ミクシィは、新しい働き方を模索し続けます

ミクシィは、新しい働き方を模索し続けます

新型コロナの流行が騒がれはじめたのが、今年1月の始め。未だにはっきりとした収束が見えないまま、約半年が経ち、7月を迎えました。ミクシィでは、1月末から段階的にリモートワークへと移行しており、6月末時点では、ほぼすべての社員がリモートワークを経験してきました。

ミクシィ社の場合、これらの「新型コロナ対策のリモートワーク」はあくまでも、緊急措置の制度でした。7月以降は「生産性の向上、新しい働き方としてのリモートワーク」を試験導入し、リモートワークを上手く取り入れながら、社員一人ひとりが働き方を模索し、検証していくフェーズへと変わっていきます。

この半年の働き方を振り返りながら、7月以降の働き方についてお知らせしたいと思います。

 

これまでの働き方

過去にこちらの記事で細かく紹介していたとおり、「新型コロナ委員会」の設置やコアタイムの変更、原則リモートワークへの移行など、新型コロナ対策の素地としてさまざまな働き方の変更がありました。

 

主な変更点

・コアタイムの変更 10:00〜15:00 ⇒ 12:00〜15:00

・時差出勤の推奨

・環境構築支援施策の導入

・デスクトップPCの自宅配送

・原則リモートワークへ移行(4月8日〜6月下旬)

など

 

これらは「新型コロナ感染拡大の防止に努める」「行政や社会的な要請への対応」「従業員が安心してパフォーマンスを出せる環境を整える」の3つに重点をおいて導入された施策でした。

※詳しくはこちらの記事で紹介しています

 

7月からの働き方

7月になった今、ミクシィ社として新型コロナウイルスの現状については、「行政から明確な要請がないこと」「都内の感染者数が減少傾向にあること*」をもとに、ある程度落ち着いたものであると判断しています。 *6月中旬〜下旬にかけての数値や状況により判断

これにより、「新型コロナ対策としての働き方変更」から「成果を出すための働き方の選択」へとフェーズをシフトしていきます。

 

7月から大きく変わるのは、以下の二点。

1【コアタイムを 12:00〜15:00に変更】
2【オフィスでの就業を基本としつつ、週3までリモートワークを活用】
※業務上必要な場合は、部室長判断により、週5リモートワークも可能

 

1.【コアタイムを 12:00〜15:00に変更】

コアタイムは、時差出勤の推奨により変更された時間帯と同じです。新型コロナ対策以前のコアタイムは10〜15時だったため、今回のコアタイム変更により、お子さんのいる家庭は幼稚園や学校に送ってから出社できるようになったり、朝のピークタイムに混み合う沿線に住んでいる方がピークを避けて出社できるようになったりと、より生活と仕事のバランスを取りながら出社しやすくなりました。

 

2.【オフィスでの就業を基本としつつ、週3までリモートワークを活用】

 

出社とリモートを使い分けるフェーズに

「原則リモートワーク」として、週5日自宅で作業する働き方から、「週3日までリモートワークを活用」へと変更になりました。これにより、出社する曜日を決めて顔を合わせてミーティングを行ったり作業日を固定したりと、同じ業務の中でも、リモート/出社どちらが最適な業務フローなのか整理する機会になり、より効率的に働くための一助にしたい思いがあります。

 

数字に込められた思い

「週3回」まで、という数字は、組織の生産性からみたリモートワークの適正回数として設定しました。原則リモートワーク期間中、マネージャーにとったアンケートでは、約73%の人々が「週1〜3回」のリモートワークを希望している結果だったため、約7割近くのマネージャーの意向を踏まえ、決定した数字になっています。

 

 

フルリモートにしない理由

過去のほぼ2ヶ月に渡って「原則リモートワーク」を導入していたため、事実上、フルリモートでの業務を全社で行うことは不可能ではありませんでした。しかし、ミクシィ社は「コミュニケーションカンパニー」であり、対面のコミュニケーションについてもとても重要視しています。

オフィスでの移動中、ふと顔を合わせた他部署のメンバーと会話したり、隣の席にいるメンバーにカジュアルに声をかけることでコミュニケーションコストを下げれば、業務上のコミュニケーションもよりスムーズになります。中でも、オフィスにあるフリードリンクなどを設置している休憩スペースは、「コラボレーションスペース」と呼んでおり、カジュアルな会話や部署を超えたやりとりや偶発的なアイデアを生むきっかけになっています。これはミクシィの社風・カルチャーとしてもとても重要なもので、こうした対面のコミュニケーションを一切なくしてしまうことは会社としても長期的に大きな損失になるのでは、と考え、今回の導入に至りました。

