モンストのエンジニアが自身のキャリアを振り返ってみた。あらゆる“方法”が学べるセミナー「THE METHOD #6」

モンストのエンジニアが自身のキャリアを振り返ってみた。あらゆる“方法”が学べるセミナー「THE METHOD #6」

「THE METHOD」は、ミクシィのさまざまなプロダクトにおいて実践されているノウハウやメソッド惜しみなく共有するオンラインイベントです。

※過去の実施内容はコチラ

THE METHOD #0

 “メソッド”が学べるオンラインセミナー「THE METHOD」が始動。その内容は?

THE METHOD #1

モンストのキャラクターはどのような工程で作られているのか? 

THE METHOD #2

モンストのステージはどのように制作されているのか?

THE METHOD #3

モンストのキャンペーン施策はどのように制作されているのか?

THE METHOD #4

モンストのUIはどのように制作されているのか?

THE METHOD #5

モンスト好きが集まる最大級イベント『XFLAG PARK』の作り方 

 

今回の「THE METHOD」では、モンストエンジニアのキャリアについて。2018年エンジニアとして新卒入社し、2021年5月からグループマネージャーに就任した岡本のこれまでを振り返りながら、モンストエンジニアのキャリアについて考えていきます。本記事では、「THE METHOD #6」のダイジェストをお届けします。

 

登壇者の紹介

登壇者は、モンスト事業本部 ゲーム運営部でグループマネージャーを務める岡本。どのような思いで自身の仕事に向き合ってきたのか、そして、どうキャリアと結びつけていったのか。詳細を語ってもらいました。

岡本勇太(おかもと ゆうた) モンスト事業本部 ゲーム運営部 クライアント2グループ
2018年、ミクシィ入社。エンジニアとしてモンストクライアントの開発を担当し、新規コンテンツ機能の実装、ストライクショットの実装、開発環境改善等、複数の担当領域の開発を兼任。現在は、グループマネージャーとして活躍。

司会はモンスト事業本部・事業支援室の三瓶が担当しました。

 

モンストクライアントグループの仕事

━━最初に、モンストクライアントグループについて簡単に教えてください。

私が所属している「モンストクライアントグループ」は、全体で23名。
ストライクショットや友情コンボ、ステージギミックの開発、新規・既存UI生成ロジックの実装・改善、API通信やネイティブ周りの実装、台湾版モンストの開発などを手がけているグループですね。大まかに担当領域が分かれていて、マネージャー2人体制です。

━━開発は、どのようなフローで進んでいくのでしょう。

担当する開発案件に関して、その内容を詳細に議論する“キックオフ”があるのですが、ここで施策背景や仕様の詰め、実装の懸念などについて話し合いを行います。企画、エンジニア、デザイナーが参加して、お互いの認識を共有しあう非常に重要な場となっています。そこでの議論を経て、それぞれが開発を進めていく流れですね。最終的に企画やQAの確認が終わって、無事にリリースとなります。

 

マネージャーへの道のり

━━次に、岡本さんがエンジニアからマネージャーになるまでを教えてください。

入社してモンスト事業本部に配属され、すぐに「全部の領域を触らせてほしい」と自らお願いしました。正直なところ、自分が何を極めたいのか、何が好きなのかが分からずにいたので、だったらとりあえず様々な仕事をやってみて極めたいものが見つかればそれをより深めていけば良いのでは?と考えていたんです。

ですので、以下の年表を見てもらうと分かると思うのですが、マネージャーになるまではクライアントグループで携わるほぼすべての領域で開発経験を積んでいました。

━━幅広い領域に携わる中で、ぶつかった壁はありましたか?

僕自身は配属からできないことのほうが多かったと今でも思います。

特に配属当初は、慣れるまでは「モンストという規模の大きさゆえの苦労」が多かったように思いますね。
8年以上の歴史があるなかで様々な環境・仕様・機能・コードなどを積み重ねてきています。「これは…?」と疑問に思っても、議論すべき内容なのか、それとも議論済みのものなのか、実装難易度が高いのか、それとも自分の技術スキルが足りないだけなのか…と自身で判断するのが難しく、委縮してしまっていたんですね。

━━長い歴史の中で“言語化されていないノウハウ”がたくさんありそうです。

そうですね。ただSlackで質問すれば良いのでは、と思われますが、これだけ関わってくる人が多いと、Slack投稿1つをとっても当時の自分にはそれもハードルが高かった…。
特に連続して「質問」「回答」のコミュニケーションができるのは、ある程度理解が高くないと難しいと感じていたんですよね。

また、自身のスキル不足を感じる場面も多くありました。学生時代はUnity経験が中心で、モンスト開発で使われるC++はほとんど触ってこなかった。実装自体の理解に時間がかかってしまい、がむしゃらに努力しなければ追いつけないと感じていましたね。

 

まずは、できることから。

━━どのように壁を乗り越えていったのでしょうか。

目の前の課題がたくさんある中で、私が最初に取り組んだのは、“まずは自分ができることに向き合う”です。真摯に取り組む中で、気づけばそれが強みになり、マネジメントに携わるチャンスに繋がっていきました。どのようなステップで取り組んでいったのか、ご紹介します。

