手を組んでからがスタート。“負けず嫌い”が集まる「投資事業推進本部」のリアル

手を組んでからがスタート。“負けず嫌い”が集まる「投資事業推進本部」のリアル

2020年7月、新チームとして「投資事業推進本部」が誕生。これまで経営推進本部内にあった組織の一部が独立しました。

過去には、取締役CFOの大澤と部長の奥山に事業本部が担う役割・ミッションについて話を聞きました。

今回は、部内で働くメンバーの具体的な業務内容についてお聞きしてみることに。チャリ・ロト支援グループの石原さん、バックオフィス支援グループの千葉さんに仕事のやりがいや厳しさについてお聞きしてみることにしました。

 

ミクシィとグループ企業の橋渡し

──「投資事業推進本部」におけるお二人の役割について、教えてください。

千葉 まず「投資事業推進本部」全体の話でいうと、売上と利益を生み出すことをミッションとしたCFO直下の組織になります。具体的に担っている機能は、3つあり「M&A、ファンド出資などの投資」「新規事業やグループ企業に対する事業推進」「グループ企業や社内事業との事業開発」です。

中でも私たちが中心で携わっているのは、2つ目の「新規事業やグループ企業に対する事業推進」。グループ企業の経営陣などに対し、事業戦略・組織戦略など幅広い支援を行なっています。実際に部内のメンバーがグループ会社に出向し、事業の改善提案・実施。経営に直接的に関与しながら、事業を推進していくこともあります。石原さんがまさにその役割ですよね。

石原 そうです。私は昨年から、グループ会社であるチャリ・ロト社へ財務経理部長という立場で出向をしています。週4~5日ほどはチャリ・ロト社で働いていますね。管理部門と連携することを目的に、ミクシィと連携を取りながら、労務・経理・総務・人事といった業務に幅広く関与しています。

──労務・経理・総務・人事…随分と幅広いですね。具体的にはどのような?

石原 本当に様々ですよ。たとえば、グループ会社の勤怠管理や入退社の処理、給与計算など。人事関連でいうと、面接・面談などにも携わっています。先日は、新しいシステム開発をするとのことで、PMを担当した案件もありました。経営会議や取締役会にも参加していますし、事業経営・事業推進に関連することであれば、役割関係なく関わっていますね。

千葉 私たちの役割は、ミクシィとの橋渡しです。時に人材や資金といったリソースを活用しながら、ミクシィのグループ会社としてあるべき経営基盤を変革し、スピーディーに事業推進していくことが求められているんです。

──千葉さんの業務についてもお聞かせください。

千葉 私はチャリ・ロト社のバックオフィス業務全般を担当していて、石原さんほどではありませんが、実際に出向もしています。実行する人として表に立っているのは石原さんで、私は具体的な制度やルールを作ることを担当しています。エビデンスを集めたり、規定の見直しを行なったり、ワークフローを作成したりですね。そして、新たな制度やルールを石原さんに託し、現場に伝え、導入してもらっている体制です。

石原 千葉さんと私は、能力面において「補完関係」にありますね(笑)。表に立って交渉するのは、現場のことを知っている私が担当をしたほうがよい。でも実際の労務のこと、経理のこと…となると千葉さんにお任せしたほうが、クオリティの高いものを作ってくれる。

千葉 そうですね。それぞれお互いにできることを認め合っていて、そこは信じて任せている部分があると思います。とはいっても、お互い譲れないポイントがあるので、議論が白熱することも多いですよね(笑)。チャリ・ロト社の現場はこういう状況だから今は難しいという石原さんと、管理上はこうあるべきだという私、みたいな。妥協点をどこにするかについて、よく議論をしていますね。

 

「信用残高」を増やし、実行支援していく

──「グループ企業に対する事業推進」についての話を聞いてきましたが、グループ企業といっても、かつては別企業だったわけです。現場との摩擦も含めて、非常に難易度が高い話のように感じました。

石原 おっしゃる通りです。グループ会社の経営者のビジネスパートナーとして事業を成長させることが目的ではありますが、企業の規模も、経営体制も、企業文化も全く異なる私たちが入ってくるわけです。グループ会社の社員の方からしてみたら、納得いかないと感じることも多い。昨日までは良かったのに、なぜ今日からこのルールにしないといけないのか、なぜダメなのか…と衝突することもよくある話なのです。

千葉 ミクシィとしては、上場企業であるミクシィのグループ会社として求められる経営や管理体制を目指します。しかし、一方の立場から見れば、これまで自分たちが信じてやってきたやり方があるのですから。そこは会話を重ねて、理解し合わないといけないですよね。

──どのように折り合いをつけていくのでしょう?

