僕の目標は、大好きな『モンスト』を世界一のIPにすること。〜新卒1年目 成長の軌跡 #20 〜

僕の目標は、大好きな『モンスト』を世界一のIPにすること。〜新卒1年目 成長の軌跡 #20 〜

今回は、2020年に新卒で入社したエンジニアの八木にインタビューを行ないました。学生時代に『モンスターストライク』(以下モンスト)にはまり、『モンスト』に関わる仕事をしたいという熱意を持って入社した八木。配属後すぐリモートワークという異例のワークスタイルに戸惑いながらも、10月上旬の「XFLAG PARK 2020」のオンライン開催に向け、「XFLAG  CONNECT」の開発に取り組んできたのだとか。イベントの舞台裏を支えるエンジニアとして味わった達成感や、大きな失敗から学んだことについて語ってもらいました。

 

『モンスト』にのめり込んだ学生時代

━━八木さんは大学時代、どんなことを学んでいましたか?

八木 HCI(ヒューマンコンピューターインタラクション)という、人間とコンピューターのインターフェイスに着目した学問を研究していました。キーワードは、IoT(インターネットオブシングス)。さまざまなモノがインターネット接続で情報交換することにより、相互に制御する仕組みです。

━━具体的には?

八木 僕が研究していたのは、機械が人間的かどうかを判定する“チューニングテスト”です。よくWebサービスにログインするときに、ぐにゃぐにゃとした文字が表示され、それを正確に打ち込むと、人間的だと判定されてログインできるテストがありますよね。僕は文字を読んで人間だと証明することに疑問を持ち、自分の生活をコンピューターに把握させることで、もっと自然なかたちで人間であることを証明できるようにする研究をしていました。例えば、花に水をあげたり、お風呂を掃除したり…といった生活のシーンをセンシングし、それをチューリングテストの結果として返すシステムです。自分の身の回りのタスクも片付くので、一石二鳥だなと。

━━なるほど。面白い研究をされていたんですね。そんな研究をしていたのに、ミクシィに入社を決めたきっかけは何だったんですか?

八木 僕は学生時代から、『モンスト』が好きでよくプレイしていました。『モンスト』の運営会社がミクシィだと知って、興味を持つようになったんです。さらにミクシィはコミュニケーションをキーワードにサービスを展開しているところにも魅力を感じました。その後、学生向けの技術イベント「Bug Shooting Challenge」に参加して、ミクシィのエンジニアのレベルが高いことに驚いて。より入社したい気持ちが高まりました。

━━もともと『モンスト』が好きだったんですね。

八木 毎年LIVEエンターテインメントイベント「XFLAG PARK」にも参加していましたし、モンストグッズを買いに「XFLAG STORE SHIBUYA」にも毎週足を運んでいました。家にはグッズが大量にあります(笑)。

━━すごいモンスト愛ですね!

八木 社内でも、僕はモンスト愛はかなり強いほうだと思います(笑)。他のゲームもプレイしますが、やっぱり一番面白いのは『モンスト』。「モンストを世界一のIPにする」というミクシィの『モンスト』に対する理念にも、心の底から共感しています。

 

イベントを盛り上げる裏方としての喜び

━━希望配属先はやはり『モンスト』に関われる部署だったんですか?

八木 そうです。「XFLAG PARK」に関わる仕事がしたかったので、「XFLAG PARK」のシステム開発ができる部署を希望していました。

━━実際に入社してみてどうでしたか?

