新卒2年目のディレクター・角田(写真左)と、彼女の上司であるマネージャー・六島(写真右)。繁体字版モンスト「怪物彈珠」(以下、繁体字版モンスト)の運営企画に携わっています。新卒の角田が、どのような仕事を任されてきたのか、どのような気持ちで仕事に携わっているのか。そして、先輩たちはどんな思いで新人育成に臨んでいるのかについてインタビューしました。
※繁体字とは、台湾・香港・マカオで使用される漢字の字体。
思ってもいなかった配属先。先輩との出会い。
━━━━はじめに、お二人がどんな仕事をされているのか教えてください。
角田 私は、台湾・香港・マカオ向けにリリースされている繁体字版モンストの企画ディレクションを担当しています。主な業務は、イベントやコラボ案件の企画・運用ディレクションと、ゲーム運用上の業務改善などです。
六島 私はゲーム運営部第2企画グループのマネージャーとして、メンバーのマネジメントが主な業務です。
━━━━お互いの第一印象はどうでしたか?
角田 初めて六島さんに会ったのは、配属面談のときでした。そのときに掛けていただいた言葉は、今でも印象に残っています。「あなたをゲームのディレクターとしてではなく、Web業界で生きていけるディレクターとして育てていきたい」と言ってくださったんですよね。
六島 そうだったね。私も覚えています。
角田 入社当時は、まさかゲーム関連のチームに配属されるなんて、しかも台湾・香港・マカオといった海外向けのコンテンツに携わるだなんて夢にも思っていませんでした。戸惑いもあったのですが、六島さんにこの言葉を掛けていただいて、とても安心したんです。「一生懸命頑張ろう!この人に着いていきたい!」と思いました。
六島 実は、角田さんには、ぜひうちのグループに来てほしいと思っていたんです。角田さんはたしか、大学時代に塾講師のアルバイトをしていたんだよね。
角田 はい。大学合格を目指す高校生に勉強を教えていました。
六島 角田さんのエントリーシートに、担当していた生徒さんを無事大学に入学させたエピソードが書かれていたんです。授業でどんな工夫をして、相手にどう変わってもらって、という合格までの過程が手に取るように想像できた。ゴールに到達するために、何をすべきかを考え、行動する。これはもうディレクターの仕事だなと思ったんですね。実際に会ったときの印象もイメージ通り。立派なディレクターに育ってくれそうだと思いました。エントリーシートには、「Web業界で強く生きていける人になりたい」ということも書かれていて、そういう人材に育てる自信があったので、ぜひうちのグループに、と声を掛けさせてもらったんです。
配属2日目で任された大きな仕事。自分で経験しながら学ぶ大切さを知った
━━━━去年一年間を振り返って、一番思い出深い仕事はありますか?
角田 配属2日目にして、繁体字版モンストのコラボイベントの企画ディレクションを任されたことは忘れられません。しかも任せていただいたイベントは2つ。一つ目は「幽☆遊☆白書」の第二弾コラボ、二つ目は「ぐでたま」コラボです。
六島 「幽☆遊☆白書」のコラボは、すでに国内でリリースされているものでしたね。
角田 はい。繁体字バージョンに直すため翻訳チームに依頼したり、バナーを繁体字にするためデザイナーさんに修正を依頼したり、国内版のデータが繁体字版で動くかどうかをエンジニアさんやQAさんに調整してもらったり。版元に国内版との変更点を報告するための資料作りや、確認のためのスケジュール管理なども任せていただきました。
六島 繁体字圏では、「ぐでたま」は国民的な人気キャラクター。有名なキャラクターとのコラボを通じて、ゲームを盛り上げていくという重要な目的がありました。
角田 責任感のある重要な仕事を任されるんだ、と思うと気が引き締まりました。ですが、不安よりもワクワクする気持ちのほうが勝っていたかもしれません。
━━━━なぜ配属2日目のメンバーに、大きな仕事を任せたのでしょうか?
六島 学習するには最大の題材だったからですね。モンスターストライクにおいて、他IPとのコラボは避けて通れない仕事。早い段階でコラボイベントのディレクションを経験してほしいと思っていました。ちょうど国内で「幽☆遊☆白書」のコラボが実施されており、この案件であれば、スケジュール管理、社内外とのステークホルダーとの調整など、ディレクションの基礎が一番学べると考えたからです。また、ユーザーとしてのサービスを体験することから、多くの学びを得られることは私自身も経験していました。そこで、本人がいちユーザーとして国内で実施されているコラボ内容を実際にプレイしてみることで、イベントの内容だけでなく、ユーザーさんが何を求めているのか?という視点を養えるだろうという意図もありました。
角田 私はユーザーとしても初心者だったのですが、「幽☆遊☆白書」コラボ第二弾で一番高い難易度のクエストに毎日挑戦していてなかなか勝てず…。同期と一緒に挑んでやっと勝てたとき、「“アドレナリン全開”の体験」「みんなで味わう達成感」というのを肌で感じたんです。このときに、「海外のユーザーさんにもこの楽しい体験を味わってもらいたい!」と強く思いました。
六島 一方、ぐでたまコラボはゼロからの立ち上げ。つまりプランニングから経験できるんですね。自分が同じようにコラボを作るなら、ターゲットをどうするか?どんなイベントにするか?を考えられる。ぐでたまコラボの実施は4ヶ月後を予定していましたから、まだまだ時間があったので、2つのコラボ案件を同時にお任せすることにしました。「幽☆遊☆白書」のコラボでディレクションを学びつつ、ぐでたまコラボでプランニングを学ぶ、というのが角田さんにお任せした趣旨ですね。
角田 そういう狙いがあったんですね!とにかく目の前のことに、一生懸命取り組みました。
繁体字版モンスト オリジナルキャラクター 西王母(左)・媽祖(右)
先輩の言葉があったからこそ、今日まで色んなことにチャレンジできている
━━━━今の仕事のやり甲斐と厳しさは何ですか?