石原 正解はないのでしょうが、大きな方向性としては「チャリ・ロト社がもっと拡大していくために」「売上を伸ばしていくために」を主語に、話し合いを重ね、信頼関係を築いていくことなのかなと思います。当然ながら自分の考えを押し付けてばかりでは難しい。まずは仲間だと認めてもらえる仕事をすること。そういう意味では、私は何でもしてきました(笑)。

でもそういった一つ一つの小さな仕事の積み重ねが「信頼」につながっていくのだと思います。そこからです、交渉に入れるのは。お互いのやりたいことが少しでも重なり合う部分を作って、調整していく。信用があるからこそ、“石原が言うなら、やってみるか”と聞き入れてもらえるのだと思っていますね。

ちなみに、この考え方を私たちの部署では「信用残高」と呼んでいて。「信用残高」がなければ、話も聞いてもらえない。それなくしては、私たちが目指す「事業推進」は絶対に叶わないんです。

──命令、とするわけではないのですね。

石原 それはないですね。極論を言えば、ミクシィ社の言うことを聞きなさい、とパワープレイで持っていくこともできるでしょう。でも、そこに継続性はありません。事業推進のための取り組みは1つじゃなくて、100個あるうちの1個の施策がパワープレイで実現しても意味はないんですよ。

千葉 それに、そういったやり方はミクシィの思想とも大きく違いますしね。グループ会社は、ミクシィグループの価値をより高めてくれる、大事な会社です。私としては互いを尊重し合いながら、必要なことを根気強く伝えていけたらいいのかなと思っていますね。経営体制や企業文化は、1日・2日で変わるものではありませんから。

 

やるか、やらないか――。やると決めたら、突き進むだけ

──お二人の話を聞いていると、絶対にあきらめないという強い意志を感じます。

石原 それはあるかもしれませんね。正直な気持ちをいえば、自分自身も意地みたいなところはあるかも(笑)。最初は上司から「チャリ・ロトに出向して、事業推進してきてください」と話があって、気軽な気持ちで行ってみたら、結構ハードな状況で。これは大変、難しい…と思っていたけど、できないとは絶対に言いたくなかった。私にとって、仕事ができないと思われるのが一番嫌なことなんですよね。やると決めたからには責任感をもって成し遂げたい。正義感と言ったら大げさかもしれないけれど、そのような信念で動いている感覚はあります。

千葉 それ、分かります。「投資事業推進本部」の方たちって、誰も“できません”“やれません”と言いませんよね。負けず嫌いで、ある意味ビックマウスなんですよ、みんな。そして、やると決めたからには、腹をくくって成果を出すまで突き進む。たまにそれが自分の首を締めることもないこともないですが…(笑)。ですが、その結果、これは不可能そう…と思われていることも可能にしてしまう。そういうタイプが多いですよね。

──“負けず嫌い”なタイプのほうが、「投資事業推進本部」で活躍できるということ?

石原 そうだと思います。マインドの部分として、“負けず嫌い”“やると決めたら最後までやり切る”みたいなことは、とても重要だと思います。

一方、スキルの部分でいうと、“キャッチアップ力”でしょうか。先ほどお伝えしたように、私たちが手掛ける業務は、経営企画・経理・人事・総務など多岐にわたります。何かスペシャリストとしての経験や知識はあるに越したことはありませんが、周りにプロがいるのである程度、助けてもらえる環境があります。それよりも、企業経営に関わることを幅広くキャッチアップする力が大事なのではないかと思っていますね。

たとえば、何か労務に関する問題が現場であったとします。その場合、自身が全てを解決する必要はないのですが、問題点を洗い出し、ミクシィの労務に相談したり、社労士の先生に要点を説明する必要が出てきます。これは経理や法務、人事といったことに関しても同様です。ゼネラリストに近い考え方かもしれません。

──チャリ・ロト社の事業推進に関わって、半年~1年近くが経ったところだと思います。現時点では、どのように感じていますか。

石原 私たちの目的は「事業推進」ですから、売上を伸ばし、事業を拡大できた時には嬉しさは感じますね。実際にミクシィのグループ会社となってから、相乗効果、連携により売上は順調に伸びています。ミクシィと協力し経営変革を進めることで、少しずつ事業の多角化、売上向上へとつなげることができたかなと思っていますね。ミクシィグループとして、貢献できたと感じられる瞬間です。ですが、まだまだこれからだとも思っていて。私の中では少しずつ動き出したという感覚です。

千葉 私は普通の企業では味わえない“スピード感”が、この仕事の魅力だと感じています。規定を作る、ルールを変更するといったら通常はある程度の時間がかかることですが、ここではスピーディに物事を進めていくことができます。「成果を出す」というところさえズレていなければ、やり方は自由ですし、裁量を持って進めることが可能です。経験できることはとても多いと感じていますね。

これまでは問題を解決していくことが中心でしたが、これからは、事業をさらに拡大させるための企画を手掛けていきたい。どうすれば売上・利益をあげていくことができるのか。グループ会社の一員として、双方にとって良い形を考えて、実行していきたいですね。

 

石原 洋輔(いしはら ようすけ) チャリ・ロト支援グループ マネージャー
前職は銀行で法人営業として勤務。10年程勤めた後、ミクシィに入社。新規事業の立ち上げから、撤退までに携わる。その後、投資事業推進本部にて活躍。現在は、グループ会社のチャリ・ロト社に出向。社長本部の本部長として、幅広い業務に従事。
千葉 朋子(ちば ともこ) バックオフィス支援グループ マネージャー
商工会でのバックオフィス業務を経験した後、ミクシィへ入社。ミクシィ・エンパワーメントにて障がい者の活躍を支援。労務・経理などを担当する一方で、社員面談などにも注力。その後、事業推進本部に異動。現在は、グループ会社のチャリ・ロト社におけるバックオフィス業務全般を担当。

 

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