっかけに繋がっていければと思います。

デザイン本部 制作室×デザイン戦略室は、この取り組みを今回だけで終わらせるのではなく、よりよい形を模索しながらアクションし続けていくとのことです。

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