あらゆる業界、さまざまな仕事の経歴を持つメンバーが所属しているミクシィグループ。これからのキャリアを真剣に考え、それぞれの“思い”を持ってミクシィへの転職を決めています。『なんでミクシィに?』のシリーズでは、中途入社された方々に「転職を考えたきっかけ」「入社を決めた理由」「入社して感じたこと」をお聞きしていきます。
第4回目は、CTO室 SREグループの@riddleです。前職では大手SIer企業のエンジニアとして、約10年間活躍。経験を積み、スキルを磨き、社内においても常に先行く存在として走ってきました。そんな@riddleが転職を考え、次のフィールドにミクシィを選んだのはなぜか。その理由を詳しく聞いてみました。
「自社サービス」に憧れて
━━これまでのキャリアについて教えてください。
前職は、大手SIer企業のエンジニアとして、2012年に新卒で入社し、約10年ほど勤務していました。大手携帯キャリアや航空会社向けのインフラ構築からキャリアを積んでいき、退職する数年前からは、顧客からリクエストを貰って、自社でIoTクラウドサービスの企画・開発を手がけていましたね。
このIoTサービスは大型バーションアップを予定していたのですが、事情により半年延び、更に1年遅れ…そんな状況が続いていて。SIerは顧客の望むものをヒアリングし提供することは得意ですが、自社サービスを作っていくことは、環境、文化、商習慣含めてハードルが高いのかなと感じていました。
━━転職を考え始めたきっかけでもあるのでしょうか。
そうかもしれません。顧客からの要望を受けて、課題を解決するためのシステムの開発や運用を手がけていく。これはこれで価値のある仕事だと思っていますが、一方で、世の中から求められるシステムを自分の手で開発し、発信していきたい気持ちが強くなってしまったのが正直な気持ちですね。
ちょうど最後に手がけていたIoTサービスのバーションアップ延期も目途が立ったタイミングで、思い切って転職をしようと決意しました。
━━企業選びの条件は?
お話したような経緯がありますから、一番は「自社でWebサービスを手掛けている」でした。SIer企業にいるときから、中でもWeb業界への憧れは強かったですね(笑)。新しくて、華やか…そんなイメージを抱いていました。
━━とはいっても、「自社でWebサービスを手掛けている」だと、多くの企業が候補になりそうです。
おっしゃる通りで、転職エージェントからはあらゆる企業を紹介してもらいました。期待されている役割もばらばら。古いシステムをメンテナンスしてほしい、これから作りたいサービスがあるのでインフラ構築全般を任せたい、複数のサービスをトータルに管理してほしい…などさまざまでしたね。
具体的な業界でいうと、ソーシャルゲーム会社、人材サービス会社、クレジットカード会社、マスコミ…などでしょうか。個人的には、転職は初めてでしたから、あまり深く考えず多くの企業を見ていこうと思っていましたね。
━━多くの選考を進める中で、何か見えてきましたか。
ひとつの事業ではなく複数の事業領域を手掛けている点が重要だと気づきました。
SIer企業でエンジニアをしていた時を振り返ると、自分が10年間続けられた理由には、プロジェクトごとに担当業界やサービスが変わる点も大きかったように思うんですよね。新しいチャレンジがあったからこそ、やり甲斐があった。なので、多角的に事業を展開している企業であれば、その選択肢が広がります。さらに、mcc*を使った異動で様々な事業に従事できる可能性があることなどを知って、入社後も選択肢がいくつもある環境こそ、自分にとっては重要なのでは…と考えるようになりました。
*「ミクシィ・キャリア・チャレンジ制度(mixi carrer charange、通称mcc)」の略。部署毎に求人を掲載し、メンバーは所属上長への相談や許可がなくても求人に応募でき、条件に合致すれば社内異動が実現する
━━なるほど。最終的にミクシィを選んだ理由は?
優秀なエンジニアに囲まれて仕事ができると感じた点です。特に現場のエンジニアとの面接で強く思いました。これまで手掛けてきたプロジェクトについて話をしたのですが、それに対していただく質問レベルが他社と比べて高かった。
一つ覚えているのは、前職で手がけていたIoTサービス(工場の異常予兆検知)の内容を伝えたのですが、配属先の上長となるSREの小池から「たとえば、そのシステムの中で、一番ボトルネックになる部分はどこだと思う?」「もし、システムへの負荷が10倍になったらどうなりますか?」などの問いをもらって。
小池さん自身が「モンスト」という大規模サービスの非機能設計に関する知見を持っていらっしゃるからこその質問だと思ったんです。“こういう質問をしてもらえるんだ!”と感動しましたし、自分が全然及ばないようなエンジニアと共に働ける環境に出会えたと嬉しく思いました。
━━そうだったんですね。でも、これまでの経験を活かして、テックリードとして働く道もあったのでは?
確かにその選択もありました。「自身のこれまでの経験」を高く評価してくれる企業に行くこともできた。けれど、それでは物足りなさを感じている自分がいたんですよね。成長が得られない環境から抜け出し、エンジニアとして新たなチャレンジをしたかった。ですから、ミクシィのような尊敬できるエンジニアが多くいる環境であれば、学びも多いでしょうし、成長にもつながると感じたのです。
━━実際に入社してみてどうでしたか。
レベルの高いエンジニアに囲まれて…と希望はしましたが、実際に入ってみるとそれはそれで大変だな、と思ったのが本音です(笑)。入社して半年ほどですが、早く周りに追いつかないと、実績を出さないと…と焦る気持ちで過ごしてきたようにも思います。ですが、前を走るエンジニアがいる環境は新鮮で刺激的。少しでも近づけるよう、努力を重ねていかなければと身が引き締まる思いです。
それから、担当業務が分かれていない点にも驚きました。もちろん、サーバー/クライアントくらい大まかには分かれてこそいますが、“全部、全員でやっていく”が、開発の考え方だから、これまで経験していない仕事にもチャレンジできる。しかも、取り入れる技術に関しても、現場の人間だけで決めていくんです。この自由度と責任の大きさもビックリでしたね。この技術を使ってみたい、こういう設計にしてみたいなど、「自分の意志」でプロジェクトを推進できる環境に喜びを感じています。
━━今後のビジョンについて教えてください。
現在は、新規ゲーム開発を中心に、サービス価値の向上・課題解決に向けた業務に携わっています。一言でいうと、「システム開発に関する何でも屋」でしょうか(笑)。そして、あるサービスで培ったノウハウを他のサービスでも展開し、会社全体の価値を高めていく。プロダクトを横断する形で、ナレッジを共有していける存在になりたいと思っていますね。
また、個人的に力を入れていきたいと考えているのは、「ミクシィが持つ技術の情報発信」です。ミクシィ社内には、開発技術に関する社内ブログがあって、エンジニアが頻繁に「この課題はこうやって解決した」「新たにこの技術を取り入れた」などの投稿をしているんですよね。けれど、社外に発信しきれていないのがもったいないなぁとも感じていて。
私は、もともと情報を整理して見える化することが得意でもあるので、その辺りにもチャレンジしてみたいと思っています。サービス全般を支えるSREの枠を越え、ミクシィの価値を高めるエンジニアとして活躍していきたいです。
━━これからの活躍も楽しみにしています。ありがとうございました!