デザイナーの成長のカギとは。論理的なデザイン?それとも… 〜新卒1年目 成長の軌跡 #09 〜

デザイナーの成長のカギとは。論理的なデザイン?それとも… 〜新卒1年目 成長の軌跡 #09 〜

2017年4月にミクシィグループに入社して早1年。社会人としても成長を始めた新卒入社スタッフの軌跡を、シリーズでお伝えしていきます。どんな苦悩を乗り越え、成長への一歩を踏み出したのか。リアルな“1年目”の声をお届けします。

西巻(写真 右)と新井(写真 左)はともにデザイナーとしてミクシィグループに入社。二人とも当初ネットサービス業界への就職はあまり希望していなかったとのこと。デザイナーとして活躍できるところのみに振り切っていたそうです。なぜそこからミクシィグループを選択したのか、インタビューを実施しました。

どこよりも仕事内容を楽しそうに話してくれたから

━━━━まずは大学の専攻を教えてください。

新井 私は芸術学部デザイン工芸学科です。学校ではグラフィックを中心としたデザインを行っていました。動画やCM、Webサイト、ポスター、パッケージなどビジュアルコミュニケーションがメインで、学校の課題で商品パッケージなどを作っていました。訴求ポイントをどのようなデザインで表現していくのか、を検討していくのは楽しかったですね。

西巻 デザイン情報学科です。私も新井さんと同じなんですが、パッケージデザイン、グラフィックデザインなどブランディングに伴うデザインが中心ですね。例えば、架空の化粧品会社を想定して、DMなどの販促物などを作ってターゲットや訴求するデザインの検討などを行っていました。

━━━━二人とも学校は違えども、デザインに関して共通した学びがあったのですね。

西巻 新井 そうですね。

西巻 あるお菓子のパッケージをリデザインするという案件もありまして。

━━━━ちなみにどのようなリデザインを施したのでしょうか。

西巻 ターゲットを再度設定し、現代風にデザインをリニューアルしてみました。現物がないので説明が難しいですが…。

━━━━なるほど。広告デザインに近しい業務を実際に行った経験があるのですね。そんな広告とは少し業界が異なるミクシィグループへの志望の動機を聞かせてください。

西巻 各自デザインポートフォリオを公開するサービスがありまして、そこがミクシィグループとの最初の接点ですね。そもそもはネットサービス系の企業というよりも、パッケージデザインをやっていきたい志向がありました。しかし、人事担当者の話を聞いていくと、「1年目からチャレンジできる」「自分が企画できる」という点が魅力に思えました。

西巻と新井のポートフォリオ

━━━━具体的にいうと。

西巻 私がそれまで話を聞いていた会社だと、企画書通りに決められたデザインを作るケースが多かったんですね。しかし私自身は、デザインの企画を自ら提案したい気持ちがあり、自由度がある会社でパフォーマンスを発揮できるところが素敵だなと。

━━━━企画からチャレンジできるのはデザイナーとしても嬉しいですよね。新井さんはいかがでしょう。

新井 広告代理店やおもちゃ業界、化粧品メーカーなどに興味関心を持っていまして、Webサービス系は…という状況でした。

━━━━ネットサービス系は興味がなかった。

新井 マークアップやUI/UXなどのイメージが強かったので、あまり知らなかったのもあり、少し違うのかなと。しかし、実際に話を聞いてみると、様々なサービスを展開していますし、グッズ制作もやっていることにとても魅力に感じましたね。

━━━━ちなみに一番魅力に感じたところはどこでしょう。

新井 面談時に現場で働く社員が、仕事内容を楽しそうに話してくれたんですよ。それまで、心から楽しそうに話してくれる方は中々いない印象で。社風の良さが本物だろうと思えました。

西巻 同じですね。どうしても学生と社会人の間には壁を感じることが多々ありました。しかしながらミクシィの社員はナチュラルに接してくれましたし、親身になって話を聞いてくれました。面接の後にフィードバックをくれるなんてこと、自分が受けていた他の企業ではあまりありませんでしたし、今後のアドバイスまでしてくれて、人柄の良さを感じたのが大きかったです。

論理的なデザイン説明

━━━━ミクシィグループで働く人の影響が大きかったようですね。では、現在の業務について教えてください。

西巻 二人とも同じ事業部です。主に店舗『XFLAG STORE SHIBUYA』やECサイト『XFLAG STORE』などで展開するグッズデザインを手掛けています。

新井 自営の店舗やサイト以外では、『モンスト物産展』『XFLAG PARK』といったイベントで展開する商品や、モール、ホームセンター、デパートなどで販売するグッズなども担当しています。