*当人・家族に基礎疾患があったり、お子さんが休園・休校で対応が必要な場合は週5日のリモートを認可しています

 

これら2つの制度を7〜9月のあいだ試験的に実施。最適解は何かを念頭に、課題の修正やルール変更を随時検証。10月にはこの検証結果を踏まえたガイドラインをベースに、新しい働き方として再整備し実施していく予定です。

 

 

向き合っていく課題

前述の対面でのコミュニケーションに加え、リモートワーク下において下記のような課題も認識しています。

 

人材受け入れ・定着(オンボーディング)
異動や採用による新メンバーの背景理解に時間がかかっている

創発的取り組み、文化浸透
オフィス内で偶発的な出会いによって発生していた取り組みが減る可能性がある

主体性、上流工程への関わり
施策の狙い、意図への関与が十分でなくなり、仕事が受け身になる可能性がある

 

さらには、業務内容によってはリモートワークでの業務量を正確に評価できるのか、リモートワークで評価された内容に納得できるのかなど、成果や評価面についても議論を進めています。リモートワークを長期的に導入した場合、さらに課題が出てくる可能性もあるため、常に試行錯誤をしながら、より効率的な働き方を探っていく狙いです。

 

“マーブルワークスタイル”のフェーズに

ミクシィ社では、リモートワークのメンバーとオフィスワークのメンバーが混ざりあうこの状況を“マーブルワークスタイル”と呼び、試験的に運用を始めていきます。マーブルワークスタイルという名称には、ミックスして混ぜ合わさるのではなく、マーブル(marble)模様のようにそれぞれの持ち味を活かしながらうまく融合する働き方を目指す、という気持ちが込められています。社内では、この考えを基に「マーブルワークスタイルガイドライン」を設けました。その内容は下記のとおりです。

 

コミュニケーションの溝を埋める

1.その場にいない人に配慮したコミュニケーションをとる
2.テキストメッセージは相手の心証に配慮する

健康管理を心がける

3.ONとOFFのメリハリを付ける
4.しっかりとした睡眠をとり適度な運動をする

多様な働き方を通じて成果を出す

5.リモートワークでできない仕事は出社する
6.リモートワークは成果を出す働き方の一つと捉える

 

「成果を出すための働き方の選択制度」としてこうしたワークスタイルを取り入れることで、刻々と変わりゆく状況にうまく順応しながら、より個々人が働きやすく、より効率的なワークスタイルを模索してまいります。

 

これからの働き方を探すため

働き方の選択肢として「国内どこでも、週5リモート」も視野に検討をしています。そうすることで、これまで出会えなかった人と仕事をともにすることができ、社員もより自身のパフォーマンスが上がる場所で就労することが出来ます。まだまだこれからの道のりではありますが、理想の働き方については探求を続けていきたいと思っています。

 

最後に

こうした取り組みの数々は「新型コロナ対策委員会」の発足から時を同じくして、リモートワークでの就労ルールの検証を続けてきました。まだ試験運用段階ではありますが、ルールの制定や検証に奔走する「新型コロナ対策委員会」の委員長である柳本は、現在の状況をこう語ります。

 

リモートワークへの取り組みはまだ始まったばかりです。この1〜2ヶ月は、まだリモートを始めて間もないため適度な緊張感もあり、生産性は上がったといえます。ですが、長期的になった時にその緊張感は維持されるのか、生産性は変わらないのか、などは注視し続ける必要があると思っています。
リモートワークで行った方がよい業務、顔を合わせて行った方がよい業務、それぞれのメリットをうまく活用しながら役立てていければ、と思います。時代の流れ的にもリモートワークを取り入れる流れは加速しているので、時代に合わせて柔軟に変化をしながら、これからも生産性と働きやすさの両方を保っていけるような働き方を模索していきたいと思います。

新型コロナ対策委員会 委員長 柳本 修平

 

まだまだ日常とはかけ離れた日々が続きますが、ミクシィ社はこうした状況の中でも改善・検討を重ねよりよいサービス・プロダクトをお届けできるよう邁進してまいります。

 

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