八木 僕が配属となった時期は、一回目の緊急事態宣言が解除されて、でもまだまだ感染者数は減らない段階で…。「XFLAG PARK」を開催するか否かの話し合いが行なわれている最中でした。その後、「XFLAG PARK 2020」のオンライン開催が決定。オンラインでも出演者やお客さんたちと一体になって盛り上がる体験にどうにか近づけたいと、急遽「XFLAG PARK CONNECT」というサービスの開発をスタートさせることになったんです。10月上旬の開催ということで、開発の期限が迫っている中、みんな必死に取り組んできました。

━━「XFLAG CONNECT」はどんなサービスですか。

八木 「XFLAG CONNECT*」は、友だちとライブ配信を見ながらボイスチャットを楽しんだり、実際にユーザーもクイズに参加したりしながらさまざまなコンテンツを楽しめるサービスです。獣神化の発表などメインの会場となる「Xtreme Arena」、オーケストラの演奏やモンスト愛を競う獣神戦などXFLAG PARKのための特別なコンテンツを配信する「Wonder Studio」、楽屋裏の雰囲気まで楽しめる「WAIWAI ROOM」、モンストのキャラクターグッズをウィンドウショッピングできる「XFLAG STORE」の主に4つのエリアで構成されていました。

*詳細はこちら
「XFLAG PARK CONNECT」を開発した若手エンジニアに聞いた、7つのキーワード

━━その中で八木さんが担当していたのは?

八木 私が担当していたのは、マップ画面と動画のUI機能。7~8割がフロントエンド開発で、あとの2~3割はバックエンド開発を担当しました。他にもクイズ画面を見てユーザーが混乱しないかどうか、テロップを入れたほうがいいかといったUIや、クイズ開始から終了のオペレーションなど、裏方全般的に関われることができ、充実感がありました。

━━実際「XFLAG PARK」が終わってみてどうでしたか。

八木 開発自体はとても忙しかったのですが、『モンスト』も「XFLAG PARK」も好きだったので、終わってみたらあっという間でしたね。50万弱のユーザーに参加していただき、これまでお客さんとして参加していた「XFLAG PARK」ではなく、運営側として関われる面白さがありました。裏側を見ることができただけでなく、自分がクイズ開始のボタンを押したら、お客さんが頭をひねらせながら解答して、その結果が自分の手元に集まってくる…といったようにダイレクトな反応を見ることができたのも嬉しかったですね。

━━自分の作ったシステムがユーザーを楽しませる、というのはエンジニア冥利に尽きますよね。

八木 はい。イベントを作って盛り上げる現場感は、他の部署ではなかなか味わえないことかなと。学生時代にも研究結果の展示会を開催したことがあり、とてもやりがいを感じていました。こういった現場感のある仕事はとても自分に合っていると思います。

 

リリース前日にログインできない大きなバグが…

━━「XFLAG PARK」の後はどんな仕事を?

八木 劇場版モンスト『ルシファー 絶望の夜明け』完成披露オンライン試写会の対応や、YouTubeチャンネルの6周年記念などのプロジェクトを担当していました。画像差し替えや機能削除・追加の企画から開発の進行など、自分にほぼ一任していただいていました。

━━すごいですね!

八木 ただ試写会アプリのリリース前日に、ユーザーがログインできないという大きなバグが見つかって…。試写会アプリは「XFLAG PARK」と同じ「XFLAG CONNECT」を使用して作ったのですが、ユーザーデータのキャッシュを残したままだったので、エラーが起きてしまうというのを全然把握できていなくて。すごく焦りました。本当は、データセンターのデータを一度消さないといけなかったのですが、抜けていたというよりも、アプリケーション開発の知識がなくて、気づきようもないミスでした。とても悔しかったですね。この失敗を翌年に活かせるように、開発をするときのチェックシートやマニュアルを自分で作りました。

━━失敗体験を通じて、マインド面の成長ができたんですね。技術的な面では、成長を感じることはありますか。

八木 学生時代は新しい言語に触れる機会が少なかったのですが、ミクシィに入って、GOをはじめとする最新の言語やアーキテクチャーに触れることが多く、自然とスキルアップできたと思います。ミクシィの開発環境は、“当たり前”のレベルが高く、エンジニアは優秀な方たちばかり。その人たちと一緒に開発するだけでも、自然と学びにつながることがたくさんあります。自分はどちらかというと技術ドリブンではなくサービスドリブンで、面白いものを作るほうが楽しいタイプでしたが、技術ドリブンのエンジニアもいて。自分と違ったタイプの方と働くことがとても新鮮に感じられました。

━━新しい技術をキャッチアップするのは大変だったのでは?