角田 やっぱり、ユーザーさんの反応が一番のやりがいですね。ユーザーさんがSNSや掲示板を通じて「このコラボが面白かった!」「このイベントが楽しかった!」と喜んでくださっている反応を見たときもそうですし、自分の施策に対する数値的な反応を見たときも、「大変だったけど、やって良かったな」と思いますね。
六島 それが一番だよね。
角田 そうですね。また、去年一年間、「これは無理なのでは?」と思うような山を一つひとつ乗り越えてきて、以前よりもスケジュールの切り方や他部署への共有などがスムーズにできるようになったときも、やり甲斐を感じます。
六島 一つひとつの仕事が自信につながっているのは、とても素晴らしいことだと思いますよ。
角田 ですが、失敗も多くありました。コラボやイベントを実施する度に、バグが…。カスタマーサポートチームから不具合の連絡が入る度に、「こうすれば防げたのに!」と落ち込むことも多かったんです。それでも六島さんは「失敗しても、次は繰り返さなければいいだけだよ」と、へこんでいる私にも次のチャンスを豪速球のように平気で投げ込んでくれる(笑)ので、すぐに前を向いて次のチャレンジに臨むことができました。はたから見ると六島さんは厳しい上司だと思われるかもしれませんが、そこに六島さんの優しさを感じることが何度もありましたし、いつも六島さんの思いや期待に応えたいなと思っていました。
六島 そう思ってくれていたとは…嬉しいですね。大人になったね(笑)。
角田 一年前と比べると、できることも増えたし、難問を乗り越えたときに、自分の成長を感じることもありますが、まだまだ満足できていないですね。
六島 仕事をこなせて、同じミスを繰り返さないこと、そして次のチャンスが与えられているのは、何よりの成長の証だと思いますよ。“成長”って自分では分からないもので、“自信”と言い換えると分かると思う。根拠のある自信を、小さいものから大きなものまで積み上げていってほしいですね。
━━━━六島さんの尊敬するポイントは?
角田 チャンスをくださるところですね。配属2日目で、コラボ案件を2つも任せてくれるというのは、相当勇気が必要だと思うんです。私だったら、新人に任せられないと思う。
六島 心配だったら、仕事は任せられないよ。そこは自信を持って!
角田 ありがとうございます(笑)。六島さんが「失敗したときは私が責任を取るから大丈夫」と言ってくださったのは、相当心の支えになりました。同期ともこの話を良くするのですが、「そう言ってくれる上司っていいね」「かっこいいね」と。六島さんのその一言があったから、私は今日まで色んなことにチャレンジできていると思います。
六島 「火傷して覚える」というのが、私のモットーでもあるんです。自分で体験することって、人が学ぶ上でとても重要なんですね。だから、自分で考えて、行動してもらうために、メンバーに質問されたら、質問で返すようにしています。例えば、「この場合はこうしたらいいですか?」と聞かれたら、「どう思う?」と答え、「○○という理由から、こうしたほうがいいと思います」と言われて、その内容に整合性を感じたら、「じゃあ、やってみようか」と返すようにしているんですね。
角田 私も色んなところに突撃して、ジュージューと火傷ばかりしていたんですが(笑)、二度と同じミスを繰り返さないようになれたので、それは本当にありがたかったなと思います。もし私に後輩ができたら、六島さんと同じことを言えるようになりたいです。
オンリーワンを目指し、チームや会社に貢献できる人材へ
━━━━今後の目標を教えてください。
角田 去年は、「目の前のことを一生懸命やろう」という気持ちで突っ走ってきた一年でした。毎月イベントを担当して、通常業務に慣れるうちに、プロダクトへの思い入れや、仕事に対する姿勢が培われてきたと思います。でも、「自分がどう成長したいか」を考えてこなかったので、今年一年は自分の今後についてしっかり考えたいです。これまで仕事ができたのは、チームや他部署の支えがあったからこそ。今後はメンバーを支える側にもなりたいと思っています。
六島 通常業務も問題なくこなせるようになったら、次はどこでオンリーワンになるか。ディレクターって誤解を恐れずに言うと、誰でもできる仕事だと思うんですね。他に強みを持たないと厳しいと思う。例えば、エンジニアリングに詳しい、デザインに詳しい、といったように。一年後には「この仕事なら、角田さんだよね」と言われるようになっていてほしいなと思いますね。
角田 ありがとうございます。心強いです!六島さんからは「マクロ職人になればいいじゃん」とアドバイスいただいたので、その可能性も探っていけたらと思っています。もともと私は大学時代にデータ分析の勉強をしていたので、データを触るのが好きなんです。Excelを通じてチームメンバーが不便に思うところを改善できればと思いますし、チームをサポートできる知識を身に付けていけたらと思っています。
六島 マクロはもちろん、自分の武器は何でもいいと思います。その答えは自分の中にしかないと思うから、今まで自分がどう生きてきたか、何が好きで何が嫌いか、まずは自分で掘り起こしていってほしいですね。もちろん相談にも乗るし、アドバイスもしますよ!
角田 はい。もっと繁体字版モンストを盛り上げて、チームや会社に貢献できるようになりたいです。そして、会社の「新しい文化を創る」というミッションを形にしていきたいという大きな目標も持っています。
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