部室長の一週間をのぞいてみた。〜経営企画部 編 〜

2021.04.13

社長、部室長、マネージャー、リーダー…会社組織には、様々な役職があります。

ですが、その仕事内容というのは、意外と知られていないもの。そこで、このシリーズでは部室長にフォーカスし、実際に「部室長って何やってるの?」「どんな予定があって、どのぐらい作業をしているの?」と、本人に質問を投げかけてみることにしました。

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今回は、経営推進本部 経営企画部の石田に質問。最近の一週間のスケジュールをベースに、それぞれの予定がどのような内容なのかを聞き、その全体感を教えてもらいます。

石田哲久(いしだ てつひさ)
2001年アクセンチュアにコンサルタントとして入社。その後不動産会社に転職し、M&A直後の会社のPMIやグループ会社管理業務に携わる。2012年グリー入社。社長直下の社長室や広報を経験した後、人事に異動。役員・執行役員の評価・選任、360度評価などの業務を担当。2018年ミクシィ入社。2019年経営企画部 部長に就任。経営会議の企画・運営を中心に、グループ会社の管理、それに伴う人事・労務との連携、広報業務など幅広く手がける。

 

 

いまの働き
経営企画部は、企画グループ、グループ会社管理グループ、戦略グループなどの5つのグループがあり、全体で20名ほどのメンバーで構成されています。各グループで行っていること、それから部室長である石田はどのような関わり方をしているのでしょうか。

▲経営企画部の組織体制

 

「企画グループでいうと、週に一度行っている経営会議の企画・運営の役割が大きいですね。経営会議に向けて、各部門から議案が集まってきますので、内容を確認し、分かりにくいところなどがあれば修正を依頼したり。また、役員や決議事項が関連する執行役員に対しては事前の情報共有を行います。経営会議で決めるべき事項についてスムーズに議論が行えるよう、企画・運営を行なっています。

当日の経営会議の進行については、私が担当しています。今は出社が難しい状況ですから、オンラインでの経営会議が基本のスタイル。いつも活発な議論が行われるので時間を気にしながら、またチャットなども使いながら、進行をしています。」

「グループ会社管理グループは、一言でいうと、親会社であるミクシィとグループ会社の窓口的な役割を担っています。人事や法務などのミクシィ管理部門と直接様々なやり取りをされているグループ会社も多いですが、「どの部門に相談すればいいか分からない」案件についてお問い合わせ頂くことが多いですね。定常業務としては毎月提出して頂く報告書を取り纏めて取締役に報告したり、グループ会社のガバナンス関連業務をサポートしたりしています。

新たにグループ会社が増えた場合は、もちろんグループガバナンスの一定のルールには沿って頂きながらにはなりますが、その会社の思想や手法は引き続き大事にしていきたいと考えています。その業務領域については長年携わってこられた方々の方が圧倒的に詳しいですし、プロフェッショナルだと思うので、そこは当然に尊重したうえで、ミクシィグループにどう入ってもらって活躍してもらうのか、を関連する事業部が中心となって考えていくようにしていますね。グループ入りして頂いた後のPMIは経営企画のみでなく、M&Aを担当する本部や他管理部門と協働して進めています。」

「コーポレートPMグループは全社の業務プロセスの見直しやワークフローシステムの開発・保守運用、毎週月曜日のオンライン朝会の運営を行っています。朝会では担当役員も登場して事業部門、管理部門の方々と一緒に取組を紹介したり、最近では朝会体操という名前で社員の皆さんにちょっとストレッチをしてみようかなと思ってもらえるような、ちょっとクスっと笑ってもらえるような動画を流しています。動画は、人事や事業部門、デザイン本部の皆様が協力してあっという間に企画、撮影、編集まで行ってくれました。広報グループは大きくはコーポレート担当とプロダクト担当のチームがあります。それぞれの領域でPRの企画をしたり、社外にプレスリリースを出したり、取材対応窓口などを行っています。またインナーコミュニケーションを目的とした社内報の作成・運用もしています。」

 

一週間のスケジュール表、見せてください

経営企画部の組織構成と、石田の関わり方が見えてきましたが、具体的な仕事がもう少し知りたい!ということで、一週間のスケジュールを紐解いていきます。以下は、3月のある1週間のスケジュールです。

経営企画部内でのミーティングに限らず、人事本部やはたらく環境推進本部など他部署との定例会議も多数。部室長はやはり忙しい…と思っていたら、石田が一言。

 

「スケジュールを見るといろいろな会議があって忙しそうに思われるかもしれないけれど、実際のところは、登録されていても常に参加しない会議もあったりするので、そんなに忙しくはありません(笑)。現在*だと、週4日はリモートワークにしているし、余裕をもって日々の仕事に向き合えている感じはありますね。また、個人的にも、目標や時間をでガチガチに縛られる働き方は好きじゃなくて、むしろやる気を失ってしまうので(笑)、したくないし、部のメンバーにも押し付けたくはないなと思っています。」
*インタビューを行った3月初旬時点

 

 

部室長、この予定は何ですか?