八木 業務の中では他の人が作ったコードを読んだり、休日には書籍を読んだり、ネットで調べて自分の手を動かしてみたりしていました。それはやらされているというより、自分がやりたいから取り組んでいましたね。技術ドリブンではないとはいえ、モノづくりが好きなので、モノを作るためには技術知識がないといけない。そういうモチベーションで学んでいます。

 

大好きな『モンスト』に恩返しをしたい

━━モノづくりに対する情熱が、学ぶモチベーションにつながっているんですね。この一年を振り返ってみるとどうですか?

八木 もう一年か、という感じです(笑)。感覚としてはまだ半年。あっという間でした。環境に恵まれたおかげで、思ったより成長できたと思います。そんなに大きなチームではないので自分が携われる範囲が広く、学びも多かったですし、その分インプットもできたと実感しています。ありがたいことに配属されたチームも担当している仕事も、自分のモチベーションとマッチしていたと思いますね。

━━なるほど。今の時点での課題はありますか?

八木 課題はたくさんありますが、もっと積極的に企画にも参加していきたいと思っています。言いにくい環境があるわけでも、発言をためらっているわけでもないのですが、ユーザーと作り手との間にジレンマがあって。ユーザーからしたら絶対こうなってほしいけど、それをミクシィがやる意味って何なのだろう、という葛藤があり、ちょうど中間を見つけるのがすごく難しいんです。上司を見ているとエンジニアという型にはまらず、しっかり意見をしたり企画にも参加しているので、今後は上司のように自分の考えをうまく言葉や形にしていけるようになりたいですね。

━━それはエンジニアとしてのスキル面もあるんですか?

八木 先輩に比べると至らない点が多いので、もっと大きなプロジェクトになったときも任せてもらえるような技術力も身に付けたいです。ただ、それはプロジェクトを進めるうちに徐々に身に付いていく部分も多いと思うので、課題ではあるけれど問題ではないと思っています。

━━八木さんが理想とする数年先の姿は?

八木 エンジニアチームをまとめるポジションに就いていたいですね。企画担当に「こういう企画をしたい」と言われたときに、「◯◯すればできます」「こういう方法で作っていきましょう」という舵取りをし、メンバーが働きやすい環境を整えられる存在です。

━━マネジメントにも興味があるんですね。

八木 学生時代に展示会を開催したときに、プロジェクトの管理を担当していたんです。進捗をチェックしたり、メンバーと協力し合って進める工程を経て、プロジェクトが成功する。それが楽しくて。自分を中心にプロジェクトを進めていくというよりは、周りを巻き込んで物事を進めていくことに醍醐味を感じていたので、それを仕事でも経験してみたいなと思っています。

━━なるほど。学生時代の経験が今につながっていると。

八木 マネジメントの経験以外にも、HCIの研究やプロジェクトの進め方が似ていたので、違和感なく仕事に取り組めたと思います。細かいサイクルで作って周りに意見をもらってブラッシュアップしていく、それは間違いなく今も活かされていますね。学生と社会人、手掛けているプロジェクトの内容は違いますが、重なっているところは多いです。人事の方にうまくマッチングしていただいたなと(笑)。

━━次に挑戦したいことは?八木さんがこれまで研究してきた分野と近しいサービスに携わりたいという思いはありますか?

八木 今後も『モンスト』に関わる仕事をしていきたいです。“これまで培ってきた経験×モンスト”というのが、僕の中でモチベーションになっているので、『モンスト』が続く限り関わっていきたいと思っています。本当に大好きなゲームなので、恩返しではないですが、できるだけ『モンスト』の歴史に自分の名前が刻まれるよう頑張りたいです。ユーザー視点に近い立場を活かして、今後は積極的にヘビーユーザーとしての意見を提案しながら、活躍できたらいいなと思っています。

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