━━━━扱う商品に違いがあったりするのでしょうか。

新井 店舗やECサイトですと、スタイリッシュなデザインイメージが割と多かったりします。『モンスト物産展』などのイベントでは、キャラクターをメインに押し出すケースもありますね。

西巻 日常に溶け込みやすいデザインかどうかの視点で検討することもありますね。

━━━━ちなみに、どのようにデザイン制作に関わっていくのでしょうか。

新井 自由に作らせてもらっています。例えば、女性をターゲットとしたアイテムがなかったので、チャームキーホルダーの企画を提案して実現させました。

西巻 通常ですとイベントがスタートする前にグッズの種類や、アイテム数が決まります。その後の決定会議で、担当者をグループで話し合いながら決定して行きます。

━━━━そのような流れなんですか。

西巻 そうですね。そこから、どのキャラクターを使用した商品にするか案を出し合いながら進めていきます。とはいえ、複数の商品を同時に進めていくのは今でも大変ですね。

━━━というと。

西巻 複数のグッズを担当するとそれぞれデザインから入稿までの作業が発生しますから、限られた時間の中で最大限生み出すことが求められます。

新井 確かにその難しさはありますね。あとはキャラクターを覚えていくのも大変でした。

━━━━なるほど。

西巻 デザインそれぞれにおいて、なぜそうしたのかという説明も難しいです。自分がなぜこのデザインを作ったのか人に説明するのはなかなか慣れないものですね。

新井 ビジュアルで作っているので、論理的な説明を求められると答えに窮するときもあります。そのため、なぜそのデザインにしたのか、しっかり説明していく意識は強くなりました。加えて、商品を作る上ではパートナーさんと協力していく必要があります。そのあたりの折衝能力といいますか、スケジュールの調整や価格交渉などにもチャレンジできたのは良かったです。

各ターゲットに刺さるデザインを

━━━━1年目から色んな事にチャレンジしていますね。その他どんなところで成長できたと考えていますか。

新井 成長できたと感じる部分においては、予測スキルでしょうか。グッズ制作における材料で、あるシールを作った際に色の仕上がりが想定と異なっていたんですね。例えば「PPフィルムを使用すると完成イメージの色が少し異なる」などのリスクが、知識不足もあり理解できていなかったことがありました。それが今だと、課題が発生することを見越して物事を検討できるようになりました。データ上のデザインと実際の商品の色が違うなどは、よく発生しますから。

西巻 多数の案件を同時進行させるケースでは「それぞれの商品の、どの部分がデザインの要となるか」をいかに早く見つけ実現していくかが大事なポイントとわかりました。それによって完成スピードも速まりました。

グッズを作っていくうえでの仕事の進め方については、大きく成長できたかな、と。あとメンタル面は大きく成長できたと思います。

━━━━どのようなきっかけで。

西巻 大きなコラボ案件を任せていただき、度胸がついたといいますか…。これまで消極的だった行動が、積極的になり、自信をもって提案出来るようになった点ですね。コラボ案件において色んなデザインにおけるアドバイスをいただく中、自分が良いと思ったものを提案しました。最終的に私の案が採択されデザインとして実現された経験によって、さらに自信がつきました。

━━━━嬉しいですよね。

西巻 はい、とても!他にも私が企画したキーホルダーで、ユーザーさんから好評をいただけて、シリーズ化したことも嬉しかったです。

━━━━新井さんはいかがでしょうか。

新井 私がデザインしたアイテムは完売していて、第二弾も発売しています。嬉しいですよね。

━━━━目に見える結果がでてくるとモチベーションがあがりますよね。最後に今後成長させていきたい箇所について教えてください。

西巻 デザインテイストの幅ですね。キャラクターのイラストをそのまま使用すると、ありきたりになりがちです。そのため、自分のデザインの力でアイテムにもっと魅力付けできるようになっていきたいですね。特に「カッコイイ」デザインについてまだ苦手意識があるので、そのあたりは意識しながらやっていきたい。モンストの各キャラとグッズを調和させ、世界観をより引き出せたらと思います。

新井 「カッコイイ」デザインについては、私も課題に感じています。過去にクリアファイルのデザイン制作業務で、中々自分の納得のいくものができませんでした。先輩にアドバイスをいただきながら、なんとか完成までこぎつけた案件です。そのような経験もあったため、もっともっと勉強しなくてはと思っています。このあたりの課題をクリアできるようになってきたら、デザイナーとして一歩成長できたかなと自覚できると思っています。

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