スケジュールを見ていて、いくつか気になった業務があったので、ピックアップしてさらに詳しく教えてもらうことにします。

 

経営会議資料レビュー会

週に1度の経営会議に向けての事前準備。開催1週間ほど前を目安に、各事業部から議案が送られてくるので、その資料の確認や、担当者にどうフィードバックを行うかなどを検討するミーティングです。経営会議でスムーズに議論が行われるよう準備を進めています。ちなみに、経営会議は平均すると2時間程度。多い時は7~8つほどの議案について、決議していきます。

 

はたらく環境推進本部・経営企画部定例

「はたらく環境推進本部」というのは、総務部の役割を担った部署のこと。毎週、定例会議を行なっています。たとえば、グループ会社に関する情報共有。渋谷のオフィスに新たにグループ会社の社員を受け入れることになった場合、はたらく環境推進本部が主導する必要があるので、事前に何名が何の業務をするのか、どのような設備が必要なのかなど、はたらく環境推進本部との情報連携は必要不可欠なのです。全社員が使用するツールやその使用ルールなどの、細かなことも話し合っていきます。

 

経営企画部4グループ合同定例

週に1度、経営企画部で実施している会議で、部室長の石田と広報グループ以外のメンバーで行います。(広報グループメンバーは別途行います)基本的には、石田から“会社に関する情報”を伝える場。経営会議での決議事項などを踏まえたうえで、石田の考えをしっかり伝え、各グループの方針・戦略に活かしていきます。仲間に対しては包み隠さず、情報を出していくというのが石田のスタイル。

 

部室長としての思い

最後に石田が経営企画部として考えていること、目指していることについても聞きました。

 

「私が一番大事にしていること、大切だなと思っていることは、メンバーの一人ひとりが楽しく働くこと。言い換えると気持ちよく前向きに働くこと、ですかね。楽しく働けていれば、自分で考えて、チャレンジングに提案、行動できると思うんですよね。」

 

けれど、“楽しく働くこと”は、簡単そうでいて、けっこう難しい…。仕事に向き合う上でのポイントがあれば教えてほしいと、石田に聞いてみました。

 

「良く知っていること、じゃないでしょうか。その仕事や関連する業務領域について、業界について理解していること、分かっていることが大事なんだと思います。この状態にあれば、意見もアイデアも出てくるし、“こうしたい”という強い意志も持てるのではないかなと。そういう、色々知っている状態が、個人的に「楽しい」状態のベースになるかなと思っています。深く、完璧に理解していなくてもいいと思うんです。自分が関わることに前向きに知ろうとしている時点で、十分に「楽しい」状態になれると思います。時に勘違いでもいいのかもしれません(笑)。知っていると自分が思えれば、自信がつきますよね。自信がつくから「楽しい」と思うのかもしれませんね。
自分の所属する部門がどうしようとしているのか、上司が何に注力したいと思っているのか、知っていると知らないでは自分の働き方もモチベーションも全然違いますよね。「作成している資料が、重要な会議で使用される」ということを、同じチーム内で知ってる人がいて、その一方、知らない人もいるとする。些細なことでも知識の量に差があることで、モチベーションに違いが出てきますよね。というか、知らないと頑張りようもない部分もある(笑)。
なので、私は自分が持っている情報で伝えていいことは全部話すようにしています。経営会議で話された会社の方針や決まった事項等は、管理部門の判断軸として必要なので経営企画部のメンバーにはもちろん、経理、IR、経営管理といった同じ本部の部門にもしっかりと伝えていくよう心がけていますね。

また、一緒に働く仲間のことをよく知っていることも重要です。どういう性格なのか、得意なこと、苦手なことは何か。積極的にコミュニケーションをとって相互理解を深め、仕事をしていく中で賞賛して認めあう関係になれたら素晴らしいチームで楽しく働けますよね。
個人的な思いを話すと、私は仲間とワイワイ働くことが好きなんだろうな、と思います(笑)。というのも、過去に私は勤めていた会社が倒産してしまったことがあって。みんなで楽しく働けることに感謝していますし、日々ありがたみを感じています。

「経営企画」の仕事は、会社、またその会社のフェーズによって定義も担うミッションも異なるものだと思うんですよね。ミクシィの経営企画も3年前と今ではやっていることも違いますし、これからも変化していくんだろうと思います。これからもそういう変化を楽しんでいきながらも、会社の成長に貢献していきたいと思います。」

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