 

【ステップ1】担当以外の知識を補完する

圧倒的な知識不足を感じたので、まずはそこを補完する。空き時間はとにかくコードを読みあさりました。意識していたのはコミットベースで追うようにし、どうしてその実装にしたのか、その実装にした理由を調べるようにした点です。実装方法は色々ある中でどうしてそうしたのかというのを頭に入れることで、プロダクトへの理解が深まりました。

 

【ステップ2】不具合報告を積極的に拾う

不具合が起きた場合、関連部門からクライアントへの問い合わせが送られてくるのですが、その報告を誰よりも多く拾うよう心がけました。最初のうちは原因特定ができるか不安でしたが、【ステップ1】での取り組みと繋がり、だいたいの原因予測が立てられるようになっていきました。どういう差分が影響していそうか、また、実装の関連箇所など気づける部分が多くなりました。

 

【ステップ3】自身で改善案や機能提案をする

少しずつ知識を増やしていったら、次は「提案」に注力をしました。自身で資料を作り機能に関する改善案や提案をすることで、モンストが重視していることは何かなど、これまでにない視点で物事を考えられるようになったと思います。広い視点が持てるようになったことで、「自分で課題を見つけ、どう解決していくのか」という動き方ができるようになっていきました。

また取り組む姿勢としては、100%バグを出さないところを目指した「丁寧な実装意識」、企画やデザイナーに「委ねすぎない意識」も大事にしています。実装する意味や目的について、開発を担当する自分自身が深く理解することを重視していますね。

 

━━その結果、マネージャーというキャリアにつながっていったわけですね。

そうです。当たり前にしていた案件に取り組む姿勢を評価してくれていたのが嬉しかったですね。ですが、声をかけてもらった当時はリーダー経験すらありませんでしたから、マネージャーへの不安は大きかったですね。悩みましたが、マネージャーならではの経験にチャレンジしたい気持ちもあり、引き受ける決断をしました。

 

より“やりがいや成長できるチャンス”を作りたい

━━最後に、マネージャーとして目指していることを教えてください。

モンストのエンジニアとして経験を積む中で、私が強く感じているのは「モンストの開発でしかできない経験」がたくさんある点です。自身が手がけた機能に対して、これだけの大規模のユーザーから反応を得られるのもそうですし、コアな技術に触れられるのもそう。企画、デザイナー、エンジニアといった職種の垣根なく、サービス開発に向き合える体制も、そうはありません。もちろん、レガシーな部分や開発効率など改善しないといけない課題もあり、向き合って着手しています。

だからこそ、マネージャーとしてこの環境を活かしつつ、そしてこれまで以上に“エンジニアとして成長できる組織”にしていきたいと思っていますね。

 

質疑応答

最後は、質疑応答です。視聴者のみなさんから寄せられた質問にもリアルタイムで回答しました。

Q.どのような学生時代を過ごしていましたか?

大学時代はロボット工学を勉強していたので、プログラムだけの勉強をしていたわけではないんですよね。ゲーム開発自体は、大学1年生のときにベンチャー企業のインターンシップに参加して、そこで、開発・リリース・運営に関する経験を積んだのが初めてです。元々小さい頃からゲームエンジニアになるのが夢だったんですが、大学でしか学べないことをやりたいと思ってロボット工学を専攻したんですよね。

 

Q.就活、インターンシップで意識していた点は?

自分自身の軸に合っているかはとても意識していました。

大事にしていたのは、“みんなでワイワイ楽しめて、面白いゲームを作りたい”という想い。就活ではさまざまなゲーム会社の面接に行きましたし、インターンシップにもいくつか参加しました。ゲームの内容ももちろんですが、「遊び方」に魅力があるかどうかを見ていましたね。なので、面接でも「ゲーム作りで大切にしている想いは何ですか?」と聞いていて、そこでの回答を企業選びの参考にしていました。

 

Q.将来、モンストのエンジニアになりたい。どの言語への理解が必要?

C++の知識があると良いと思います。個人的にも、最初でその部分でつまづいたので学んでおくことをオススメしたいです。そこからさらに、アクションゲームの実装をした経験があると、学びがより深くなると思います。自分で手を動かす経験は、就職前からやっておいて損はないと思います。

 

Q.プログラミング技術以外で大切なことは何ですか?

ゲームが好きかどうかはめちゃくちゃ重要だと思います。やっぱり、自分でゲームを楽しんでいる人の方が新しい発想が生まれるし、何より仕事が楽しいですよね。他のゲームをやる中で「このエフェクトかっこいい」とか「モンストでもできないかな…」などの視点は強みになると思います。

 

最後に

今回の「THE METHOD」では、モンスト事業本部 ゲーム運営部でグループマネージャーとして活躍する岡本の“キャリア”を振り返ってもらいました。配属してぶつかった壁、その壁を乗り越えた取り組みなど、ぜひ参考にしてもらえると嬉しいです。

オンラインセミナー「THE METHOD」は、今後も開催予定。様々な“メソッド”に焦点を当てながら、開発・制作ノウハウなどをお届けしていきます。次回もお楽しみに!

>>>次回以降の開催情報はこちらのページで確認できます

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